建築新人戦 2011 レポート
「建築新人戦 2011」概要
名称 | 建築新人戦 2011 |
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コンセプト | みち、かけだす |
会場 | 展覧会:梅田スカイビル ファンファンプラザ6階(タワーイースト) 公開審査会:梅田スカイビル タワーウエスト3階 ステラホール |
日程 | 展覧会:2011年10月7日(金)〜10月9日(日) 公開審査会:2011年10月8日(土) |
特別協賛 | 特別協賛
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オフィシャルサイト | 建築新人戦2011 |
建築新人戦が、サンテレビ「キラリけいざい (10/21(金)放送)」で紹介されました
建築新人戦が、サンテレビ「キラリけいざい」で紹介されましたFLV
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お知らせ
総合資格が特別協賛した「建築新人戦2011」の学生実行委員と学院長岸による座談会を開催いたしました。
プレスリリース
総合資格学院が特別協賛した「建築新人戦2011」の記事が、業界紙に掲載されました。
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会場となった梅田スカイビル
2011年10月7日(金)〜9日(日)の3日間、大阪の梅田スカイビルにおいて、「建築新人戦 2011」が開催された。本大会は、全国の3回生までの建築系学生が、所属する大学の演習課題で取り組んだ作品を競い合う。卒業設計前の、まさに新人たちの戦いであるとともに、大学での課題教育を問い直す場という性格も持ち、年々その規模、注目度が上がっている。3年目となる今年は、登録1,012名(昨年719名)、533作品(昨年454作品)の出品があり、審査会が行われた10月8日(土)は、テレビ局や新聞社など多数のメディアが訪れた。
作品の展示会場となった梅田スカイビルタワーイーストのファンファンプラザは、一次審査により選出された100作品が展示され、3日間の期間中、学生をはじめとした多くの来場者で賑わった。
また、設計展のクライマックスである公開審査が行われた8日の午前中には、審査員による巡回審査(二次予選)が行われた。審査員は一次審査で選ばれた100作品の中から16作品を、そして、さらに8作品を選ばなくてはならない。審査委員長である宮本佳明氏(大阪市立大学教授)が、「昨年にくらべて、選出された作品のボトムアップが見られた」と語ったように、今年の作品レベルは高く、ベスト16、ベスト8の選出には激論が交わされたという。
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展示会の来場者の多くが、じっくりと作品を鑑賞した
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真剣な眼差しで審査をする谷尻氏
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公開審査で挨拶をする当学院学院長 岸
巡回審査により選ばれたベスト8から、最優秀新人賞と優秀新人賞を決める公開審査は、展示会場とは場所を変え、タワーイースト3階のステラホールで行われた。
特別協賛企業である当学院 学院長 岸、同じく特別協賛企業の積水ハウスCSR室長の広瀬直樹氏の挨拶に続き、実行委員長である中村勇大氏(京都造形芸術大学教授)の開会宣言によって公開審査が幕を開けた。
審査委員は以下の5氏
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宮本 佳明
(審査委員長・大阪市立大学)
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谷尻 誠
(Suppose design office)
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千葉 学
(東京大学)
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槻橋 修
(神戸大学)
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永山 祐子
(永山祐子建築設計)
初めに、ベスト16が発表された後、その中からベスト8の発表がなされた。
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533作品からベスト16に選らばれた学生たち
ベスト8
- 小島衆太(九州大学)
- 田原大資(九州大学)
- 京谷奈津希(信州大学)
- 石川睦(愛知工業大学)
- 落合拓也(東海大学)
- 加門竜嗣(法政大学)
- 福島英和(名古屋工業大学)
- 福田晃司(名古屋工業大学)
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今年は、海外から16人の出展があった
ベスト8に選ばれた8人は、それぞれ3分間のプレゼンテーションと審査員との質疑応答を行うが、プレゼンに先立ち、海外からの出展作品の紹介が行われた。今回は、中国、韓国、ベトナムから16作品が出展。特に優れた作品には国別に賞が与えられ、受賞者によるプレゼンテーションでは、聴衆も普段あまり聴くことのない海外の学生の発表に真剣に耳を傾けていた。
- 【青龍賞(中国出展者)】
- 林正豪(華南理工大学)
- 曾雅涵(同済大学)
- 王晨雪(合肥工業大学)
- 【白虎賞(韓国出展者)】
- Kim HaeRee(弘益大学)
- Jung Chanyoung(漢陽大学)
- 【朱雀賞(ベトナム出展者)】
- Kim(ホーチミン建築大学)
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模型を使って作品を説明する石川睦さん
海外出展者のプレゼンの後は、いよいよ8人によるプレゼンがスタート。一人目は、昨年大会で最優秀新人賞に輝いた小島衆太さん。3回生とは思えない堂々としたプレゼンテーションを披露した。その後も、緊張しながらも一生懸命に自分の作品を説明する新人戦らしいプレゼンが続き、質疑応答では、学生の考えを引き出そうとする審査員の質問に対して、学生が何とか自身の考えを言葉で伝えようとする場面が見られた。
審査は、ベスト8のプレゼン・質疑応答のあと、各審査員が自分の推す作品に3票を投じるという方法がとられ、票は4作品(小島衆太さん、田原大資さん、石川睦さん、福島英和さん)に集中した。結果、この1回目の投票により、最優秀新人賞1作品、優秀新人賞3作品に該当する上位4作品が決定した。
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審査の行方を見守る学生
1回目の投票で受賞者が決まり、審査はスムースに進んでいるように見られたが、やはりその後の最優秀新人賞選出は難航。柱や梁といった通常、空間として計画されない要素を住空間とした小島さん、3種類のグリッドにより、異なる部屋をもつ集合住宅を提案した田原さん、記憶をもとに、大きな公園の隣に住宅地を設計した石川さん、都市に巨大な穴をあけるという福島さんと、4作品それぞれユニークなコンセプトを持ち、審査員の意見は割れ、議論も熱を帯びた。
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昨年の最優秀新人賞を受賞した小島衆太さんによるプレゼン
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学生のプレゼンに聞き入る審査員
最終的には、4作品の中から自分の推す1作品への投票が行われ、5票のうち3票を獲得した石川睦さんが最優秀新人賞を獲得。「未だに作品のすべてを理解したわけではないが、彼の思考回路をたどれば、まだまだいろいろ出てきそう」という審査員のコメントがあったように、未知の魅力と可能性に票が投じられたといえる。
その後、ベスト8の受賞者の表彰が行われ、最優秀新人賞を受賞した石川さんには、実行委員長の中村氏から楯が授与された。また、学院長の岸社長より、最優秀新人賞の副賞としてプロフォームカッター、優秀新人賞受賞者にスタイロフォームが贈られた。
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最優秀新人賞を受賞した石川さんに、総合資格・総合資格学院の岸社長から副賞が贈られた
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中村実行委員長から、石川さんに最優秀新人賞の楯が授与された
公開審査の後は、同じステラホールで懇親会が開催された。実行委員の学生をはじめ、出展者や教員、審査員、スポンサー企業など、多くの関係者が参加。公開審査を終え安堵の表情を浮かべる実行委員や、審査員に質問をぶつける学生、お互いの作品について語り合う学生などの姿が見られ、本設計展は自らの実力を試す場であっただけでなく、有意義な交流の場となったようだ。
懇親会では、積水ハウスCSR室長・広瀬氏から来年2012年大会も、会場である梅田スカイビルを提供することが発表された。
さらに、一次予選審査員を務めた李暎一氏(宝塚大学教授)が、2012年には中国でも「建築新人戦」が開催されることを発表(韓国ではすでに「建築新人戦」と同じような大会が開催されている)。建築新人戦の創り出したうねりが、日本を越えアジアへと広がっていることに、会場からは驚きと喜びの声が上がった。
学内での課題の枠を越え、多くの仲間と競い合った本大会が、学生たちの建築に対する考えや気持ちに大きな影響を与えたのは間違いない。彼らの卒業設計、そして今後が楽しみだ。
■最優秀新人賞 | ||
作品名:「ふたつの壁と隅の家」 受賞者:石川睦さん(愛知工業大学) |
■優秀新人賞 | |
作品名:「柱に住まう、梁に住まう、壁に住まう…。」 受賞者:小島衆太さん(九州大学) |
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作品名:「Keep Digging〜都市と大地の物語〜」 受賞者:福島英和さん(名古屋工業大学) |
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作品名:「three grid rooms」 受賞者:田原大資さん(九州大学) |
2011年11月11日(金)、総合資格学院 新宿校にて、当学院が特別協賛した「建築新人戦2011」の実行委員代表・石井優香さん(大阪市立大学)、副代表・北森誠人さん(大阪市立大学)、会計担当・梶屋奈々恵さん(神戸大学)と、学院長岸による座談会が行われました。
参加した実行委員は3人とも3回生。「建築新人戦」は、3回生までが対象で、実行委員も3回生が中心になっています。座談会では、今年の結果を振り返りながら、今後の設計展の運営や講評会、大学での課題教育などについて話し合われました。「設計展が自分の成長にとって、大きなプラスになった」という実行委員の意見に対して、「設計展で賞をとることも大切ですが、きっちりとした社会人、実務者になるための場になることが、設計展本来の目的」と学院長岸が応えるなど、双方が設計展の目的を確認し、来年度に向け意見を活発に交換しました。
本座談会は、2012年2月発行予定の『建築新人003 建築新人戦オフィシャルブック』に掲載されます。