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建築設備士第二次試験(設計製図)総評

総論

令和3年度は、1階・2階が共用階、3階〜10階が客室となる基壇型のホテルが出題されました。
建築設備においては、コージェネレーションシステムが採用され、給湯方式は便所を含み全館中央式で出題された点が特徴的でした。

建築設備基本計画(必須問題:計画の要点等の記述)の出題構成

空調・換気設備関連 給排水衛生設備関連 電気設備関連
第1問 厨房の排気ファンの有効換気量の計算式の記述/排気フードの計画の要点(2つ) 第4問 排水管の計画の要点(3つ) 第7問 事務室の照明器具の配置に係る計画の要点(3つ)
第2問 エントランスホールの空調設備の「快適な温熱環境を提供するための方法」(3つ) 第5問 ろ過設備の処理フロー/ろ過器の計画の要点(2つ) 第8問 非常用照明装置における照明器具の計画の要点(3つ)
第3問 客室のファンコイルユニットの計画の要点(3つ) 第6問 スプリンクラーヘッドの計画の要点(3つ) 第9問 太陽電池アレイの設置に係る計画の要点(3つ)
-- -- 第10問 コージェネレーションシステムの運転方式(2つ)、排熱温水の有効利用の方法(1つ)
第11問 空調熱源設備室、給水設備室、受変電設備室の配置に係る計画の要点(各2つ)

必須問題において、令和2年度には、従来の試験で具体的に指定されていなかった設問ごとの解答の個数が指定され、「ただし、〜については除くこと」のように解答内容を限定する出題も見られるなど、解答形式に変化がありました。令和3年度も、令和2年度同様、記述に関する細かい条件や解答個数の指定が見られました。また、新傾向問題も多く出題されたため、過去の試験問題を丸暗記するだけの対策では、対応が困難だったと考えられます。

第1問では「厨房の排気ファンの有効換気量(建築基準法)の計算式」がはじめて出題され、建築基準法で定められた有効換気量の正しい理解が問われました。第5問では「浴槽に設けるろ過設備の処理フロー」の順番を記述する問題が出題され、浴槽ろ過設備のシステムの流れを具体的に説明できる力が問われました。第11問では、令和2年度に引き続き「地階の設備室」の要点が出題されました。地階スペースの条件を的確に読み取り、計画建物にあわせた「空調熱源設備室」「給水設備室」「受変電設備室」の配置に関する要点を、建築設備士として具体的に提案する力が求められました。

建築設備基本設計製図の出題構成

A:空調・換気設備 B:給排水衛生設備 C:電気設備
第1問 ・「外調機+ファンコイルユニット」方式により冷房する場合の外調機の能力の算定/ファンコイルユニットの必要最少台数の算定
・必要換気量の算定
・送風機の機外静圧の概略値の算定
・飲料水給水ポンプユニットにおけるポンプの吐出量/全揚程/電動機の定格出力の算定
・貯湯槽における1台当たりの容量/加熱量の算定
・循環ろ過設備の循環湯量/熱交換器の加熱能力の算定
・受変電設備/非常用自家発電設備/直流電源装置の容量/台数の算定
・テレビ端子の出力電圧の算定
・配線用遮断器の定格電流及びケーブルの断面積の最小値の算定
第2問 ・中央式空調設備の系統図の作成 ・飲料水給水設備及び中央式給湯設備の系統図の作成   ・単線結線図の作成  
第3問 会議室等の空調設備のダクト図の作成
第4問 浴室の配管図の作成
第5問 会議室の全般照明の照明器具の台数算定及び全般照明の照明設備、非常用照明等の配置図の作成

【選択問題】(第1問〜第2問)
給排水衛生設備では「飲料水給水設備」と「中央式給湯設備」の系統図が出題されました。中央式給湯設備は「便所を含み全館中央式」であったため、すべての給湯系統へ循環配管をまわす必要があり、高度なプランニング力が必要でした。 電気設備の第1問では、計算問題として「配線用遮断器の定格電流」および「ケーブルの断面積の最小値」がはじめて出題されました。単線結線図では問われない変圧器二次側の計画の理解が必要な問題で、実務的な応用力が求められました。

【共通問題】(第3問〜第5問)
第3問の会議室等の空調設備のダクト図の作成では、作図範囲が広く与えられたため、例年と比べて作図スピードが求められました。また、第4問の浴室の配管図の作成では、例年、縮尺1/100での作図が要求されていましたが、本年度は1/50で要求されたため、細部まで丁寧に、正しく作図できるスキルが求められました。

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