平成26年度 構造設計一級建築士講習 修了判定結果発表
平成26年12月17日(水)に、平成26年度 構造設計一級建築士講習 修了判定結果の発表がありました。概要は下記の通りです。
● 「平成26年度構造設計一級建築士講習」申込区分別の修了者数と修了率
受講者数 | 講習修了と 判定された者 |
修了率 | |
---|---|---|---|
申込区分I (全科目受講者) |
652人 (前年612人) |
176人 (前年160人) |
27.0% (前年26.1%) |
申込区分II (法適合確認のみの受講者) |
60人 (前年71人) |
22人 (前年44人) |
36.7% (前年62.0%) |
申込区分III (構造設計のみの受講者) |
99人 (前年118人) |
40人 (前年64人) |
40.4% (前年54.2%) |
申込区分IV (構造計算適合性判定資格者) |
0人 (前年0人) |
− | − |
合計 | 811人 (前年801人) |
238人 (前年268人) |
29.3% (前年33.5%) |
関連リンク
講習の詳細は公益財団法人建築技術教育普及センターのホームページをご確認ください。
H26 構造設計1級建築士修了考査について
全体として、新規出題が多く、過去の修了考査のみの学習では対応が難しくなっています。
今後の学習では、実際に問題となっている事例や、実務で使用する規準や式の成り立ちについての正しい考え方や原理原則からの理解を伴う学習が重要となっています。
「法適合確認」について(記述式5問)
■難易度等
- 昨年に比べ、難易度が上がりました。
- 問題1〜4は新規出題と言えます。
- 問題5は従来も出題のある配筋詳細図の不適切箇所指摘問題でした。
- 平成26年度は「実際に行った建築物の構造設計」のスケッチ・記述の設問がありませんでした。
■出題傾向
- 現在、構造設計において問題となっている事例に関して、意識できているか、どう向き合っているか、正しく考えているかが問われています。
- マニュアル的に当てはめるだけの設計では、出題への対応は難しいと言えます。
■特徴的な出題
- 問題1は東日本大震災での圧縮ブレース接合部の被害からの出題。
- 問題4は設計図書を参照する問題ですが、構造設計方針の不適切内容を指摘するのではなく、構造設計方針を記述する設問に変わりました。
「構造設計」について(4枝択一式20問、記述式3問)
■難易度等
- 難問もあり昨年と同程度か、やや難しいと推察されます。
- 記述式問題1木造は壁量計算の出題であり、頻出の内容ですが、問題2、3は新規出題と言えます。
■出題傾向
- 4枝択一式の問題については、難問もありますが、出題項目・傾向の大きな変化はありませんでした。
- 記述式の問題2、3は、実務で使っている規準や式の成り立ちを理解して、応用できるかが問われる内容でした。
- 全体として、原理原則を理解し、設計できているかがより問われる内容でした。
■特徴的な出題
- 4枝択一式問題 bR平面トラスのマトリックス変位法。
- 4枝択一式問題 19吊り天井、エスカレーター落下防止、車路スロープの建物本体との接続といった近年の事故に関連する出題
- 記述式問題2は免震構造の問題ですが、内容は1質点系の振動の計算問題