2019(令和元)年度 二級建築士学科試験 総評

↓2020(令和2)年度 学科・製図試験対策

2級建築士総合セット(学科・製図)

2019(令和元)年度 学科試験「解答・解説会」ダイジェスト動画

学科試験の特徴やポイントを解説する、「 2019 2級建築士 学科試験 解答・解説会」の映像をダイジェストでご覧いただけます。

全体総評

2019(令和元)年の試験は正答となる選択肢が初出題の問題が100問中31問(約3割)とやや多く出題されました。
初出題の問題は、これまでとは異なる問われ方や、新しい用語を含んでいるものなどが出題されていますが、過去に出題されている問題をしっかりと理解していれば、正解を導くことができる問題が大半を占めています。過去に出題された問題を漏らさず確実に正解できる力と初出題にも落ち着いて対処する力が、より求められた試験でした。
学科T(建築計画)は、計算問題がなく、初出題でも取り組みやすい問題が比較的多く、例年並みの難易度でした。

学科U(建築法規)は、比較的過去問の割合が高く、取り組みやすい問題が多く、例年に比べ解答がしやすかったと考えられます。
学科V(建築構造)・学科W(建築施工)は、初出題の問題数が多く、学科Vは2018(平成30)年よりも難化し、とくに学科Wは例年に比べ難しかったといえます。

[正答肢が初出題の問題数]

  学科T
(建築計画)
学科U
(建築法規)
学科V
(建築構造)
学科W
(建築施工)
合計
2019
(令和元)
年度
6問 5問 9問 11問 31問
2018
(平成30)
年度
6問 7問 2問 8問 23問
  • ※過去12年以前の試験で出題されていない内容を「初出題」と定義しています。

【学科T(建築計画)】

各分野の出題数は、2018(平成30)年同様、建築史の問題が2問、計画原論が8問、計画各論が8問、建築設備 が7問出題されました。

  • 建築史(No.1〜2):「日本の歴史的な建築物」と「西洋建築史の年代順の並べ替え」の問題が1問ずつ出題されました。No.2の選択肢B「大英博物館」は初出題でしたが、その他の選択肢については、過去に出題された内容に類似したものが多かったといえます。
  • 計画原論(No.3〜10):おおむね基礎的な内容の出題でしたが、No.3の選択肢5では照明器具から発生する熱が顕熱であることを正確に判断しなければならず、やや発展的な内容でした。
    また、No.8 選択肢1の「明度5の反射率」は1級建築士試験で出題される内容で、2級建築士では初出題でした。
    No.10「建築物の環境負荷」は、選択肢1が、CASBEEの評価に関する新傾向の出題であり、よ り深い理解が問われる内容でした。
    また、選択肢4の「ZEH」や選択肢5の「LCA」 など初出題の用語も含まれた問題でした。
  • 計画各論(No.11〜18):No.11「高齢者等に配慮した住宅の計画」やNo.17「車椅子使用者に配慮した建築物の計画」では、数値に関する記述が多く出題されました。
    これらの問題は問題文に前提条件が記載されており、読み落とさないように気をつける必要がありました。No.16では、木造建築士試験では頻出の内容である「屋根伏図の組合せ」が出題されました。
  • 建築設備(No.19〜25):全体的に初出題の用語が多かったといえます。No.19 の選択肢1「昇降機設備の頂部すき 間」、No.19 の選択肢3「避雷設備の回転球体法」、No.21 の選択肢3「大便器の種類による給水管径」、 No.25 の選択肢5「ソーラーチムニー」などが初出題の内容でした。また、No.21 の選択肢4はバキュームブレーカに関する出題でしたが、設置場所を正確に理解しているかを問う切り口を変えた内容でした。

【学科U(建築法規)】

2018(平成30)年同様、建築基準法が20問、関係法令が5問出題されました。全25問の問題毎の難易度の差が大きかったといえます。

  • 建築基準法の計算問題としては、「No.5(必要有効換気量)」「No.7(柱の小径)」「No.16(容積率)」 「No.17(高さ制限)」が出題され、問題数としては2018(平成30)年から1問減り4問となりました。
    No.7(柱の小径)については3階建での出題は初めてであり、No.5、No.17 は比較的難易度の高い問題でした。
  • 建築基準法の文章問題は16問出題されており、過去問を中心に出題されましたが、No.15(建蔽率・容積率)、No.20(雑則)などのように正答肢が初出題のものは、問題への対応力が問われました。また、No.10は、1問全て2以上の直通階段に関する問題で、新しい出題のされ方でした。
  • 関係法令については、「建築士法」は、例年通り2問、また「バリアフリー法」が単独の問題で出題され、関係法令の融合問題は2問でした。
  • No.1では、2017(平成29)年、2018(平成30)年に出題された面積・高さ等の算定に代わり、用語の定義が3年ぶりに出題されました。
  • No.7(柱の小径)の問題では、地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の小径は13.5pを下回ってはならないこと(令第 43 条第2項)が、しっかりと確認できなければ正解できない問題でした。
  • No.15(建蔽率・容積率)の選択肢3の老人ホーム等の共用廊下、階段に関する容積率制限の緩和、選択肢5の宅配ボックス設置部分に係る容積率制限の緩和は、2018(平成30)年9月施行の法改正部分からの 新規出題でした。
  • No.20(雑則)の選択肢4の建築設備に関する確認申請の準用については、1級建築士試験では既出ですが、2級建築士試験では初出題でした。

【学科V(建築構造)】

出題構成は、例年通り構造力学6問、一般構造 13 問、建築材料6問の出題でした。

  • 構造力学(No.1〜6):No.6(座屈)の柱Cは初出題であり、戸惑った方もいたと考えられますが、出題実績のある柱AとBにおける座屈長さの比較だけで正答を導き出すことができた問題でした。
    そのほか、No.3(応力)、No.5(トラス)も初出題の内容でした。
    No.3は、2015(平成27)年に出題された、与えられた曲げモーメント図から梁のせん断力を求める問題の類題でした。
    2018(平成30)年は、正しい曲げモーメント図を選択する問題が出題されたことから、近年は、曲げモーメント図を利用したり、あるいは描いたりする能力が問われていると考えられます。
    No.5は、2本の部材が接合する節点における力のつり合いを考えられたかどうかがポイントでした。
  • 一般構造(No.7〜19):全般的に初出題の内容が比較的多く、正答肢は過去出題された内容が大半でした。
    初出題の内容に惑わされることがなければ、得点を重ねることができたと考えられます。
    No.13(壁式鉄筋コンクリート造)の選択肢3は初出題の内容で、記述を図にするなど、どのような壁かをイメージできるかどうかがポイントであったと考えられます。
    また、No.14(鉄筋コンクリート造) の選択肢3について、定着に関して過去に鉄筋の折り曲げ角度や定着長さに関する内容は出題されたことはありましたが、定義に関する内容は初出題でした。
  • 建築材料(No.20〜25):No.20(木材)、No.24(その他の建築材料)はいずれも過半の選択肢が初出題の内容でした。 6問の中でも正答率が低かったのはNo.22(コンクリート)で、この類題である2013(平成25)年の出題では、それぞれの材料の絶対容積や質量が記号で与えられていましたが、今回は数値が与えられていました。今回は、そのような見慣れない形で出題されたことに加え、計算問題と認識されやすったことも影響し、正解しづらい問題だったと考えられます。

【学科W(建築施工)】

  • 過去に出題されている選択肢の他、1級建築士からの選択肢や、実務的な細かい知識を要する出題もありました。高得点を取るためには、過去問の内容については、施工順序や数値など、正誤のポイン トとなるところを、正しく判断できることは必須であり、そのうえで、さらに+αの知識と、実務上の知識や細かい数値の確実な記憶までが求められました。
  • 契約・計画・管理(No.1〜4、25):No.1(施工計画)のネットワーク工程表は、計算問題ではなく用語として出題されました。No.3(材料管理)の選択肢5では、断熱材の保管方法が初めて出題されました。
    No. 25(請負契約)では2013(平成25)年出題の「民間建設工事標準請負契約約款(乙)」に続き、新たに「民間建設 工事標準請負契約約款(甲)」が出題され、幅広い知識が問われました。
  • 各部工事(No.5〜22):No.6(木造住宅の基礎工事)、No.15・16(木工事)は、木造に関する出題として、 基礎の底盤の形状や木材の断面寸法に関する内容など、数値に関する選択肢が多く出題されました。
    No.19(塗装 工事)の問題では、過去出題の無いもの、新しい用語を含んだ言い回しが難しい表現の選択肢が出題されました。No.22(改修工事)では、内装工事のボードの種類の理解がないと解けない問題や、1級建築士からの内容が出題されました。
  • その他(No.23、24):No.23 は、工事と工法の組み合わせを熟知していないと難しい内容でした。また、 No.24(建築積算)の4・5は、共通仮設と直接仮設の定義の問題で、定義の理解が不足していると解けない問題でした。

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