令和3年度 二級建築士学科試験 総評

令和3年度 学科試験「解答・解説会」ダイジェスト動画

学科試験の特徴やポイントを解説する、「令和3年度 2級建築士 学科試験 解答・解説会」の映像をダイジェストでご覧いただけます。

※下記内容は7/4時点のものとなります。内容については変更になる可能性がございます。

全体総評

令和3年の試験は、正答肢が初出題の問題が100問中20問と、近年の試験の中では初出題の問題が少ない年となりました。科目別では、特に学科T(建築計画)については初出題が減少して得点しやすくなり、学科U(建築法規)については、初出題が若干減少してはいるものの、難易度に大きな変化はありませんでした。一方、学科V(建築構造)、学科W(建築施工)については、初出題数に大きな変化はないものの、受験者の得点は学科T(建築計画)、学科U(建築法規)と比較して低く、昨年と同様に難易度が高い科目でした。

全体的には、過去にも出題されている問題とその周辺知識を理解して習得することで、十分に合格圏内へと入ることができる内容でした。加えて、初出題の問題についても落ち着いて対処することができれば、高得点での合格も可能な試験でした。

[正答肢が初出題の問題数]

  学科T
(建築計画)
学科U
(建築法規)
学科V
(建築構造)
学科W
(建築施工)
合計
令和3年度 6問 4問 1問 9問 20問
令和2年度 11問 7問 2問 9問 29問
  • ※過去12年以前の試験で出題されていない内容を「初出題」と定義しています。

【学科T(建築計画)】

出題構成は、例年同様、建築史が2問、計画原論が8問、計画各論が8問、建築設備が7問でした。

  • 建築史(No.1〜2):「日本の歴史的な建築物」と「住宅作品とその設計者との組合せ」の問題が1問ずつ出題されました。No.2−B「惜櫟荘(設計:吉田五十八)」が初出題でしたが、その他は過去問であり、いずれも過去問の知識で解ける問題でした。
  • 計画原論(No.3〜10):No.4では、平成30年以来の計算問題として「換気回数」の計算が出題されました。No.10「建築物の環境評価及び地球環境」に関する問題では、「PM2.5」「SDGs」「ZEB」が初出題用語でした。
  • 計画各論(No.11〜18): No.16−4「流し台手前から出窓までの距離」、No.17−3、4、5「アンダーパス」「登録有形文化財の改装の届け出」「イメージハンプ」、No.18−2、5「Cマーク」「曳家」など、正答肢以外の選択肢に初出題用語が多くみられました。
  • 建築設備(No.19〜25): 建築設備は、正答肢にも初出題用語が多く出題されました。22−5「FF式給湯機」、No.24−3「階段室に設ける感知器」等は、正答肢が初出題でした。

【学科U(建築法規)】

出題構成は、例年同様、建築基準法が20問、関係法令が5問の出題でした。

  • 建築基準法の計算問題は、「No.6(木造軸組計算)」「No.16(容積率)」「No.17(高さ制限)」が出題され、問題数としては昨年から1問減り、3問でした。
  • 建築基準法の文章問題は17問出題されており、No.19(防火地域・準防火地域)では、近年の法改正の内容から正答肢が出題されました。
  • 関係法令について、「建築士法」は、例年通り2問、また「建築物の耐震改修の促進に関する法律」が単独の問題で出題され、関係法令の融合問題は2問でした。
  • No.9(防火区画)の選択肢3(正答肢)及び選択肢2は、これまで1級建築士学科試験で出題されていた内容でしたが、2級建築士試験では初出題でした。また、選択肢1についても令和元年6月に制定された新規条文からの初出題でした。
  • これまで問われたことのない範囲からの、完全な新規出題は少なく、正答肢の多くは過去問か、過去問の関連問題でした。しかし正答肢以外の選択肢は、新規の出題や過去問であっても難易度の高い問題が多く含まれていたため、それらの選択肢に必要以上に時間をかけないためにも、過去問に対する正確な知識をもとに判断をする必要がある問題構成でした。

【学科V(建築構造)】

出題構成は、例年同様、構造力学6問、一般構造13問、建築材料6問の出題でした。構造力学については得点しやすかった一方で、一般構造については初出題や過去問の表現を変えたアレンジ問題も多く、難問も数問みられました。

  • 構造力学(No.1〜6):No.4(トラス)については令和元年に出題された問題のアレンジであり、軸方向力が生じない部材のパターンを理解しているかが問われる出題でした。No.5(曲げモーメント図)については、平成30年の出題とほぼ同じ問題でしたが、外力の数値が与えられており、計算力も問われる形に発展した問題でした。残りの4問については過去問とほぼ同じ問題であり、しっかりと学習をしていれば容易に正解できる問題でした。
  • 一般構造(No.7〜19):No.8(荷重・外力)の地震力の算定式は、以前は度々出題されていた内容でしたが、平成14年以来の出題となりました。No.12(木構造)の正答肢は初出題でした。その他の問題については、過去問からの出題ではあるものの、No.17(鉄骨構造)、No.19(耐震設計)の正答肢などは、過去問から表現を変えて出題されており、それぞれの用語や設計上の意味を理解していないと正答することが難しい問題でした。
  • 建築材料(No.20〜25):No.24(ガラス)の正答肢は、型板ガラスとすり板ガラスの違いを問う内容であり、過去問を発展させた出題でした。No.23(鋼材)の選択肢3は一級建築士の過去問からの出題、No.25(建築材料)の選択肢1、2、3は初出題と、やや難しい選択肢が含まれており、材料の特徴についての理解が問われる出題でした。

【学科W(建築施工)】

出題構成は、例年同様、契約・計画・管理が5問、各部工事が18問、その他が2問出題されました。

  • 過去に出題されている選択肢の他、1級建築士試験で出題があった選択肢や、実務的で詳細な知識を要する出題もありました。高得点を取るために、過去問の内容について、完全に正誤の判断ができることは必須であり、そのうえで実務の知識や細かい数値を確実に記憶しておく必要がありました。
  • 契約・計画・管理(No.1〜4、25):No.2(管理計画)は、「建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準」が改正されてから初めて出題されました。また、No.25(請負契約)は、令和元年以降、3年連続で「民間建設工事標準請負契約約款(甲)」が出題されていますが、出題は新規の内容であり、過去問+αの知識が要求されました。
  • 各部工事(No.5〜22):No.6(木造住宅の基礎工事)は、初出題の数値が正答肢であったのに加えて、布基礎の図を利用し、その寸法との組合せを問うといった目新しい出題形式でした。また、木造に関しては、その他にNo.15・16(木工事)でも出題されており、例年通り3問の出題でした。No.7(杭工事)は、平成30年以来の出題でした。No.8(鉄筋工事)は、過去に出題された内容の発展的な事柄であり、1級建築士試験で出題される用語の理解を求められました。
  • その他(No.23、24):No.24(建築積算)は、過去出題とは異なった問われ方で、定義の理解が不足していると解けない問題でした。

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