卒業設計日本一展2012巡回展 京都展

京都で「卒業設計日本一展2012巡回展」が開催

10月に行われた東京展に続き、11月3日(土)から11日(日)にかけて、京都でも「卒業設計日本一展2012巡回展」が開催されました。

会場となったのは、京都の中心部に位置する京都伝統工芸館5階の「DESIGN+ART SPACE K3nord」。東京展と同様、会場内にはせんだいデザインリーグ本大会で決勝に残った複数の作品が展示され、関西の建築学生たちの注目を集めていました。

11月10日(土)には、トークイベント「卒業設計談義 in 京都」が開催されました。会場は、京都伝統工芸館にほど近い、複合商業施設「新風館」の野外ステージ。新風館は、大正期に建てられたかつての京都中央電話局を改装し、洋風のレトロな趣きを残しつつ、現代風にリフォームされた建築物。

スペシャルゲストに高松伸氏を招き、梅林克氏、河井敏明氏、櫻井一弥氏、堀口徹氏、中田千彦氏らが、卒業設計にまつわる様々なテーマで語り合うというイベントです。夜6時からの開催とあって、寒い中でのイベントとなりましたが、多くの学生らが集まり、用意された席もすべて埋まるほどの盛況となりました。

高松伸氏

梅林克氏

河井敏明氏

櫻井一弥氏

堀口徹氏

中田千彦氏

冒頭、まずは過去の著名な建築家たちの卒業設計を振り返ろうと、前川國男や丹下健三ら、偉大な建築家たちの卒業設計作品が、新風館のオーロラビジョンに映し出されました。さらに、スペシャルゲストの高松伸氏の卒業設計作品『医療都市』が映し出されると、会場内にはどよめきが湧き起こりました。

京都大学では伝説になっているというこの作品は、将来、医療が社会問題になるであろうと見越した高松氏が、24万uの広大な敷地に、病院をはじめ、医療にまつわる様々な建築物を計画した複合施設。当時、四畳の部屋に住んでいたという高松氏。模型だけでも二畳のスペースを取り、さらに膨大な枚数の図面も加わり、毎日立って寝るような生活だったと、当時の思い出を語っていました。

後半では近年のデザインリーグの傾向が話し合われ、また、来年に向けて、いま卒業設計に取り組んでいる学生たちにアドバイスが送られるなど、集まった学生たちにとって、大変意義深いイベントとなりました。

高松伸氏の卒業設計

レトロとモダンが融合した「新風館」

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