明治大学建築学科連続講座シンポジウム

2012年9月22日(土)、明治大学駿河台キャンパスのアカデミーコモンにおいて、「明治大学の建築デザインとその国際性」と題したシンポジウムが開催されました。

このシンポジウムは、明治大学大学院理工学研究科に新設される「建築・都市デザイン 国際プロフェッショナルコース」の開設を記念し、連続講座の形式で開催されてきたもの。今回は、日本を代表する組織設計事務所の代表者等をパネリストに招き、「世界に通用する建築・都市分野の専門家として活躍するために、何を学ぶべきか、また、何を教育すべきか」をテーマに、参加者たちによるプレゼンテーションや、ディスカッションが行われました。大手組織設計事務所のトップと交流できる数少ない機会だけに、会場には多くの学生らが集まり、用意されていた席も満席となる盛況となりました。

東條隆郎(株式会社三菱地所設計・代表取締役副社長執行役員)

▲東條隆郎氏
(株)三菱地所設計・代表取締役副社長執行役員

(株)三菱地所設計・代表取締役副社長執行役員の東條隆郎氏からは、同社が海外で展開している国際プロジェクトの数々が紹介されました。中国、台湾、内モンゴル等を舞台に同社が展開している、日本的なスケールをはるかに超えた大規模都市開発プロジェクトの事例が紹介され、学生たちに対し、海外のプロジェクトに挑戦できる人材となることの必要性が訴えられました。
山田幸夫氏((株)久米設計・代表取締役社長)

▲山田幸夫氏
(株)久米設計・代表取締役社長

明治大学のOBである(株)久米設計・代表取締役社長の山田幸夫氏からは、自身の学生時代の思い出や、その後、技術者として赴任したタイや韓国での体験談、さらにその体験から導き出された、海外における地域に根ざした仕事のやり方などが語られました。
海外でプロジェクトを成功させるには、「その地域のミクロ経済を理解していること」「文化・歴史を理解していること」「気候・生活・風習を理解していること」「現地におけるネットワーク構築力」「現地における不動産運用の知識」等が重要であり、建築的なデザイン力は一番最後になるのだ、と。
六鹿正治(株式会社日本設計・代表取締役社長)

▲六鹿正治氏
(株)日本設計・代表取締役社長

(株)日本設計・代表取締役社長の六鹿正治氏からは、同社の海外事業の現状が紹介され、さらに今後の海外戦略が語られました。
現在、同社の売上に占める海外の割合はおよそ15%程度であり、かつその約7割が中国であること、今後は東京、上海、ハノイ、ジャカルタに拠点を置き、アジア全域で事業を行っていく予定であること、等。さらに六鹿氏からは、タイミングとモチベーションさえあれば国際的な仕事ができることが訴えられ、これから海外に向かおうとする学生たちにエールが送られました。
六鹿正治(株式会社日本設計・代表取締役社長)

▲小林正美氏
明治大学理工学部教授


▲佐々木宏幸氏(明治大学理工学部准教授)
(株式会社日本設計・代表取締役社長)

▲佐々木宏幸氏
明治大学理工学部准教授

明治大学の小林正美教授と佐々木宏幸准教授からもそれぞれ発表が行われ、少子化により今後ますます厳しくなることが予想される時代の到来を踏まえ、海外に進出していくことの必要性と、最初の一歩を踏み出す勇気が重要であることが訴えられました。
明治大学建築学科連続講座シンポジウム 明治大学建築学科連続講座シンポジウム
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名称

明治大学建築学科連続講座シンポジウム

日程

9月22日(土)

会場

明治大学 駿河台キャンパス アカデミーコモン2F

主催

明治大学理工学部建築学科

協賛

株式会社総合資格

パネリスト

東條隆郎(株式会社三菱地所設計・代表取締役副社長執行役員)
山田幸夫(株式会社久米設計・代表取締役社長)
六鹿正治(株式会社日本設計・代表取締役社長)
小林正美(明治大学教授)
佐々木宏幸(明治大学理工学部准教授)

モデレータ

園田眞理子(明治大学理工学部教授)

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