「赤レンガ卒業設計展2013」

「赤レンガ卒業設計展2014」

名称

「赤レンガ卒業設計展2014」

開催日 展示:2014年3月26日(水)〜3月30日(日)
講評審査会:2014年3月30日(日)13:15〜
会場

横浜赤レンガ倉庫1号館

審査員

審査委員長

  • 山梨知彦氏(日建設計)

審査委員

  • 長谷川豪氏(長谷川豪建築設計事務所)
  • 藤村龍至氏(藤村龍至建築設計事務所)
  • 藤原徹平氏(フジワラテッペイアーキテクツラボ/横浜国立大学大学院Y-GSA准教授)
主催

赤レンガ卒業設計展2014実行委員会

特別協賛

株式会社総合資格/総合資格学院

赤レンガ卒業設計展は今年も大盛況! 関東の16大学が参加!!

関東の主要大学による合同卒業設計展「赤レンガ卒業設計展2014」が、3月26日(水)から3月30日(日)の5日間にかけて開催されました。今年は昨年よりも4校増えて、16大学から合計230以上の作品が参加。会場はおなじみの「横浜赤レンガ倉庫」。講評審査会当日はあいにくの悪天候でしたが、会場には大勢の観客がつめかけ、大変な賑わいとなりました。

今年のテーマは「aOS14.3」。学生の案を社会に発信できる卒業設計展のテーマをOS(オペレーティング・システム)に例え、展示会場である赤レンガ(Akarenga)、設計思想(Architect)、アヴァンギャルド(Avant-garde)の頭文字を取ってaOSと称しています。aOSは社会の変化に対応し、毎年のアップデートを重ね、2014年3月にaOS14.3へと更新。社会、経済、文化、流行、芸術など様々なものが影響し、形を変えて表現される卒業設計の最新バージョンを社会へ発信したいという思いが込められました。

●参加大学
神奈川大学/共立女子大学/工学院大学/首都大学東京/昭和女子大学/東海大学/東京工業大学/東京電機大学/東京都市大学/東京理科大学/日本大学/日本女子大学/法政大学/前橋工科大学/明治大学/横浜国立大学

4人の審査員による巡回審査で10作品を選出

3月30日(日)には今年の最優秀作品を決める講評審査会が開催され、朝の10時から一次審査が行われました。4人の審査員が全ての作品を巡回し、10作品を選出。審査会当日は雨と強風という悪天候にもかかわらず来場者は多く、出場者の友人・知人、大学関係者だけでなく、観光客など、賑やかな中での審査となりました。

山梨知彦氏
長谷川豪氏
藤村龍至氏
藤原徹平氏

一次審査の結果、以下の10作品が選出されました。

●10選

名前 学校名 作品名
澤口花奈さん 東京都市大学 「companion plants -温室に住む-」
松田拓也さん 東京都市大学 「紙の舞殿 〜折り紙から考える建築〜」
樋渡彩華さん 日本女子大学 「Editing the Town」
宮城絢子さん 工学院大学 「曼荼羅楼船亭」
豊島早織さん 東京工業大学 「新 四国遍路道指南」
黒木美沙さん 明治大学 「年輪の広がりのように 〜日本の林業と木材利用の未来を考える〜」
安田大顕さん 東京理科大学 「二十二世紀型ハイブリッドハイパー管理社会 -失敗した郊外千葉ニュータウンと闇市から展開した立石への建築的転写-」
村田翔太郎さん 法政大学 「地円」
小笠舞穂さん 日本大学 「在り触れる美術館」
佐藤達弥さん 日本大学 「吉祥寺ヘテロトピア」

長時間に及ぶ議論の末、
最優秀賞は樋渡さん(日本女子大学)の作品に!

13時15分からは3階の大ホールに場所を移し、二次審査として、審査員4人による講評審査会が開催されました。学生は各3分間のプレゼンテーションを行い、その後審査員による質疑応答へと続きます。審査員からの鋭い質問が飛び、より詳細な説明を自分の言葉で表現することを求められるなど、参加者たちが返答の言葉に詰まる場面もしばしばでした。

議論は長時間に及び、各審査員による投票の結果、最優秀賞は日本女子大学の樋渡彩華さんの「Editing the Town」に決定。雑司ヶ谷を舞台にしたシェアハウスという、人と人とのつながりを重視した作品が選ばれました。

10選をテーマごとに分けて設置する学生と藤村氏
山梨氏より最優秀賞を授与される樋渡さん
最優秀賞 「Editing the Town」

「赤レンガ卒業設計展2014」の実行委員の一員でもある樋渡さんが、見事最優秀賞を受賞。豊島区雑司ヶ谷を敷地とし、この地域に古くから住まう人々と、新規に参入する単身者のための、新しいタイプのシェアハウスを計画する。子供が独立した後の老夫婦が住まう既存住宅の上層階部分を単身者のための入居スペースとし、さらに下層階部分を地域に開かれたコモンスペースとすることで地域の中のコアとなる建物を作り、これを中心にして地区一帯を徐々にシェアハウスとして広げていくことを提案。コアを中心に人々のゆるやかなつながりが一帯に広がる。作品のみならず、樋渡さんのプレゼンテーション時の明快な説明や、質疑への応答も高く評価された。

樋渡彩華さん
(日本女子大学)

山梨知彦賞 「companion plants -温室に住む-」

多種多様な植物を温室の中で育て、人間の手を入れないことで、植物自身が温室の中の環境をコントロールし始めるというユニークな作品。世田谷区尾山台の生産緑地を敷地として想定し、companion plants(多様な植物の密生状態)の中に人間が仲間として加わることで、植物と人間が理想的な共生関係を築くことを提案する。メタファーではなく、リアルに実現可能としてプランを考える澤口さんの作品は、一見無造作にも見えるが、companion plantsの中にも確かなアルゴリズムがあると、審査員長の山梨氏に高く評価された。

澤口花奈さん
(東京都市大学)

長谷川豪賞 「二十二世紀型ハイブリッドハイパー管理社会 -失敗した郊外千葉ニュータウンと闇市から展開した立石への建築的転写-」

多くの参加者がプレゼンテーションで戸惑うなか、ひとり気を吐いていた安田さん。北総線および千葉ニュータウン計画の失敗を、二十世紀型「郊外」モデルの死と捉え、「都市−郊外」の生活を「檻無き監獄」と喩えたうえで、都市と郊外の狭間の地である葛飾区立石を舞台に、刑務所×闇市×管理社会が絡み合う、22世紀型建築を提案する。この建物内では一般市民と刑務所の受刑者が時間差を利用して共生し、次第に「囚人」として同質化。そこに住む「囚人」は管理社会が快適過ぎて、もはや「出所」することができなくなるという、アイロニカルな作品。

安田大顕さん
(東京理科大学)

藤村龍至賞 「曼荼羅楼船亭」

笑いを文化とし、落語と切っても切れない関係がある浅草に、街の小さな断片を積層させ、それを表象するための街のシンボルとなる「寄席」を設計した宮城さんの作品。観光客だけでなく、地元民も集まり、いつでも笑い声が響く場を提案する。笑いや演芸を好意的な意味でキッチュなものとして捉える司会役の藤村氏から、今、あえて浅草にシンボリックな建物を建てるというコンセプトが評価された。

宮城絢子さん
(工学院大学)

藤原徹平賞 「年輪の広がりのように」

「健全で豊かな森林づくりプロジェクト」など、森林づくりに力を入れている岐阜県高山市。その高山市を敷地とし、今まで廃棄されてきたような、弱い材木で強い構造をつくる。伝統工法にこだわり、実際の縮小模型でも耐久性の検証を行っている。構造の研究室に籍を置く黒木さんに対し、藤原氏からは「提案ができ、デッサン力もある。新しい才能のあり方を感じられた」と高評価が送られた。

黒木美沙さん
(明治大学)

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