都市と環境とシステム展「と展」2015

都市と環境とシステム展「と展」2015

名称

都市と環境とシステム展「と展」2015

日程 展示:2015年3月6日(金)〜3月8日(日)
トークセッション・レセプションパーティ:2015年3月6日(金)
トークセッション
登壇者
  • 柘植喜治氏(千葉大学大学院教授 第一領域 都市空間計画)
  • 宮脇勝氏(千葉大学大学院准教授 第一領域 都市空間計画)
  • 中井正一氏(千葉大学教授 第二領域 都市基盤工学)
  • 中込秀樹氏(千葉大学教授 第三領域 都市環境工学)
  • 新井幸代氏(千葉大学准教授 第四領域 都市情報工学)
コーディネーター 中谷正人氏(有限会社中谷ネットワークス代表取締役)
会場 晴海トリトンスクエア 2Fグランドロビー
主催

千葉大学工学部都市環境システム学科

特別協賛

総合資格学院

協賛
  • 株式会社総合設備計画
  • グラフィソフトジャパン株式会社

開放された空間の中で行われた展示会

3月6日(金)〜8日(日)の3日間にわたり開催された、千葉大学工学部都市環境システム学科の有志学生による「都市と環境とシステム展」、通称「と展」。都市環境にまつわる現代社会の多様な問題を各々の切り口で研究しており、また学科の活動を広く知ってもらうため、4年生だけでなく全学年の作品を展示する一大イベントとなっています。
2015年の「と展」は閉ざされた屋内ではなく、多くの人が行き交う、晴海トリトンスクエア 2Fグランドロビーにて開催。展示を見に来場した人々のほか、ビルを利用する多くの人が立ち止まって興味深く作品を観覧していました。なお、作品の評価は投票審査となっており、各部門でもっとも票が集まった作品に賞が授与されます。

「東京オリンピック」について白熱したトークイベント

16時30分より、同会場イベントステージにて、トークイベントが開催されました。登壇者は千葉大学工学部都市環境システム学科の第一〜四領域研究室代表の各教授とコーディネーターの中谷氏。2020年に開催される「東京オリンピック」を議題に、都市環境の開発と発展、開催終了後の跡地について、各領域教授陣の白熱したセッションが行われ、会場には熱心にメモをとる学生たちの姿が散見しました。登壇者たちは「オリンピックが東京で開催される意味を考え、その後いかに地域の人々へ開放するか、問題提起するだけでなく、自身がこれからの在り方を考察し、実践していくことが必要」と会場の学生にメッセージを送りました。トークイベントは当初予定された時間を超過するほどで、盛況の内に幕を閉じました。

レセプションパーティと公開投票審査結果発表

19時より、ロビーから同ビル地下1階のカフェ&バー「プロント」に場所を移し、レセプションパーティが行われました。パーティでは、主催した学生有志たちが挨拶を行い、教授陣などへの謝辞を述べました。その後、展示会の公開投票の審査結果が発表され、4年生の設計計画部門は松本京子さん、論文部門は今井愛貴さん、3年生部門は竹中敦哉さん(グループ代表)、2年生部門は植木嘉一さん、総合資格学院賞は「と展」実行委委員会代表でもある、西村主水さんが受賞しました。その後、トークイベントで登壇した各領域の教授や運営スタッフを囲み、和やかにパーティは行われました。

4年生設計計画部門受賞

4年生設計計画部門受賞の松本さん。「と展」実行委員会の副代表でもある松本さんは「開催できるまで大変だったが、無事できてよかった」と語った。

受賞名は「待ちを象る。くらしを彩る。−ベッドタウンにおける地場産業を織り込んだ体験型駅舎の計画−」。
ベッドタウンでもっとも活用されるのが駅舎で、そこに地場産業である鋳物を組み合わせた、地域密着型の作品。空間のダイヤグラムに悩み、最終的には当初にイメージしたスケッチに戻って制作したとのこと。

松本 京子さん

4年生論文部門受賞

4年生論文部門受賞の今井さんは「大学院では都市計画を行う予定。将来はディベロッパーになって、自分の計画した街に住みたい」と話す。

論文部門受賞のプレゼンテーションパネル「ツイート分析による地域利用者特性の抽出」。
オープンソースであるMeCabにより地域タグツイートを形態素解析し、行動係数を算出した。「解析が容易にでき、低コストで行える研究がポイントです」

今井 愛貴さん

3年生部門受賞

3年生部門受賞はグループ発表。代表の竹中さんは「正解のない題材をさぐりつつ制作するのが大変でした。今回のテーマは『2020年のオリンピック』でしたが、もっと先を見越そう、というのが僕たちの課題でした」と語る。

受賞した「長屋一家族」のコンセプトは「高層マンションなどに追いやられ、淘汰されつつある長屋のよさをいかに残しつつ、現代に活用していくか、です」と話す。

竹中 敦哉さん

2年生部門受賞

2年生部門を受賞した植木さん。「模型を作るのがとても大変だった。制作には2日間徹夜した」とのこと。「将来は建設業で働くなら、ユニークな不動産業で活躍していきたい」

作品名は「むの家」。建物を俯瞰で見たとき、ひらがなの「む」が象られている。「東京の郊外都市である松戸市近隣を歩いたときに、何もない、「む」だと思ったことがきっかけです。当初の作品コンセプトが「む」ということで先生方にはあんまりよくないイメージだと思われましたが、受賞できてよかったです」

植木 嘉一さん

総合資格学院賞受賞

総合資格学院賞を受賞した4年生の西村さん。「作品は専門の方以外の、一般の方にもわかりやすく伝わるように、難しい数式よりも、絵で見せるように心がけました。データ整理も大変でした」

論題は「横浜市港北区における表層地盤振動特性の評価」。
研究対象に港北区を選んだのは、横浜市の地盤調査をするにあたり、地盤の種類が多くある地域を探した結果。港北区には台地、低地があり、鶴見川沿いには自然堤防、氾濫平野も広がる。一つの区でこれほど豊富に地盤の種類があるのは珍しいそう。卒業後、官公庁に就職が決定している西村さんは市民のためにできることをやっていきたい、と抱負を語った。

西村 主水さん

pagetop