第16回 JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展2018
第16回 JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展2018
名称 |
第16回 JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展2018 |
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日程 | 作品展示: 公開審査・講評会: |
会場 | 芝浦工業大学 豊洲キャンパス アーキテクチュアプラザ |
審査員 | 難波 和彦(東京大学名誉教授/(株)難波和彦・界工作舎代表) |
実行委員 |
実行委員長 |
主催 |
公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部 大学院修士設計展実行委員会 |
協賛 |
株式会社総合資格/総合資格学院 |
ハイレベルな41作品が集う大学院修士設計展
フロアに展示されている模型やプレゼンボードなどからは、一見して密度の高さが伝わってきました。特に目を惹いたのは、どの作品も建物の外形のアピールにとどまらずコンセプトやリサーチのプレゼンテーションに力を入れていた点。大学院生の思考の深さや広さが伝わってくるようでした。
一次審査が開始
審査員・実行委員
- 難波 和彦氏
(審査員)
- 佐藤 光彦氏
(実行委員長)
- 谷口 大造氏
(実行委員)
- 赤松 佳珠子氏
(実行委員)
- 今村 創平氏
(実行委員)
- 佐藤 誠司氏
(実行委員)
- 鈴木 弘樹氏
(実行委員)
- 安原 幹氏
(実行委員)
- 実行委員長:佐藤 光彦氏
二次審査に進んだ作品は以下の11作品。
■二次審査進出作品 |
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二次審査通過11作品の質疑応答
見事、最優秀賞を勝ち取ったのは、馬場 隆介さん(千葉大学)の「辻堂の海洋保全計画 −海洋汚染ゴミを建築構成材へと転化する“セルフリサイクル・テクトニック図鑑”の採集と実践−」。
難波氏は、「本当に面白く、発想が素晴らしい。単体の部品は、すごく小さく、強度はないけれども立体構造でつなげることで構造的に強くなっている。それをゴミと結びつけているのが新しいアイデア。このアイデアからは本当に色々なことができると思うので是非、優秀な構造家と組んでほしい」と語られました。
他結果は以下の通りです。
最優秀賞 | |
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「辻堂の海をきれいにしたいから手伝ってほしい」との友人の依頼から始まったプロジェクト。海ゴミ(漂着ゴミ)の割合の中で個数・重量ともに上位に位置するプラスチックゴミから建築部材を生成。その部材を使用し、湘南・辻堂に環境学の寺子屋として、沿岸の環境について子供から大人までが語り合える建築モデルを制作する。 |
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馬場 隆介さん |
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優秀賞 | |
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「目的と装備を照らし合わせ、あらゆることを想定し計画をする。それでも起きてしまう不測の事態に対応しながら、一連の計画を実践へとまとめていく。」そんな山登りの楽しみと建築をつくることの類似性に着目し、山登りと建築がどう結び付くかを探る計画。山登りと建築を様々な視点でリサーチし、そのリサーチ結果を既存山小屋の建て替え計画へと結びつけていく提案。 |
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小黒 由実さん |
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優秀賞 | |
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福島県出身の作者が、原発事故後、フクシマを離れた人々のためにフクシマとのつながりを取り戻すための建築を提案。 |
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小坂 諭美さん |
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優秀賞 | |
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植生や砂州の消長をはじめとする河川の動的変化を利用した「動く河川公園」を設計。設定した河川は京都の桂川。現在、日本の多くの河川において、治水が進んだことで河道内に樹木が繁茂し流下能力が低下、新たな洪水リスクが生じている。本設計では、河川に水制工を挿入し多様な攪乱を生む川の流れをつくることで、流下能力が低下した河川の洪水リスクを緩和すると同時に、植生についても遷移と攪乱によって刻々と遷り変わる風景をつくる。 |
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山崎ひかりさん |
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奨励賞 | |
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添田 魁人さん |
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奨励賞 | |
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村上裕貴さん |
奨励賞 | |
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山口 薫平さん |
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総評
審査会後、会場を本館食堂に移し、懇親会と表彰が行われました。総評で、難波氏は、「受賞作品の選定にあたり、本当に僅差だった。またバリエーションも豊富で最後の最後まで絞り切れず審査が難しかった」と話されました。また、今川氏からは、「大学院生ならではのスキルと厚みを感じられる設計展だった」とのコメントも寄せられました。
懇親会では、出展者と審査員、実行委員が今回出展された作品や、出展者の卒業後の進路などについても語らう場面が見られ、貴重な意見交換の場となっていました。
- 難波氏からの総評
- 協賛の総合資格学院からは、営業部部長の安島が挨拶
- 総合資格学院は会場で書籍をプレゼント!