平成29年度 兵庫県立東播工業高等学校 建築科作品展
平成29年度 兵庫県立東播工業高等学校 建築科作品展
名称 |
平成29年度兵庫県立東播工業高等学校 建築科作品展 |
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日程 | 第1弾:2018年1月12日(金)〜1月14日(日) 第2弾:2018年3月8日(木)〜3月26日(月) |
会場 | 第1弾:ニッケパークタウン センタープラザ 第2弾:高砂市立図書館 2F |
主催 |
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後援 | 兵庫県立東播工業高等学校PTA |
協賛 | 総合資格学院 |
校外開催4回目となる建築科作品展はニッケパークタウンにて開催
建築科で学ぶ生徒の一年の活動成果を発表
今回の作品展では、同校3年生の卒業設計をはじめ、2年生の住宅自由設計、1年生の住宅平面図など全学年の作品が展示されました。木工作品、設計コンペ班の作品(第14回星槎道都大学美術学部高校生住宅設計コンクール2017、第8回高校生の「建築甲子園」の兵庫県奨励賞受賞作品など)や、レーザーカットで加工し制作された模型などの力作も会場に並び、観覧する人々が関心をよせていました。また、今回の作品展では次年度以降も利用できるよう、展示用パーテーションも生徒たちが作成しました。
高校生活の集大成、卒業設計
今回の卒業設計の課題は、「加古川ウォーターフロントプロジェクト」。1984年に廃線となった国鉄高砂線の影響などから、高砂市と加古川市の交通手段が車へと移り変わり、現在は交通渋滞が問題となっています。同校はそこに着目し、加古川を利用した水上交通を提案。加古川が両地域を「分断」するのではなく「つなぐ」役目をすることで、交通渋滞の解消につながると考えました。また、その水上バスの発着場である加古川・高砂エリアに、水上バスの桟橋と商業施設を計画。この課題について生徒たちは3チームに分かれ、3年生32名それぞれが個性ある商業施設を設計しました。何が周辺住民に求められているのか、どうしたら街がにぎわうようになるかという地域活性化に対し、真摯に向かい合いました。
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- 塩ア修先生
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- 長江亜里沙先生
卒業設計の指導を担当された塩ア修先生と長江亜里沙先生は「それぞれが自分の地元のために何ができるか、町や地域の問題を解決するために何を創造するとかいう意識を持って取り組めた」「今回の課題を制作するにあたり、自分たちの地元を歩いて、写真を撮り、地域の方と触れ、自分たちの町を改めて見直すことができた。生徒たちも限りある時間の中、精一杯課題に取り組んでくれた」と語りました。
地域の方との協同、参加型作品展
本年から、来場者が作品を観覧するだけでなく、実際に模型に植栽する参加型の作品展となりました。来場者も直接、制作に携わりながら各作品に投票をするといった工夫が施され、一部の生徒たちは来場者に対して、熱心にプレゼンテーションを行い、会場は大いに盛り上がっていました。また、その他に、端材の三角積み木や紙による造形など、体験ブースを設置。地元地域の方々と生徒たちの笑顔溢れる交流風景はとても印象的でした。
地域を支える人材を輩出する使命
作品展を統括した建築科の澤科長は「まちづくりについて真剣に考えることで、学生たちが卒業前にもう一度、地元を見つめなおすきっかけをつくりたかった」と語り、「人を集める空間を作れば自然と集まってくる、地元の魅力を最大限に引き出すのも建築の力なのでは」「高校生として、まだまだのびしろがある。自分たちの自由な発想を実際に作品にとして、地域の方々に見ていただくことが大事。設計展を続けることで建築に興味がある学生が集まってくる、そういった良い循環を作りたい。将来、高校生たちが主役となって、魅力の多い加古川の地を盛り上げていけるようにしたい」と、今後の意欲を述べられました。