赤レンガ卒業設計展2019

赤レンガ卒業設計展2019

名称

赤レンガ卒業設計展2019

日程 開催日:2019年3月21日(木)〜25日(月)
講評審査会:2019年3月25日(月)
会場 赤レンガ倉庫1号館
審査員

審査員長
内藤 廣氏(内藤廣建築設計事務所)

審査員
Astrid Klein[アストリット・クライン]氏(クライン ダイサム アーキテクツ)
藤村 龍至氏(RFA)
五十嵐 淳 氏(五十嵐淳建築設計事務所)
小堀 哲夫 氏(小堀哲夫建築設計事務所)

主催 赤レンガ卒業設計展実行委員会
特別協賛 株式会社総合資格/総合資格学院

赤レンガ倉庫に130作品を堂々展示

関東の主要大学による合同卒業設計展「赤レンガ卒業設計展2019」が、3月21〜25日の5日間、横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)で開催されました。本年は311作品がエントリーし、その内選出された130作品が展示され、出展者の関係者だけでなく、赤レンガ倉庫を訪れた観光客なども、並べられた学生たちの力の入った卒業設計に見入っていました。

本年のテーマは『within-dream within a dream』。業界では昨今、中間領域、半外部空間がトレンドとなっており、それらの持つ「どちらでもある」という意味から入れ子構造を持たせたテーマとしています。また、卒業設計は設計についての「卒業」であり「入門」であり、さらに赤レンガ倉庫は組積造の「終わり」であり混構造による存命手段の「始まり」であり、「どちらでもある」ことからその両義性を持たせています。

赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展

■主催大学(実行委員会)
宇都宮大学/神奈川大学/共立女子大学/工学院大学/首都大学東京/昭和女子大学/東京工業大学/東京電機大学/東京都市大学/東京理科大学/日本大学/日本女子大学/法政大学/前橋工科大学/横浜国立大学

2次審査に駒を進める10作品が決定!

最終日となる3月25日(月)には、審査員5名を招いて、本設計展の最優秀作品、優秀作品を決する公開講評会が行われました。

内藤 廣氏
内藤 廣氏
Astrid Klein[アストリット・クライン]氏
Astrid Klein[アストリット・クライン]氏
藤村 龍至氏
藤村 龍至氏
五十嵐 淳氏
五十嵐 淳氏
小堀 哲夫氏
小堀 哲夫氏

1次審査は審査員による巡回審査です。

赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展

1時間45分という、130作品を見切るには、決して十分とはいえない時間ながら、どの審査員も学生たちの4年間の集大成を目の前に、時間いっぱいまで審査を続けました。これにより10作品が選出されました。2次審査に駒を進めた10作品は次の通りです。

2次審査進出の10作品

作品名 名前 学校名
『都市の仮面劇場』 廣川 大樹さん 工学院大学
『渋谷受肉計画』 十文字 萌さん 明治大学
『海へのまなざしの修復』 平林航一さん、砂川良太さん、伊藤滉彩さん 早稲田大学
『State of Village Report』 工藤 浩平さん 東京都市大学
『神社の居方』 安藤 樹姫也さん 前橋工科大学
『たとえば基準線にかさぶたを』 鈴木 遼太さん 明治大学
『雫の紡ぎ手』 高橋 遼太朗さん 日本大学
『私の地層』 佐々木 萩乃さん 東京理科大学
『109*2.0』 河野 茉莉子さん、伊藤 日向子さん、永島 啓陽さん 早稲田大学
『再結晶する空間的感情』 佐塚 有希さん 明治大学

大きく押して2次審査スタート! 決選投票の末、最優秀賞決まる!

赤レンガ卒業設計展
赤レンガ卒業設計展
白熱した2次審査の模様

2次審査は、10作品の選出に大きく時間を割いてしまったこともあり、1時間遅れでスタートとなりました。出展者によるプレゼンテーション、またそれを受けての審査員による質疑応答が繰り広げられ、スタート時間は予定とは異なるものの、各セクションともスケジュール通りに進行。その後、審査員らによるディスカッションが行われ、各審査員の持ち点形式による投票が行われました。その結果、平林航一さんら(早稲田大学)の「海へのまなざしの修復」、工藤浩平さん(東京都市大学)の「State of Village Report」、安藤樹姫也さん(前橋工科大学)の「神社の居方」の3作品に絞られました。これら3作品の中から最優秀賞ほかを選出するべく、改めて決選投票を実施。結果、最多得票は、安藤樹姫也さん(前橋工科大学)の「神社の居方」となり、見事、最優秀賞に輝きました。優秀賞、各審査委員賞は次の通りです。

最優秀賞
安藤 樹姫也 さん 前橋工科大学『神社の居方』
安藤 樹姫也 さん 前橋工科大学『神社の居方』

『神社の居方』

安藤 樹姫也 さん 前橋工科大学

実家近くにあった神社を計画地とし、そこで過ごすための建築「フォリー」により、人が居る情景の豊かさを描出した作品。

藤村氏のコメント:
最初はあまり、この作品を推していなかったのですが、プレゼンの最後にも言っていた「何もしないこと」に設計者としてたどり着いたことに共感できる部分があり、最終的にこの作品を選びました。

優秀賞
平林 航一さん、伊藤 滉彩さん、砂川 良太さん 早稲田大学『海へのまなざしの修復』
平林 航一さん、伊藤 滉彩さん、砂川 良太さん 早稲田大学『海へのまなざしの修復』

『海へのまなざしの修復』

平林 航一さん、砂川 良太さん、伊藤 滉彩さん 早稲田大学

舟をはじめとする技術の発達によってできた「海上の道」により文化的・経済的発展がもたらされた沖縄の生活と文化を支える建築を考えた作品。

内藤氏のコメント:
悪い意味ではないのですが、組織設計事務所のバナキュラーのような感じですね。もっとやってほしかったというのが正直なところです。否定的なことを言っていますが、作品としての完成度は高く、この部分はしっかり評価したいと考え選びました。

優秀賞・藤村龍至賞
工藤 浩平 さん 東京都市大学『State of Village Report』
工藤 浩平 さん 東京都市大学『State of Village Report』

『State of Village Report』

工藤 浩平 さん 東京都市大学

自身の旅における体験を基に、現在の地球を誰にでも理解しやすいモノに置換することにより、相互理解を可能にしようと試みた意欲作。

藤村氏のコメント:
「報告」というものはジャーナリスト、社会学者のステートに近いものであり、あまり力を感じなかったのですが、プレゼンを通してやりとりをしているうちに建築的な力を重ねているニュアンスを感じ取ることができたので、個人賞としました。

小堀哲夫賞
河野 茉莉子さん、伊藤 日向子さん、永島 啓陽さん 早稲田大学『109*2.0』
河野 茉莉子さん、伊藤 日向子さん、永島 啓陽さん 早稲田大学『109*2.0』

『109*2.0』

河野 茉莉子さん、伊藤 日向子さん、永島 啓陽さん 早稲田大学

SHIBUYA109に服を定額で利用できるビジネスモデルを有した立体ランウェイ型建築を提案した作品。

小堀氏のコメント:
最初は否定的でしたが、話しを聞くうちに人が見えること、動くことが空間として、また建築としての渋谷の面白さなんだということに気づいたので、個人賞に選びました。

五十嵐淳賞
佐々木 萩乃さん 東京理科大学『私の地層』
佐々木 萩乃さん 東京理科大学『私の地層』

『私の地層』

佐々木 萩乃 さん 東京理科大学

自分の心の成長を、建物が建築されていく過程に見立てることで表現した作品。考えることで変化し、層状に積み重なることで、地層のような形状を形成とした。

五十嵐氏のコメント:
私は正しさ、正解とはなんなのか日々考えながら設計をしており、みなさんにも、それに抗って欲しいと思っています。そんな中で、今回この作品を見て、自分らしさを出せていて、カタチもうつくしかったので選びました。

Astrid Klein賞
高橋 遼太朗さん 日本大学『雫の紡ぎ手』
高橋 遼太朗さん 日本大学『雫の紡ぎ手』

『雫の紡ぎ手』

高橋 遼太朗 さん 日本大学

気温上昇によって増加した大気中の水分を集め、人々に水を供給する環境装置となる建築を世界で一番水不足と言われているソマリアに建築する。

Klein氏のコメント:
問題の解決だけでなく、素敵さも含めて設計することが必要だと思います。その点ではこの作品からは誇りを持って設計していることが感じられたので個人賞としました。

内藤廣賞
廣川 大樹 さん 工学院大学『都市の仮面劇場』
廣川 大樹 さん 工学院大学『都市の仮面劇場』

『都市の仮面劇場』

廣川 大樹 さん 工学院大学

地形的劇場性を持つ渋谷を舞台にスクランブル交差点に訪れた人、周辺ビルで働く人、電車に乗る人などの建築を視認できる人々の感情を躍らせる建築を提案。

内藤氏のコメント:
壇上に上った人は、力のある人だと思います。その中でも彼の模型だけがクセがあり、また異質であり、それだけで意味があり、他の人の作品より興味深かったので選びました。

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