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SPECIAL INTERVIEW
完璧はめざさない

宮澤 崇史さん (24) 令和3年度 1級建築士合格
- 学歴:
- 大学
- 所属:
- 大学院2年生(社会基盤・建築学コース)
- 教室:
- 新潟校
計画:10点、環境・設備:16点、法規:24点、構造:19点、施工:18点
受講講座
- 受験回数:
- 学科1回/設計製図1回
現在の仕事の道に進もうと思ったきっかけ
災害に強い社会の技術者になりたい
子供の頃、東日本大震災の翌日に地元で地震が起こりました。いつもの日常から一転、近隣では応急危険度判定を受けた家屋を目の当たりにしました。東日本大震災の社会への影響が大きく、このことはあまり知られていませんが、それでも、私にとって住宅や社会インフラを守りたいという気持ちが生まれました。
1級建築士試験の受験を決断した理由・きっかけ、また受験を決める際に不安だったこととその克服法
2級建築士からのステップアップ
大学生の頃は法改正前ということもあり、1級建築士の受験は数年後と漠然と考えていました。ただし、大学卒業と同時に2級建築士の受験資格が得られるため、進学を決めたと同時に大学院生の頃に2級建築士を取得しようと決めました。2級建築士取得の際にも総合資格学院に通い、社会人となった大学の同期も多く通っていました。社会人は大変忙しそうに見え、「それに比べたら私のほうがまだ時間に余裕がありそう」と思ったため、「1級建築士も受験しよう」と考え始めました。また、COVID-19により帰省ができない社会情勢を逆にチャンスと捉え、集中して学習することができると思いました。
独学または、他の学校利用ではなく「総合資格学院」に決めた理由
実績と信頼
1級建築士試験を最短で合格するのに独学では難しいと思いました。総合資格学院では高い合格率や合格者占有率など、実績が数値でハッキリしていました。また、前述した通り2級建築士の頃より通っていたため、設計製図講の指導への安心感もありました。
合格したからこそ言える失敗談や反省点、受験期間中の印象に残るエピソード
設計製図対策はサボり気味
学科対策の時期はトレイントレーニングや復習テストを1問ずつなどスキマ時間でもでき、知識の定着を実感できるので毎日の学習にもやる気が出ました。しかし、設計製図はエスキス2時間、作図3時間など、まとまった時間が必要となるので休日に行うようになりました。エスキスや作図が思い通りにいかないと、やる気も失います。平日はほぼ何もせず、時には1週間でエスキスのみで作図しないことも……。それでも翌週にはできなかった分を取り戻し、課題の要点などを講師にお聞きし、あきらめないことは重要です。
周り(会社の同期や身近の先輩社員)の1級建築士に対する学習状況
法改正の今こそがチャンス
法改正して間もなくということもあり、学内で建築士試験を学生のうちに受験するという話は聞きませんでした。他の学生が受験されない分、「有資格者に一歩先に近づけるよう合格したい」という気持ちが強まりました。
当学院で学習した内容が、学校生活または就職活動などで活かせたエピソード
就職試験対策はできあがっている
就職活動時にエントリーした会社の選考において、SPI受検や面接のほか、建築士試験相当の問題が出題されると伺いました。その頃は学院で模擬試験への対策を進めている時期でもあり、選考での試験対策は当日に過去問集を確認する程度で済ませられました。
当学院指導の大きな特長である、講師によるライブ講義を受けて良かったこと
疑問は当日に解決
その日の講義で理解できなかったことを質問できます。日中の通常講義は講師→受講生の一方通行になりやすいですが、アウトプット講座ではアクティブラーニングのように質問しやすい空気がよかったです。また、講師が受講生の「生」の理解状況に応じて教え方を変えられるのがよい点です。特に製図試験は法令違反など間違えてはいけない項目があるためたくさん聞くことが合格への近道です。
得意科目と苦手科目
得意科目
苦手科目
得意にできた理由、もしくは苦手科目の克服法
講師陣の対応力に感謝
法規は試験に法令集を持ち込むことのできる科目です。初めはアンダーラインを引き方見本のままで使っていましたが、講師にオリジナルの引き方のアドバイスを受けました。それ以降は、引きやすく見やすくするため、私オリジナルとなるよう法令集をつくり込みました。また、校舎より年度別に分けた過去問を毎週実施することで少しずつ得意科目にすることができました。施工に関しては特に数値関係が弱く、試験直前まで苦手科目でした。講師から数値関係をまとめたプリントをいただき、試験当日まで繰り返すことで本試験でもいくつか得点することができました。
学科学習時から正しく理解し、記述できるレベルまで実力を引き上げる指導で感じた効果
苦労は先取りしましょう
正直、目先の学科試験を超えられなければ設計製図試験は受けられないため、それほど意識していませんでした。しかし、学科試験をパスできたあとに設計製図試験対策が始まると曖昧にしていた構造・設備の知識が必須で苦労しました。新しいカリキュラムでは学科試験対策時から要点記述の練習ができることが羨ましく感じます。
学科合格のポイント
「わからない」はチャンス問題を解いていると回答に自信のないものもあります。たとえ正答でも他者に説明できないものも理解が足りていません。誤答したもの、説明できないものはその都度解説を読んでテキストのその箇所にマーカーを引いて記録しました。それを繰り返していくうちに定着していきました。「わからない」と知ることはこれから点数を増やせる可能性があるということです。わからない問題1つが1点につながります。
エスキスや記述(プランニング)で苦労した点や克服法、講義で役に立ったこと
初年度はできなくて当たり前
初めのうちはどうしてもエスキスが上手くまとまらず、時間が過ぎていき焦りました。それでも、たとえ変な動線のプランとなっていようがすべてを当てはめ、法令違反しないなどでランクⅣは防げます。未完成だけにはならないようにエスキスにかける時間は決めていました。初めての課題だからランクⅠにならなくてよく、その後にグループディスカッションでしっかり吸収できるかが大切だと思って受講していました。
作図で苦労した点や克服方法、講義で役立ったこと
作図はルーティーン作業
講義初日から過年度生の作図スピードが速いことは今でも覚えています。私も2級で培った作図力があるのでアドバンテージはありましたが、それでも時間が足りなかったです。講義を受けるうちに1級と2級で異なる図面の性質を理解していき、記入するものの優先順位などがわかってきます。作図をする際には既にエスキスは終えているので、残りは図面化するだけ。「いつもの」作業になります。教わった順番と多少違っても自身で身につけた流れを崩さないことが速さの秘訣です。
学科対策期間中からやっておいてよかった、あるいはやっておけばよかったと感じたこと
設計製図でも学科の知識
学科試験をぎりぎりで越えられたような私にとって、設計製図試験対策が始まると構造や設備の知識が曖昧であるとわかりました。ストレートでの合格をめざすには学科対策の際から知識を深めておくべきであると思いました。
製図合格のポイント
自分を過信しない令和3年度の「延べ面積に関する記述なし」という初めての出題方法がなされました。「指定なし」と親切に書いてくれればいいものの、どこにもありません。印刷ミス、どこかの裏面に小さくなど様々な可能性を想像して何回も確認し時間が取られました。学院の課題に慣れてしまい、本試験で思い込みをしないよう注意すべきと改めて実感しました。いつも通り作図を進めているつもりでも、忘れているものは必ずあると思いチェックを可能な限り行いました。
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トレイントレーニング
ボディバッグのような小さい鞄でも入るサイズがよいです。スキマ時間を活用するため、どのような用事でも出かける際は必ず1冊は持ち歩いていました。また、一問一答形式の出題であるため、ふと思ったでも気軽に取り組めました。
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合格サイクル+継続学習
定期的に同じ分野の問題に取り組むことで知識の定着度を把握できました。苦手な分野を明らかにできることで、対策を組みやすくなりました。
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オリジナル製図課題・製図模擬試験
直前特別対策講座も含め、製図課題全般は本試験に似たような出題が出ていたため、そのあたりは学院の課題を解いているような気持ちで進められました。
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記述用教材
設計製図対策は構造・設備に関する知識の補強やエスキスなどに時間を取られていたため、要点記述は最後の週まで本格的に勉強できませんでした。試験数日前から暗記を始め、これまでの課題の要点記述をまとめた冊子は大変役立ちました。
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