令和元(2019)年度 2級建築施工管理技術検定試験 総評

総評

本年度試験解答・解説書

2級建築施工管理合格対策講座

1. 学科試験総評

出題の特徴

◎今回の学科試験では、過去問の類似・発展形の出題が多く、過去10年以内に出題された正答肢(類似問題を除く)の割合については、半数程度でした。特に、仕上げ工事に関する出題及び法規で目新しい内容の出題が目立ちました。

◎過去に正しい選択肢として出題されたものが、誤った選択肢として出題された問題が目立ちました。

◎構造力学については、比較的解答しやすい問題が出題されました。

建築学等・躯体工事・仕上げ工事 No.1〜No.32(24問を解答)

【建築学一般】

環境工学(No.1〜No.3)のNo.2の正答肢は初出題であり、『1級建築士の学科U(環境・設備)』で、頻繁に出題されている昼光率に関する出題でした。建築材料(No.11〜No.14)について、No.12の『JISに規定する建具の試験項目と測定項目の組合せ』の問題は難易度も高く印象的でした。

【施工法】

躯体工事及び仕上げ工事における施工法(No.18〜No.32)においては、過去10年以内に出題された問題でも難易度が高めの過去問が目立ちました。加えて、平成30年度より、この範囲では選択の幅が狭まっているため、思うように得点が伸びなかった受験生も多かったと考えられます。
また、No.32はモルタル塗り仕上げ外壁の改修に関する内容でした。改修工事に関する出題は、近年の1級建築施工管理技士の学科試験では必須問題として出題され、重要な問題になっています。

施工管理法・法規 No.33〜No.50(16問を解答)

【施工管理法】

この範囲では、過去に類似した出題も多く、比較的解答しやすい問題が多かったと考えられます。No.41は山留めの設置に関する内容で、過去に正しい選択肢として出題(H19、H23、H27)されたものが誤った選択肢(正答肢)として出題された特徴的な問題でした。

【法規】

この範囲では、非常に解答し難い初めて出題された問題が目立ちました。No.43の特殊建築物に関する出題、No.48の職長に対して行う安全衛生教育に関する出題、No.49の産業廃棄物の運搬又は処分の委託契約書に関する出題は、特に難易度の高い問題でした。

2. 実地試験総評

出題の特徴

◎問題1(経験記述)のテーマは【施工計画】が出題されました。【施工計画】は、記述する内容が多岐に渡る分、事前にしっかり準備をする必要がありました。また、設問2では、産業廃棄物を減らすための方法・手段が初めて出題されました。1級建築施工管理技士の経験記述のテーマ『環境管理』に近い内容が問われ、戸惑った受験生が多かったと考えられます。

◎問題3(工程表)は、平成30年に引き続き、鉄骨造のバーチャート工程表が出題されました。
鉄骨造の建築工程を正しく理解していることがポイントでした。

◎問題5(躯体工事・仕上げ工事)は、平成30年度と同様、受検種別毎(建築・躯体・仕上げ)に異なる問題が出題されました。

【問題1:経験記述】テーマは施工計画!

問題1のテーマは施工計画でした。問題1の設問1については、施工計画における5つの項目から3つを選択し、「事前に検討したこと」及び「行ったこと」、「検討する必要があった理由」について解答する出題でした。テーマが施工計画の出題では、記述する内容が多岐に渡る分、何を目的としているのか、明確に記述することがポイントとなります。
設問2では、建設現場で発生する産業廃棄物を減らすための「有効な方法や手段」と「留意すべきこと」について問われ、1級建築施工管理技士の経験記述テーマ『環境管理』の出題に近い内容が出題され、難易度が上がりました。

【問題2:用語】高得点が狙える出題

平成16年から「用語の説明」と「施工上留意すべきこと」が問われています。多くが過去に出題された用語でしたが、出題範囲が広いので、なかなか学習しにくい分野です。しかしながら、14問中5問を解答する問題であり、自分が解答しやすい問題を的確に選ぶことができ、かつ過去問を整理して学習することができていれば、高得点が取れる出題でした。

【問題3:工程表】平成30年同様『鉄骨造のバーチャート工程表』が出題!

平成30年同様、1級建築施工管理試験で頻繁に出題されているバーチャート工程表が出題されました。
(平成28年まではネットワーク工程表が出題されていました)。
鉄骨工事の流れについて理解できているかがポイントでしたが、設問1のAに該当する作業名(アンカーボルトの設置)については、1級建築施工管理試験で平成28年に出題もあり、出題内容のレベルも1級に近づいてきていると言えます。

【問題4:法規】各条文の重要用語を理解するためには繰り返し学習が必要!

法規の出題形式は例年通りで、3問とも過去10年内に出題された条文でした。
建設業法、建築基準法については下線の位置も同じで過去問対策ができた方には得点しやすい問題でしたが、労働安全衛生法については、下線の位置が変わり、各条文の重要な用語をしっかり理解するための繰り返し学習が必要な難易度の高い出題でした。

【問題5:躯体工事・仕上げ工事】
受検種別毎の専門知識に関する問題が出題!

躯体工事・仕上げ工事は、受検種別毎(建築・躯体・仕上げ)に専門知識に関する問題が出題されました。平成30年同様、受検種別:仕上げの方を対象とした問題は、専門性に特化した難易度の高い出題が目立ちました。

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