令和2年度 構造設計一級建築士講習修了考査 総評

令和2年度の修了考査の特徴

法適合確認全5問の記述式で、鉄筋コンクリート造に関する問題が2問、鉄骨造が2問、木造が1問出題されました。構造設計は4肢択一式以外の3問の記述式で、鉄筋コンクリート造に関する問題が1問、鉄骨造が1問、基礎構造が1問出題されました。

また、初出題が、構造設計で2割程度、法適合確認で4割程度と少なく、例年になく過去問からの出題が多くありました。しかし、直近5年間(平成28年〜令和2年)の初出題率の平均は法適合確認、構造設計共に6割程度と高く、過去問を確実に得点できることはもちろんのこと初出題の問題に対する対策も必要となる試験であると言えます。(初出題率は学院分析による)

法適合確認について(記述式5問)

出題傾向

●一貫構造計算プログラムのモデル化に関する問題

問題1では、鉄筋コンクリート造建築物の一貫構造計算プログラムを用いた構造計算の壁エレメント置換モデルに関する問題でした。プログラムにおける「性能数値の設定理由」や「解析モデル選択の妥当性、不都合点の改善策」などの記述が求められるもので、一貫構造計算プログラムを正しく利用する上で、構造部材の変形や力の流れについての正しい理解を持って構造計算を行えるかどうかが問われる出題でした。

●耐震計算ルート3(保有水平耐力計算)関連の問題

問題2は鉄筋コンクリート造の耐震計算ルート3に関する問題でした。bPが、梁の部材種別を判定する過程を計算させるもので、一貫構造計算プログラムなどで行っている複雑な計算を関数電卓で間違えることなく計算する必要がありました。また、bQでは、鉄筋コンクリート造柱の地震に対しての壊れ方の正しいイメージを持っておく必要がありました。

●その他

問題3は、令和元年での(公財)建築技術教育普及センター発表の修了判定の総括において「鉄骨構造に関する問題は全て、他の分野の問題に比較して正答率(得点)が低くなっていました。次年度以降の受講者の鉄骨構造に関する自学・自習に期待したい。」と記載されていた、令和元年の鉄骨造の類似問題で対応した学習を行っていたかが問われたといえます。

出題傾向からの対策

問題文の条件の正確な読み取りができ、構造設計における構造設計者としての判断ができ、出題のポイントを押さえた記述ができるようにトレーニングを行う必要があります。また、一般的にコンピューターなどで行うような計算を関数電卓でミスなく行い、答えを求めるなどのトレーニングも必要です。そして、過去に出題されている問題については内容を理解し、繰り返し学習し、確実に正解できるように記憶の定着を計ることが重要です。

 

構造設計について(4枝択一式20問、記述式3問)

出題傾向

●4肢択一式 図解問題

4肢択一式では構造力学として座屈(bQ)トラスの載荷点の鉛直変位(bR)鉄筋コンクリート造のひび割れの問題(14)などが出題されました。

●近年の出題に類似の問題

記述式問題1の鉄筋コンクリート造の耐力壁とスラブに関する出題は平成26年の構造設計、問題2の筋かい付きラーメンは平成26年と29年の法適合確認、問題3の2層地盤に関する問題は平成28と29年構造設計からの類似の出題でした。それぞれの過去の出題を正しく解け、応用できればいずれも正解できる問題であったと言えます。

出題傾向からの対策

特に4肢択一式では、構造種別ごとに関連する用語の意味を理解しておくことと値の記憶が重要です。また、今回の記述式においても出題があり、近年よく出題される応力図を正しく描くといったことも日々の学習において練習が必要でした。今年は、特に過去問からの出題が多くありましたが、次年度は、反動で過去問が少なくなることも予想されるためしっかりと応用力をつける学習が引き続き重要になります。

令和2年度 1級建築士設計製図試験 合格実績

令和2年度 1級建築士学科試験 合格実績

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