平成29年度 二級建築士学科試験 総評

平成29年度 学科試験「解答・解説会」ダイジェスト動画

学科試験の特徴やポイントを解説する、「H29 2級建築士 学科試験 解答・解説会」の映像をダイジェストでご覧いただけます。

平成29年度2級建築士 学科試験のポイント

平成29年度学科試験については、例年同様に新傾向・新技術・法改正を含む出題が見られた一方で、図の読み取りに関する内容などで、目新しい問題も目立ちました。それだけでなく実務的な問題や1級建築士で問われる問題もあり、単なる暗記にとどまらない受験生の深い知識が試される試験でした。

平成28年度学科試験と比較すると、学科U(建築法規)は、問題文の長文化などの影響により難しくなったと推察されます。学科T(建築計画)と学科V(建築構造)はやや難化、学科W(建築施工)は同レベルの難易度だったと推察されます。

[正答肢が初出題の問題数]

  学科T
(建築計画)
学科U
(建築法規)
学科V
(建築構造)
学科W
(建築施工)
合計
平成29年度 4問 10問 6問 8問 28問

【学科T(建築計画)】

各分野の出題数は、「建築史」から2問、「計画原論」から8問、「計画各論」から8問、「建築設備」から7問であり、平成28年度と同じでした。

  • 建築史(No.1〜2):「日本建築史」と「西洋の住宅作品とその設計者」の問題が、1問ずつ出題されました。No.1の選択肢3の出雲大社は初出題で、様式と特徴について問われました。
  • 計画原論(No.3〜10):No.3は同じ単位で表すことができる用語の組合せを選ぶという、新しい出題形式でした。No.5は壁体の内部温度分布に関する図解問題でしたが、部材ごとの温度勾配の比較が正誤判断のポイントでした。No.6の空気線図の読み取りは、平成25年度以来の出題でした。No.10の屋外気候などの問題は、初出題の用語が3肢出題されました。
  • 計画各論(No.11〜18):No.12の集合住宅の住戸平面計画の分類は、選択肢の文章が長く、新しい出題形式でした。No.13,16,17は数値に関する問題で、設計製図試験にもつながる内容の出題でした。新傾向の用語や、実務的な数値問題が多く出題されました。
  • 建築設備(No.19〜25):No.19の建築設備に関する用語や、No.22の給排水衛生設備は、実務の具体的な知識や、カタカナ用語の知識が問われました。

<新規出題のキーワード>

No.1-3 出雲大社本殿、No.10-2 風速増加率、No.10-3 冷房デグリーデー、No.10-4 風配図、No.13-1 駐車場の柱スパン、No.15-1 病院の手術室の空気調和設備、No.16-1 子ども用椅子の座面高さ、No.17-5 階段のノンスリップ、No.18-5 共同建替・協調建替、No.19-1 ウォールウォッシャ、No.19-2 ストレーナ、No.20-3 誘引ユニット、No.22-1 水道直結方式の必要圧力の算定、No.22-4 給湯配管における線膨張、No.22-5 通気管に設ける防虫網、No.25-2 天井チャンバー方式

【学科U(建築法規)】

各分野の出題数は、「建築基準法」から20問、「関係法令」から5問であり、平成28年度と同様でした。

  • 建築基準法の出題構成の変化として、計算問題が、「面積・高さ等の算定(No.1)」「一般構造の採光(No.5)」「構造強度の木造(No.6)」「建蔽率(No.16)」「高さ制限(No.19)」の5問が出題され、平成28年度の2問と比較して3問増加しました。その他15問が文章問題として出題されました。
  • 関係法令について、「建築士法」は例年同様に2問出題、「住宅品質確保法」が単独の問題として出題され、関係法令の融合問題は2問出題されました。
  • 文章問題の傾向として全体的に、問題文の長文化がみられます。選択肢の中に、建築物の規模や用途が定義されている「構造計算・構造強度(No.7)」、区域の条件が与えられている「敷地等と道路(No.12)」などは、解答に必要な条件と不要な条件を区別して考えることができたかがポイントでした。特に学科U(建築法規)はこれまで以上に、正しく条文を読み取るスキルが必要な試験に変化していると推察されます。
  • No.2(確認申請)の選択肢2「類似の用途」や、No.3(建築手続)の選択肢5「不服申し立ての読み取り」、No.8(申請書の添付図書)の「建築基準法施行規則の表の読み取り」については、十分な対策をとることが難しく、戸惑う受験生が多かったのではないかと推察されます。
  • 正しいものを選ぶ問題が、例年よりも多く出題(No.1、No.6、No.15、No.18、No.24、No.25)されたため、誤りを選ぶ問題と勘違いすることによるケアレスミスが生じるポイントでした。

<新規出題のキーワード>

No.2-2・No.10-1 幼保連携型認定こども園、No.4-3 クロゼット、No.7-4 エキスパンションジョイント、No.9-4 特定防火設備、No.9-5 強化天井、No.13-2 ダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(客の接待をするものを除く)、No.15-1 備蓄倉庫、No.17-3 特定避難時間倒壊等防止建築物、No.22-4 管理建築士の意見、No.22-5 保険契約、No.24-5 特定建設資材

【学科V(建築構造)】

各分野の出題数は、「構造力学」から6問、「一般構造」から13問、「建築材料」から6問であり、例年と同様でした。

  • 構造力学(No.1〜6):No.3(応力)は、斜め方向の集中荷重の鉛直分力の大きさを、30°という角度を拠り所に求められるかどうかがポイントでした。
  • 一般構造(No.7〜19):No.11(木構造 耐力壁の配置計画)について、過去問の類題では、側端部分の壁量が同じかどうかで正誤の判断ができましたが、今回の出題では、最もアンバランスなもの(壁率比が0.5を下回るもの)を選択するという応用的な要素が加わった出題でした。No.15(鉄筋コンクリート構造 主筋の重ね継手の位置)は、「鉄筋継手は部材応力ならびに鉄筋存在応力度の小さい個所に設ける。」という規定を図解で判断する応用問題でした。
  • 建築材料(No.20〜25):No.25(建築材料融合)のガラス繊維混入セメント板(GRCパネル)は初出題でした。

<新規出題のキーワード>

No.12-1 土台継手の下木、No.14-2 開口のある壁部材の許容せん断力、No.16-5 細長い長方形断面のみでせん断力を負担する場合の設計、No.17-2フィラープレートの鋼種、No.18-1 鉄骨造耐震計算ルート2における地震時応力の割増、No.18-5 鉛直震度、No.21-1 コンクリートの養生期間中の温度と材齢による強度、No.21-3 高炉セメントB種を用いたコンクリートの湿潤養生期間、No.23-4 延性破壊、No.25-4 ガラス繊維混入セメント板(GRCパネル)

【学科W(建築施工)】

各分野の出題数は、「契約・計画・管理」から5問、「各部工事」から18問、「その他」から2問出題されました。

  • 過去に出題されている選択肢のほか、初出題の選択肢や、実務レベルの細かい知識や用語に関する出題もありました。高得点で合格するためには、過去問の内容について、完全に正誤の判断ができることに加え、実務に関する知識や細かい数値を正しく覚えられているかがポイントでした。
  • 出題形式は、契約・計画・管理が5問、各部工事が18問、その他が2問出題されました。その中で正答肢が初出題となった問題は9問でした。
  • 契約・計画・管理(No.1〜4、No.25):No.2は、「工事監理に関する標準業務及びその他の標準業務」の内容で、実務的な知識や判断力が問われました。
  • 各部工事(No.5〜22):No.15(木工事)は選択肢2〜4が初出題の内容だったため、過去出題歴のある選択肢1を正しく判断できないと、正答を導くことが難しかったと推察されます。No.16(木工事)の選択肢2は、せっこうラスボードの釘留め間隔に関する出題で、過去に出題された「構造用面材の釘留め間隔の数値」と混同しやすかったと推察されます。No.22(改修工事)の選択肢2は、「Uカットシール材充填工法」に関する実務レベルの知識が必要でした。
  • その他(No.23、24):いずれも過去に出題されたことがあるため、全問得点すべき内容でした。

<新規出題のキーワード>

No.6-4 電磁波探査法、No.7-1 ホールダウン専用アンカーボルト、No.10-3 散水後の水膜、 No.13-1 ディスクグラインダー掛け、No.15-3 通気胴縁、No.22-2 Uカットシール材充填工法、 No.22-4 高周波式水分計、No.22-5 アスベスト含有の有無の把握、No.23-5 電動式インパクトレンチ

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平成28年度 2級建築士学科試験 合格実績

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