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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

ワールド・トレード・センター スペシャル・コレクターズ・エディション
  • ワールド・トレード・センター スペシャル・コレクターズ・エディション
  • 『ワールド・トレード・センター スペシャル・コレクターズ・エディション』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:パラマウント ジャパン
  • ■価格:¥2,625(税込)
  • 監督:オリバー・ストーン
  • 出演:ニコラス・ケイジ、マイケル・ペーニャ、マギー・ギレンホール、マリア・ベロ、スティーブン・ドーフ 他

TM,(R) & Copyright (C)2007 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

世界貿易センター<アメリカ・ニューヨーク>

かつてマンハッタンに銀のスカイラインを描いていた各110階建てのWTCツインタワーは、1972年と73年に相次いで完成した当時、世界一高いビルでした。設計に採用されたのは、日系人建築家ミノル・ヤマサキの発案による「チューブ構造」。これは外壁を無数の鉄骨の支柱で囲むことで、ビル内部に柱のない大空間を実現できるという画期的な構造でした。さらに中心部にエレベーターや各種ライフラインを集中させ、それを外壁同様に支柱で固めることによって、中心にも堅牢な幹を形成。まるで二重の鳥かごのような構造は、海に面したタワーに、強風に対する優れた柔軟性を発揮させていたのです。

本作では、タワー崩壊の際、建物の幹であったエレベーターシャフトに逃げ込むという判断が生死を分けました。しかし火災の高熱によって鉄骨が溶解し、上部から次々と床が抜けていったドミノ崩壊のメカニズムはチューブ構造の欠陥にあったとされ、今も議論の的となっています。

世界貿易センター<アメリカ・ニューヨーク>
『勇気そして生還--これは、真実の物語。』 ■Introduction

監督はこれまで3度のアカデミー賞に輝く巨匠オリバー・ストーン。港湾局警察のベテラン巡査部長ジョン・マクローリンを演じるのは、『リービング・ラスベガス』でアカデミー賞を受賞し、『アダプテーション』でも同賞にノミネートされている名優ニコラス・ケイジ。もうひとりの主人公である港湾局警察官ウィル・ヒメノ役には、『クラッシュ』、『ミリオンダラー・ベイビー』等の話題作に出演しているマイケル・ペーニャが扮している。また、マクローリン夫人のドナを『ヒストリー・オブ・バイオレンス』のマリア・ベロ、ヒメノ夫人のアリソンを『モナリザ・スマイル』のマギー・ギレンホールがそれぞれ演じ、勇敢な男たちの家族を支える女性らしい優しさと忍耐力を見事に表現してみせる。

■Story

2001年9月11日、午前8時40分過ぎ。ニューヨークのシンボルともいえるワールド・トレード・センターの2つのタワーに旅客機が相次いで激突した。港湾局警察官のジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)は部下のウィル・ヒメノ(マイケル・ペーニャ)たちを率いて現場に急行。あまりの惨状に呆然としながらも、ビルの内部に被災者の救助へと向かう。ところがその時、轟音と共にビルが崩壊。マクローリンとヒメノは奇跡的に生き延びたものの、瓦礫に埋もれて身動きすらとれなくなってしまう…。

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未来予想図 〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜
  • ヘイフラワーとキルトシュー
  • 『ヘイフラワーとキルトシュー』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元・販売元:アット エンタテインメント
  • ■価格:¥3,990(税込)
  • 監督:カイサ・ラスティモ
  • 出演:カトリーナ・タヴィ、ティルダ・キアンレト、アンティ・ヴィルマヴィルタ、ミンナ・スーロネン 他

(C) Kinotaurus OY.2002.All Rights Reserved

北欧のメルヘンハウスへようこそ

日本でも注目されている北欧の建築やインテリア。その見本帳のような、メルヘンチックでかわいらしい色彩感覚に魅了される映画です。 主人公の姉妹は、フィンランドの田舎らしい石積みの基礎の上に建つ木造住宅に住んでいます。

とんがり屋根の色はピンクで、外壁は淡いイエロー。オレンジ色のキッチンタイルにサーモンピンクの腰壁など、屋内も洗練されたスモーキーなパステルカラーで埋め尽くされ、夢がいっぱい。
壁のコラージュや天井のモビール、一部屋ごとにガラッと変わる壁紙に、ルイス・ポールセンのPHシリーズを彷彿とさせる照明や家具も北欧ならではのセンスにあふれています。
圧巻は子ども部屋! 一面、天使が舞う雲の壁紙に覆われ、ライトの色も濃いブルー。モスグリーンのベッドを包むファブリックやさりげない装飾、カーテンもかわいらしさ満点です。
姉妹の愛くるしさ、緑豊かな北欧の夏の景色とあいまって、ほのぼのとピュアな余韻が残ります。

『ムーミンの国、フィンランドからやってきたとびっきりかわいい姉妹の物語』 ■Introduction

シニッカ・ノポラとティーナ・ノポラの姉妹による童話『Heinahattu ja Vilttitossu』をベースにした物語。2002年10月にフィンランドで公開するや、35万人の観客を動員し、歴代興行記録を更新し、空前の大ヒットとなった。色とりどりの花が咲き乱れる美しい森、みずみずしい透明な空気、そしてポップでカラフルな雑貨やインテリアの数々など、北欧らしい魅力もたっぷりと注ぎ込まれ、いとおしさに包まれた作品である。
また、若い女性のファッションリーダーとして注目を浴びるモデルのSHIHOが、はじめて翻訳監修を手掛けている。

■Story

姉のヘイフラワー(カトリーナ・タヴィ)は若干7歳にして、家事から妹の世話まで、家族をまとめるこの家のしっかり者。パパはポテトの研究のことしか頭になく、ママは家事が全く出来ない。そして妹のキルトシュー(ティルダ・キアンレト)は、お姉ちゃんに頼りっきりでワガママ三昧。そんなヘイフラワーも、来週から待ちに待った小学生になる。しかし、このまま自分が小学校に通い始めたら、この家族がどうなってしまうのか、彼女の心の中に心配がよぎる。「私たちをどうか普通の家族にしてください!」と一生懸命神様に祈るヘイフラワーだが、家族はすぐには変わらない。そしてとうとう、いたいけでいい子の彼女にも限界の時が…。

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