シャイヨー宮<パリ〜フランス>
エッフェル塔の美しさを堪能できる文化施設

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数々のヒットドラマを手掛けた北川悦吏子監督と、中山美穂&向井理主演で贈る『新しい靴を買わなくちゃ』は、パリ在住の女性と旅行で訪れた男性の3日間の恋を描いた物語です。全編オールパリロケで撮られた本作ですが、偶然、出会った2人の恋心が燃え上がるのもロマンチックなこの街だからこそ。名所やパリジャンの暮らしなど、センの目線で観光気分が味わえるのも魅力です。
センの滞在最終日に2人で訪れた場所が16区にあるシャイヨー宮。“宮”と名が付いていますが、実際は1937年、第二次世界大戦前、最後の万博となったパリ万博時に建設された新古典派主義建築のパビリオンです。中央のテラスを挟み左右に大きく翼を広げたような建物の西棟には、現在、海洋博物館と人類博物館が、東棟には建築・文化財博物館が入っています。特に、2007年に拡大リニューアルされた建築・文化財博物館には、12世紀から18世紀の建築の彫刻部分の実物大複製が見られるムラージュ・コレクションをはじめ、ル・コルビジュエの共同住宅“ユニテ・ダビタシオン”の部屋の実物大模型など貴重なコレクションが展示されています。約1000年にわたるフランス各地の名建築が一度に堪能できるこの博物館、建築好きならぜひ訪れたい場所です。
セーヌ河を挟んでエッフェル塔の向かいにあるシャイヨー宮の中央のテラスからは、見事な均整美を描いて立つエッフェル塔の全景を眺めることができます。パリ随一の観光スポットですが、時代をさかのぼってみると、ヒトラーが占拠したパリを訪れた際に写真を撮影したり、1948年に世界人権宣言が採択されたりと、歴史的に意義深い場所でもあります。劇中ではカメラマンのセンが涙をこらえながら微笑むアオイの姿を撮影していましたが、ここから眺めるエッフェル塔は今も昔も変わらない美しい姿を見せてくれます。
ヒールが折れた靴をきっかけに、パリに暮らす女性と、日本から観光に来た男性の恋を描いた大人のラブストーリー。ヒロインであるアオイを『サヨナライツカ』の中山美穂が、アオイと恋に落ちるカメラマンのセンを『BECK』の向井理が演じる。そのほか、『ツナグ』の桐谷美玲、『白ゆき姫殺人事件』の綾野剛など実力派キャストが揃った。監督・脚本を務めるのは、テレビドラマ「ロングバケーション」など数々の大ヒット恋愛ドラマを手掛けてきた北川悦吏子。プロデュースには『花とアリス』の岩井俊二、音楽は坂本龍一が担当している。
■Story妹のスズメ(桐谷美玲)に付き添って、パリへとやって来たカメラマンのセン(向井理)は、到着するなり、スズメに置き去りにされてしまう。泊まるはずのホテルもわからず途方にくれるセンは、落としたパスポートが踏まれて破れてしまい、さらに困った状況に。踏んだのは、パリでフリーペーパーの編集をする日本人女性、アオイ(中山美穂)。パスポートを踏んだために、ヒールが折れてしまった彼女の靴を、接着剤で直すセン。その夜、2人は食事をするが、酔っぱらってしまったアオイを自宅まで送り届けたセンはホテルに戻れなくなり、アオイの部屋に泊まることに…。