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設備設計1級建築士講座LP

合格発表の概要

令和7年12月24日(水)に、令和7年度 1級建築士 設計製図試験の合格発表がありました。概要は下記の通りです。

2025年 2024年
設計製図の
試験
設計製図の
試験
試験日 10月12日(日) 10月13日(日)
実受験者数 11,381人 11,306人
合格者数 3,988人 3,010人
合格率 35.0% 26.6%
総合 実受験者数 a 35,127人(注) 34,237人(注)
合格者数 b 3,988人 3,010人
合格率 b/a 11.4% 8.8%
 (注)今年「学科の試験」から受験した者と「設計製図の試験」から受験した者の合計です。

採点結果の区分(成績)
○採点結果については、ランクⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの4段階区分とする。
ランクI:「知識及び技能」(※)を有するもの
ランクⅡ:「知識及び技能」が不足しているもの
ランクⅢ:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
ランクⅣ:設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
※「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。

○なお、採点の結果、ランクⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳのそれぞれの割合は、次のとおりであった。
ランクⅠ:35.0%(前年26.6%)
ランクII:1.6%(前年1.5%)
ランクIII:53.7%(前年23.9%)
ランクIV:9.7%(前年48.0%)

○受験者の答案の解答状況
ランクⅢ及びランクⅣに該当するものが多く、具体的には以下のようなものを挙げることができる。
・設計条件に関する基礎的な不適合:「要求室・施設等の特記事項の不適合」、「高さ制限への適合が確認できる情報の未記載」等
・法令への重大な不適合:「直通階段に至る重複区間の長さ」等
合格基準
採点結果における「ランクⅠ」を合格とする。

当学院の分析

合格発表分析

令和7年度 1級建築士 設計製図試験の合格発表分析は以下となります。

  • 採点結果の区分
  • 『受験者の答案の解答状況』について
  • 『標準解答例』について
  • 『合格者属性』について

『採点結果の区分』について

令和7年度の1級建築士 設計製図試験の合格率は35.0%(昨年 +8.4%)となりました。
ランクⅡ:1.6%、ランクⅢ:53.7%、ランクⅣ:9.7%となり、ランクⅢ・Ⅳの合計は63.4%となりました。
このように合格者以外のほとんどが「ランクⅢ:知識技能が著しく不足している」以下という明暗のはっきり分かれた採点結果からは、建築士に求める知識・技能の水準(合格基準)に到達していない答案が多数存在している状況がうかがえます。

『受験者の答案の解答状況』について

令和7年度 1級建築士 設計製図試験の『受験者の答案の解答状況』では、主にランクⅢ及びランクⅣの該当要因が以下のように記載されていました。

  • 設計条件に関する基礎的な不適合:「要求室・施設等の特記事項の不適合」、「高さ制限への適合が確認できる情報の未記載」等
  • 法令への重大な不適合:「直通階段に至る重複区間の長さ」等

これらの内容から、単に計画として成立しているか否かだけでなく、「法令に適合していることを図面上で説明できているか」が、合否を分ける大きな評価軸となっていることが考えられます。特に本課題では、「高さ制限(道路斜線・隣地斜線)」「直通階段の歩行距離・重複距離」といった、数値と根拠を伴う法令確認事項について、明確な図示・記載が求められました。
また、試験元から発表された「合格基準」を確認すると、今年も採点のポイントと計画の要点の設問がほぼ同じとなっています。「建築計画」では、「周辺環境への配慮及び来庁者への配慮」、「来庁者と職員・議員等とのセキュリティを踏まえた動線計画」、「庁舎に必要な室(議場、町長室・副町長室等)の配置と諸室との関係性」、「構造計画」では「採用した構造(耐震構造・免震構造・制振構造等)の特性を踏まえた計画」、「議場の構造計画」、「設備計画」では「省エネルギー及び二酸化炭素排出量削減への配慮」、「庁舎の機能維持のために発電機の給電対象とした設備とその配慮」が挙げられ、図面と計画の要点の整合性も評価のポイントであることが伺えます。

『標準解答例』について

庁舎計画としての基本的な考え方

標準解答例①・②に共通して見られる特徴は、庁舎建築に求められる基本的な計画原則を踏まえ、来庁者と職員・議員それぞれの利用形態や役割の違いを明確に意識した計画がされている点にあります。来庁者動線については、総合受付や窓口機能へのアクセスがわかりやすく、初めて利用する来庁者にも配慮した明快な構成となっており、庁舎として求められる公共性と利便性が図面上で的確に表現されています。
また、夜間・土日祝日の利用を前提とした住民交流スペースの扱いについては、執行部門や議会部門の執務空間と適切に切り分けた配置とすることで、通常業務時間外においても庁舎の一部を安全かつ効率的に開放できる計画としています。
さらに、議会部門と執行部門のゾーニングについては、それぞれの機能や利用者特性を踏まえた明確な区分がされ、議場を中心とした議会関連諸室と、日常的に利用頻度の高い執行部門の諸室とが、相互に支障をきたさない配置計画となっています。
セキュリティは、計画の要点記述の設問(1)「③来庁者と職員・議員等とのセキュリティを踏まえた動線計画」でも問われており、出題者の意図を正しく読み取り、図面・要点記述で正しく答えることが重要だったと考えられます。

法令・設計条件への対応

標準解答例①・②では、法令および設計条件への対応について、評価のポイントとなった事項を設計図書として確認できる形で示している点が共通しています。高さ制限への適合については、計画建築物が制限内に収まっていることを示すだけでなく、道路斜線や隣地斜線の斜線勾配、算定に用いた寸法等を断面図上に具体的に記載することで、適合状況が第三者に確認できる表現となっています。また、直通階段に至る重複区間の長さについては、居室の最も遠い位置から各直通階段に至る歩行経路を明示し、重複区間の範囲および長さを数値で示すことで、法令への適合が確認できる構成としています。これらの点から、令和7年度課題では、法令を知識として理解しているだけでなく、高さ制限や避難計画に関する適合根拠を、設計図書として明確に表現できているかが、重要な評価ポイントであったと考えられます。

『合格者の属性』について

「男女別」- 「女性」の割合が過去最高の32.2%。
「合格者の主な属性」において、女性合格者の割合が過去最高だった令和5年度(30.8%)をこえて、32.2%となりました。令和7年も、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2025(女性版骨太の方針2025)」の決定を国が公表するなど、女性の活躍を後押しする取り組みがさらに進んでいます。 国だけでなく、業界団体や企業単位でも継続的な取り組みが行われていることもあり、女性活躍の機会が広がってきていることが今回の結果からも読み取れます。

「学歴・資格別」- 「二級建築士の資格のみで受験した者」の割合が過去5年で最高の18.4%。
「学歴・資格別」では、「二級建築士の資格のみで受験した者」の割合が18.4%となり、過去5年で最高になりました。二級建築士取得後のステップアップとして、一級建築士取得をめざす方が増えている傾向が読み取れます。

分析映像

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令和7年度 合格基準分析 & 令和8年度 試験対策 - 総合資格学院

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合格図面 展示合格者の図面が閲覧できる

当学院では、1級建築士設計製図試験合格者の図面と計画の要点、さらにエスキスを全国の当学院各校にて公開します。令和7年度に受験された方はもちろん、令和8年度に受験を予定されている方も、ぜひお気軽にお越しください。

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開催場所 全国の総合資格学院 各校舎 >>>
開催期間 令和7年12月25日(木)から
参加費 無料
来場者特典 当学院オリジナル 参考解答例 徹底分析ガイド