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令和5年度 インテリアコーディネーター2次試験 総評

全体の出題概要

プレゼンテーションは『平面図』『収納間仕切り家具(正面図2面)』、論文は『置き家具の地震対策』について出題されました。

なお、論文とプレゼンテーションは相互の関連性が求められない内容でした

関連性がない場合、当学院では論文から解答することを推奨しています。

 

【 論⽂ 】

 

近い将来、⾼い確率で発⽣が予想されている⼤地震を想定し出題された内容でした。
置き家具の転倒、横滑りによって発⽣する2次災害で⼈間に危害が及ぶ場合もあります。
家具の配置や防⽌対策を施すことで被害を抑えることができるため、インテリアコーディネーターとしておさえておきたい知識です。

 

①転倒の防止対策・・・設置⾯積のわりに⾼さのある家具は転倒しやすく、その対策としてL 字⾦物や突っ張り棒などを使⽤して置き家具を固定すること等の記述が考えられます。

 

②横滑りの防止対策・・・脚部にキャスターのある家具は横滑りしやすいです。
その対策として、キャスターのロックなどを固定したり、床材を滑りにくい仕上げにするなどの記述が考えられます。

 

例年は記述する事柄やキーワードが3つ指定されていましたが、令和5年度は令和4年度と同様に2つでした。

そのため、1つの事柄について記述しなければならない文字数が増え、より具体的な記述が求められたと考えられます。

 

 

【プレゼンテーション】

プレゼンテーションは、集合住宅に住む予定の30 代後半の夫婦からL・DKと寝室のインテリアコーディネート依頼されたことを想定した課題でした。

2⼈の趣味は、映画や⾳楽鑑賞で⾃宅でもプロジェクターやステレオを置いてホームシアターを楽しんだり、週末は親族や友⼈を招いて⾷事をしたいとの要望。
L・DK は、キッチンを挟んでリビングとダイニングという、これまで出題が無かった配置で、リビングはホームシアターを兼ねた空間です。

今回の計画は、課題の読み取りと収納間仕切りが適切に表現できるかどうかがポイントだったと考えられます

また、家具の正⾯図は、3年連続出題となりました

 

 

 

計画のポイント

初めて出題された内容は、 「 ホームシアター 」、「 フローリングの乱尺張り 」、 「 アートパネル 」 で、平⾯図の他に収納間仕切りの正⾯図の作図が求められました。

この段階で課題のポイントは「収納間仕切りの計画」であることがわかります。

出題とそのポイントは、下記の通りとなります。

① ホームシアターを兼ねたLについて
  • 今回、プロジェクターの映像を⻄側の壁⾯⾃体に直接投影するとあるため、オープン棚(W 2100 ×D 400×H 1200)を置く場所は東側壁⾯と北側壁⾯の2か所が考えられます。 パーソナルチェアを置く位置を考えると、東側壁⾯にオープン棚を配置した場合、機器の操作性や物の出し⼊れがしづらいため北側壁⾯に置く計画が望ましいと考えられます。
  • 南側の引違い窓のウインドートリートメントは、ホームシアターとして空間を使うことを考慮すると「遮光タイプ」のものにする必要がありました。
② Dについて
  • 東側の壁のアートパネルを照らす照明器具、⾷卓の上にペンダント型の照明器具、床にはフロアスタンドと照明器具に関して細かい要求がありました。
③ 寝室について
  • 寝室のウインドートリートメントは、引違い窓には睡眠を妨げないものと指定があったため、「遮光タイプ」のもので計画する必要がありました。
④ 収納間仕切りについて
  • 今回はインテリア平⾯図だけでなく、家具正⾯図を2⾯作図する必要があったため、計画段階で収納間仕切りの構成や⼨法などをスケッチで描いておく必要がありました。
  • 奥⾏については、パソコンカウンターであればD 500 程度と「程度」という表現がされていますが、その⼨法を⼤きく逸脱しない計画としておけば厳密な⼨法にこだわる必要はないと考えられます。

作図のポイント

① インテリア平⾯図
  • 着彩は、寝室および収納間仕切りのみと指定されており、全ての部屋を着彩する必要がありませんでした。 また、寝室の床は材質や幅の指定だけでなく、貼り⽅(乱尺張り)まで指定されました。
  • 照明器具やウインドートリートメントについては、種類や使⽤⽬的など指定が多く、丁寧に読まないとケアレスミスにつながります。
② 収納間仕切りの正⾯図(2⾯)
  • 設問で「それぞれの使い⽅がわかるように表現する」と指定があったため、実際に収納するものがわかるように表現する必要がありました。なお、寝室側は収納物の指定がなかったため、収納する物については自分で想定し計画する必要がありました。 例年、この表現については受験⽣が忘れやすいポイントです。
  • 収納間仕切りは、L・DKと寝室の両側から使える家具になります。 仕上げ材についても記述する必要がありましたが、寝室側の床はオーク無垢材フローリング、L・DK側の床はコルクタイルと床材が異なります。 ⼀般的には、どちらかの床に材質や⾊など合わせて決めるとよいでしょう。

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