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- 近藤 杏子さん
SPECIAL INTERVIEW
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現在の仕事の道に進もうと思ったきっかけ
「理由」を「実現」する仕事
大学受験の際、将来の自分の職業を考えたとき、「物事に付加価値を付けて右から左へ動かしていく」よりも「自分で何かをつくりたい」と思いました。そんな時期に丁度、実家を建築家に建ててもらい、通っていた高校が建築家によって増築・改築されました。そのときはじめて建築家という人種に接し、「こういう理由でこうしたい、それを眼に見える形で実現する」という行為に憧れました。思わず「これだ!」と思ってしまいました。
1級建築士試験の受験を決断した理由・きっかけ、また受験を決める際に不安だったこととその克服法
20年振りの再挑戦
現役当時は、2回目の製図試験で失敗し振出し(学科試験)に戻りました。学科試験でも落ちてしまい、受験そのものをあきらめました。月日は流れ、定期講習でかつての同僚に再会し、その彼が1級建築士を取得したことを知りました。その後退職した際、再受験を決意しました。再受験をはじめた際は「本気出せば受かるでしょ!」と思っていましたが、全然思うような結果が出ず「なんでこんなことはじめちゃったんだろう」と泣きそうな日々に。それでも「泣く暇があれば、1ミリでも前へ」と気持ちを切り替え自習室に通いました。
独学または、他の学校利用ではなく「総合資格学院」に決めた理由
特に製図講義に定評のある総合資格学院へ
独学は絶対に無理(非効率)と思います。合格した知り合いに紹介されて、現役時の製図試験からお世話になっています。総合資格学院と決めたからには、浮気はせず、周りは気にせず、目の前の課題に集中した方が良いと思います。
合格したからこそ言える失敗談や反省点、受験期間中の印象に残るエピソード
心は一つ
反省点は“資料はその日のうちに整理しとけ!”です。教室に残って整理。その流れで渋々居残り復習もいいかも。印象的なエピソードとしては、教務スタッフが「私、宅建取らなきゃいけないんだ」と言って、みんなで机を並べて居残り学習。みんな、絶対疲れてつらかったと思うけど、黙々とがんばり「心は一つ」って感じでした!また、本試験直前、学校長から合格祈願のお札が配られ、「うちの教室は全国的に上位の成績だから大丈夫!自信持って、受けて来て欲しい」と。おかげで前向きに受験できました。
勉強時間のつくり方について、苦労した・工夫した点をお教えください
自習室の活用
家で勉強できないタイプなので、「仕事帰りは自習室へ」でした。また、講義後も演習テストやその復習をしていました。教務スタッフが「どんどんブースを活用して」と色々協力してくださり、また自習室の利用時間を過ぎても、ライセンスアドバイザーが使わせてくださりで感謝でした。自習室の利用時間が終了して、「でもここだけは勉強を終わらせたい」と思ったとき、教室の受講生に「近くのファーストフードは11時までやってるよ」と教えてもらい、「みんな遅くまでがんばってるんだな」と勇気付けられました。
当学院で学習した内容が、お仕事で活かせたエピソード
業務の根拠
惰性でこなしていた申請業務の根拠を知ることができました。
当学院指導の大きな特長である、講師によるライブ講義を受けて良かったこと
講師と受講生の化学反応
学科でも製図でも、講師の長年の経験による、「ここがわかってないよね」「ここがウィークポイントだね」というマクロな視点からのアドバイスやそのタイミングが絶妙でした。施工でのエピソードですが、最終模試目前、クラス全体の施工の成績が悪く、講師も「このミニテストの全範囲をちゃんと見直すんだよ」と言っていたのですが、相変わらずの低迷ぶり。あるとき講師が、「今度の模試、このテストから8割出るから!」と。おかげさまで、最終模試の成績も良く、凄く自信がついて、学科全体をがんばれました。
前期講座(実力養成講座)で、エスキス・作図・チェックなど、課題発表前に十分なトレーニングを行っていただきましたが、そのなかで成長したと実感されたことを教えてください
クラスメイトのほうが泣きそう!?
前期講義では、比較的焦りもなくじっくりと学習できました。実は、前年度の短期コースでは本当に落ちこぼれで。それを見ていたクラスメイトがいて、彼も次年度同じ長期コースに在籍しました。前期講座の後半位に初の模試があり、私としては今回もギリギリでどうかなぁと思っていたのですが、チューターに「今回、近藤さんが一番良くできてるよ!」と言われてびっくり。前述の彼は「去年のことを思うと、よくぞここまで辿りついたよね。」と私本人よりも感動。それまで決してできていた訳ではなかったのに、それが初模試で一番だなんて。後期に向けて良いきっかけになったと思います。
エスキスや記述(プランニング)で苦労した点や克服法、講義で役に立ったこと
「考えたこと」系の記述は、「開き直り」で!
記述については、正直、どう勉強すれば良いかわからなかったのですが、解答例を「理由」と「結論」部分毎にマーカーで色分け。単純にただ書き写すということからはじめました。写すだけでも意外と力が付くものです。また「イメージ図は重要だから、トレースして学んで」と講師に言われていました。構造や設備など、正解があるものは写して勉強。正解がない「考えたこと」系は、もう「開き直り」で記入してました。考え方なので、「不正解にはできないはず」と思って。「開き直」れたのも長期コースになってからでした。
作図で苦労した点や克服方法、講義で役立ったこと
宿題も大事だけど、解けた課題の復習が大事
課題発表前は、与えられた課題の制作者の意図やメッセージを受け取る「復習」が大事だと思います。「こんな階段もあるよ」「こんな考え方もアリだよ」という選択肢(武器)を増やす時間です。私は講師と相談して「解答例のトレース」をしていました。自分の苦手なパーツだけ描き込んで、後はマーカーや鉛筆で丸を描いて位置を確認するだけの方法です。建築の世界では当たり前ですが、「根拠を追求する」姿勢は重要だと思います。解答例をマーカーでなぞってゾーニングを確認する方法も敷居が低くてオススメです。
製図合格のポイント
課題をしゃぶりつくせ!今回の課題「大学」は、特に想定できるバリエーションが豊富で勉強内容が様々でした。課題制作の講師も本当に大変だったと思いますし、合格に向けてのサポート熱をひしひしと感じました。だからこそ、勉強の内容や方向性は、学院を信じてついていけば充分と感じました。後はその内容をどれだけ自身に還元できるか、復習が重要だったと思います。教務スタッフの「言葉は悪いけどね、教材をしゃぶりつくせ!」に尽きると思います。今回は本当に教材の復習ができていれば、ためらうことなく解けた本試験だったと思います。