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- 小川 俊之さん
SPECIAL INTERVIEW
あきらめないこと

現在の仕事の道に進もうと思ったきっかけ
少年期の記憶・体験が原点に
6歳くらいのころに、ヨーロッパの街並みやサグラダファミリアを見る機会に恵まれ感動して、そこから建築を見るのが面白く感じるようになりました。そして、日本と西洋の建築への美意識の違いに強い問題意識を抱いたことも建築を考えるきっかけになりました。芸術や音楽とも精通している建築の分野が自分に向いているかもと考えて、高校卒業後は建築設計のプロになろうと思いました。
1級建築士試験の受験を決断した理由・きっかけ、また受験を決める際に不安だったこととその克服法
受験は当然の関門、不安は妙薬
一人前に設計業務を担当するためには一級建築士は必須という風潮でしたので、当然自分もとるものだと、いつの間にか思っていました。長期的な勉強時間をつくるためには、仕事の同僚や家族の理解と協力が必要不可欠でしたし、受験を乗り越えられる体力や精神力をつけることは永遠の課題です。
独学または、他の学校利用ではなく「総合資格学院」に決めた理由
決め手は教材内容
大学の先輩や同級生に総合資格学院の利用者が多く、意見を参考にしながら教材内容とコストのバランスを他の資格学校と比較して決めました。教材内容の充実度は、総合資格学院が一番良かったです。
ご自身と独学者を比べてみて、一番大きな違いは何でしたか
独学にも挑戦
学科試験に独学で挑戦した経験があります。ただ、私の場合は点数をとるための勉強ではなく、仕事のスキルを伸ばすための偏った勉強になってしまい、調べながらで時間もかかる方法でした。また、新傾向への対策は独学でできると思えませんし、「合格」のための勉強という視点では、おすすめできません。製図も独学を考えたことがありましたが、教材収集の時点でやめました。学院が用意してくれる予想問題や分析、講師からの講評やアドバイス、そして刺激しあえるライバルがたくさんいる環境がなければ勝てないと思いました。
合格したからこそ言える失敗談や反省点、受験期間中の印象に残ったエピソード
自分のこだわり・過信と向き合う
製図の勉強過程で反省点は2つあります。1つ目は、建築計画へのこだわりを捨てるのが難しかったことです。エスキスが面白く、時間をかけてプランを練っていましたが、そこに時間をかけなければもっと早く合格していたと思います。2つ目は、自分を過信したことです。合格できる実力はあると思っていましたし、合格できない理由は、小さなケアレスミスや表記ミスであって、自分は不運だと思っていました。でも、あまりにもその不運が続くので自分と向き合い、何をするべきなのか考えながら勉強するようになりました。1年で合格する人が毎年いることに、驚き・喜び・悔しさ・焦りを感じましたし、「謙虚さだけが合格の鍵」と言われている気がしました。
勉強時間のつくり方について、苦労した点・工夫した点
家族が一丸となって長年にわたって挑んだ
私の場合は、妻の多大な協力のおかげで学習時間をつくれました。家事や子守の大部分を負担してくれましたし、たとえ体調が悪くても、表情に出さないようにして、家事をがんばってくれました。本当に感謝しています。
当学院で学習した内容が、お仕事で活かせたエピソード
言葉・記述によるプレゼン力がアップ
建築計画するにあたって、計画の良さやセールスポイントをお客様に伝えることは、難しく、専門家でないとなかなか理解してもらえない部分がある、と思っていました。ですが、要点の記述で文章を単純にして、淡々とアウトプットする訓練をしたことで、自分のプランの良い点を伝えやすくなったと感じています。建築空間のコンセプトを、言葉に変換することに抵抗なくできるようになりました。
当学院指導の大きな特長である、講師によるライブ講義を受けて良かったこと
熱血指導
製図の講師の指導は、受講生一人ひとり、奮闘する姿を多角的によく見たうえで、悩みながらも厳選した言葉で届けてくれるコメントやアドバイスだったので、心に残るものがいくつもありました。「毎年夏に繰り広げられるこの戦いが部活みたいで好きだ」、と話していたのが印象的ですが、講師の指導や姿勢に、だんだんクラスのみんなが寄っていき、最後には戦友として仲良くなって高め合う、という体験は青春でした。
エスキスや記述(プランニング)で苦労した点や克服法、講義で役に立ったこと
問われていることを見誤らないこと
集合住宅の設計は、実務であれば当然配慮すべき収益性が、本試験では問われているのか判断がつかなかったりしました。結局、集合住宅の本試験では収益性は無関係でしたが、この試験だけの特有な部分を見極め、それを素直に抵抗なく受け入れるようになるまで、時間がかかりました。課題文から何を問われているか、文章で書かれていないことも読みとり計画することを、くりかえし訓練させてもらえたと思っています。
作図で苦労した点や克服方法、講義で役立ったこと
作図を速くするのはエスキス
作図は、時間がなくなり焦った精神状態でも、落ち着き、短時間で描けるようにすることをめざしました。そのために、線を引く一つひとつの所作の無駄をそぎ落とすことや、パーツを記憶していることも重要でしたが、なにより、作図の手順をからだで覚えていること、自分のエスキスをどれだけ憶えているか、が最もキーポイントでした。「次はなんだっけ?」や「ここは何を描くんだっけ?」が積み重なると、かなりのロスになります。
製図合格のポイント
頭の良さは関係ない私は、体力もメンタルも弱く、合格できたのは妻の支えがあってこそでした。とにかく、頭の良さで合格するというよりも、ハードな2カ月半を走りきる体力とメンタルがポイントだと思います。
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講師による添削
自己採点や交換採点よりも、深い洞察や導きを感じる添削が最も良かったです。このおかげで合格できたと思っています。
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オリジナル製図課題
多くのパターンをこなして動揺しない土台を築くためには、オリジナル課題の内容が必要不可欠でした。どの課題にどんなポイントがあったかを常に頭に蓄積して憶えていられるように、プランニング確認シートもかなり活用しました。
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合格ダイアリー
「法規のまとめ」「作図手順」「読み取り手順」「エスキスプロセスのまとめ」「最終チェック手順」「時間配分チェック表」「ミスリスト」などを自分でまとめ、書き込んでブラッシュアップするためのツールが合格ダイアリーでした。おかげで「試験中に迷わないために知識の定着化」「各工程をストレスなく短時間で遂行するために手順の定着化」「自分のプロセスや作図方法の分析」に役立ったと思います。
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