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試験分析
令和7年度 2級建築施工管理技術検定 第一次検定(後期)・第二次検定総評
第一次検定
出題数・解答形式は下記の通りとなり、令和6年度に一部変更された出題形式と同様の出題で、建築学一般は必須問題が4問、選択問題が10問出題されました。
また、施工法(躯体工事及び仕上げ工事)は、選択問題として10問出題されました。
施工管理法の能力問題(五肢択一式)は、躯体工事と仕上げ工事の問題が各2問、工程管理が1問の合計5問出題されました。
出題内容に関しては、過去に出題のあった内容が中心でしたが、近年出題されていない問題、過去出題内容の発展系の問題や専門性の高い問題もあり、全体的な難度は比較的高めであったと考えられます。

特徴的な出題
【建築学⼀般】
【建築学一般】においては、建築学の幅広い知識が求められ、環境工学、各種構造、構造力学、建築材料から各1問(4問)が必須問題として出題されました。
No.4(必須問題)の正答選択肢(不適当な選択肢)4の「鋼材の融解温度」は初めて出題され、難度の高い内容でした。
【施工共通】
【施工共通】においては、例年、電気・防災設備及び給排水・空調設備に関する問題が中心に出題されています。
No.17(必須問題)の正答選択肢(不適当な選択肢)1で「給水タンクの水抜管」が出題されましたが、令和5年に正しい選択肢で出題された他に、10年以上前の古い出題も含めて、不適当な選択肢としては初めて出題されました。
【施工管理法】
【施工管理法】においては、必須問題(全て解答する問題)の範囲ですが、四肢択一式の知識問題が10問題、五肢択一式の能力問題が5問題出題されました。
No.34の選択肢2は「三現主義」という非常に専門性の高い品質管理(用語)の出題でした。
また、No.42では、近年出題のないネットワーク工程表の用語について出題されました。
【法規】
【法規】においては、「建築基準法」「建設業法」「労働安全衛生法」等が出題されました。
No.49の「建設リサイクル法上の特定建設資材」に関する出題は、過去に出題のあった内容でしたが、紛らわしくやや解答に戸惑いやすい出題でした。
第二次検定
令和6年度の「試験問題の見直し」に伴い、一部変更された出題形式と同様の出題で、経験記述(受検者の経験に基づく解答を求める設問)は、設問1では3種(解体、新築、改修)の工事概要が示され、その中から1つを選択し、その工事概要に対して解答する出題でした。
さらに今年度は、設問1に配置図及び工程表も示されました。
特に、問題1の設問1で配置図及び工程表が示され非常に戸惑った受検者が多かったと考えられます。
また、問題4及び問題5で初めて出題された内容もあり、全体的な難度は比較的高めであったと考えられます。

特徴的な出題
【問題1:テーマは工程管理】
【問題1の経験記述】においては、【工程管理】をテーマとした経験記述が出題されました。
過去10年で、工程管理は平成29年度、令和2年度、令和5年度と出題されています。
設問1については、「遅延させる可能性があると考える主な要因とその要因によって影響を受ける作業内容」そして「遅延防止の対応策」が問われ、出題内容は過去に出題された内容と類似していましたが、設問に工事概要の他、初めて配置図、工程表が示され、多くの受検者が戸惑ったと考えられます。
設問2は、「作業工程の短縮に有効と考える合理的な方法・手段」が問われましたが、平成29年度、令和2年度にも同様の出題があり、比較的対策しやすい内容だったと考えられます。
【問題4:法規】
問題4の法規に関する近年の出題は、「建設業法」「建築基準法」「労働安全衛生法」の内容が問われています。
今年度は、特に過去に出題された条文でも初めて出題された内容や条文自体が初めて出題されたものが目立ち、解答に戸惑った受検者が多かったと考えられます。
