この本では、日本の伝統的な住まいである民家の再生を数多く手がけてきた著者の、民家再生のための考え方や再生手法が丁寧に解説されています。本書の前半では、住まい方と住み方、様式と情緒、材料と構法など、民家の系譜をたどり、改めて民家の魅力に迫っています。さらに、屋根と軒、階段と手摺、廊下と縁側、庭のいろいろ…など、民家ならではの要素や構成について専門家の視点から詳しく書かれています。そして、同時に民家再生事例も多数収録されているので、設計の手引きにもなる便利な一冊です。

伝統・定番の納まりや材料使いのポイントがパッと分かる、超実用的な本です。土座床、竹すのこ床など内部仕上げのディテールから、踏板階段、箱階段など家具・造作のディテール、石置きくれ板葺き屋根、木羽葺き屋根など外部仕上げのディテールまで、「和風」デザイン・ディテールが無駄なく、詳しく図解されています。さらに全国の民家マップも載っているので、この本を持ち、実際に自分で民家へ行って実測してみるのもオススメです。ディテールの宝庫だという民家のおいしいところが集まった贅沢な図鑑です。