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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

天使と悪魔
  • 天使と悪魔
  • 『天使と悪魔 コレクターズ・エディション』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
  • ■価格:¥3,990(税込)
  • 監督:ロン・ハワード
  • 出演:トム・ハンクス、ユアン・マクレガー、アイェレット・ゾラー、ステラン・スカルスガルド、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ 他

(C) 2009 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES,INC. ALL RIGHTS RESERVED.

サン・ピエトロ聖堂 <ヴァチカン市国>

芸術家たちの粋を集めたカトリックの総本山

サン・ピエトロ聖堂

イタリアの首都ローマ市内にある、世界で一番小さな国・ヴァチカン市国。ローマ教皇が住むこの国の中心にあるサン・ピエトロ聖堂は、キリスト教最大宗派カトリックの総本山として、10億人とも言われる信者の魂の拠り所となっています。サン・ピエトロ聖堂の歴史は古く、4世紀にローマ皇帝コンスタンティヌスがイエス・キリストの12使徒の1人、聖ペテロ(ピエトロ)の殉教の地に建立したのが始まりとされています。現在の聖堂は2代目にあたり、1626年に完成しました。

ルネッサンス時代の天才ミケランジェロや、バロック時代の巨匠ベルニーニはじめ、ラファエロやブラマンテなど当時を代表する芸術家たちが建築に携わったサン・ピエトロ聖堂は世界最大の教会建築であると同時に、彼らの傑作を拝める貴重な場所でもあります。ミケランジェロの傑作ピエタ像やクーポラ(円屋根)、ベルニーニの大天蓋(ヴァルダッキーノ)や聖ペテロの椅子など、荘厳にして華麗な彫刻や絵画の数々はまさに聖堂の中の聖堂と呼ぶにふさわしい威容を誇っています。

2005年にはヨハネ・パウロ二世の逝去にともない、新しいローマ教皇を選出するコンクラーベ(教皇選挙)が行われましたが、映画『天使と悪魔』でもコンクラーベの厳粛な様子を窺い知ることができます。

『新たな歴史の謎が暴かれる―。』 ■Introduction

世界中で一大現象を巻き起こした『ダ・ヴィンチ・コード』の続編。原作は、全世界で大ベストセラーを記録した、ダン・ブラウン著「天使と悪魔」。本作でも、ハーヴァード大学の宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授が、新たな歴史の謎に挑む。再びラングドン教授を演じるのは、アカデミー賞主演男優賞に2度輝き、ハリウッドのトップに君臨するトム・ハンクス。そして、『スター・ウォーズ』シリーズのユアン・マクレガーや『バンテージ・ポイント』のアイェレット・ゾラーなど、豪華俳優陣が出演する。さらに、監督のロン・ハワード、音楽のハンス・ジマーなど、オスカー受賞経験者が名を連ねる『ダ・ヴィンチ・コード』製作チームが、遥かにスケールアップした続編のために再び顔をそろえた。

■Story

新しい教皇を選出するコンクラーベを行うことになったカトリック教会の総本山ヴァチカンで、候補者である枢機卿たちが誘拐されるという事件が発生する。宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は、ヴァチカンの依頼で調査に乗り出し、教会に迫害された科学者たちが創設したという秘密結社イルミナティが、再び現代に姿を現したのではないかと推理する。そんな中犯人は、スイスの研究所から恐るべき破壊力を秘めた“反物質”を盗み出し、ヴァチカンの爆破をも計画していた。ラングドン教授は美人科学者ヴィットリア(アイェレット・ゾラー)の協力を得て、謎に包まれたこの事件の真相に迫っていく。

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今度は愛妻家
  • 今度は愛妻家
  • 『今度は愛妻家【通常版】』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元・販売元:アミューズソフト
  • ■価格:¥3,990(税込)
  • 監督:行定勲
  • 出演:豊川悦司、薬師丸ひろ子、水川あさみ、濱田岳、城田優、津田寛治、奥貫薫、井川遥、石橋蓮司 他

(C) 2010「今度は愛妻家」製作委員会

夫婦の個性と愛が詰まったかけがえのない場所

元売れっ子カメラマンのグータラ夫と、そんな彼に何かと世話を焼く妻。『今度は愛妻家』はそんな結婚10年目の夫婦の愛を、ときにコミカルに、そして切なく描いた物語です。もともとは舞台劇がベース。本作でも2人が暮らす家を中心にほぼワン・シチュエーションで描かれます。

舞台となる北見邸は、2人の自宅と俊介の事務所を兼ねた吹き抜けの2階建て。古い家のぬくもりも残しつつ、大胆な発想がカメラマンとしてのセンスを感じさせます。2方向に広がる階段、壁を取り払い柱を残したロフト、暗室など、リビングを中心とした空間はいかにも住みやすそう。淡い水色の壁や白いテラス、北欧風のキッチンなど軟らかな色合いに、エイリアンの人形や柄物のカーテンなどヴィヴィッドな小物をアクセントにした空間は俊介とさくらの個性がそのまま表れているようです。

とりわけ、ゼブラ柄のカバーがかけられた青いソファは夫婦の大切な場所。ここからテレビラックに飾られたさくらのポートレイトが見えますが、これも「被写体に興味があるほどいい写真が撮れる」と言う俊介の愛情表現のひとつなのでしょう。妻を愛していながらも子供のような言動でワガママを言ってしまう不器用な俊介と、健康オタクで俊介の身体を気遣い鬱陶しがられるさくら。2人のケンカはまるで夫婦漫才のようですが、この映画はいつも当たり前のものとして受け取っているこんな日常の光景が、実はとても幸せなことなんだと気づかせてくれることでしょう。

『夫婦には「さよなら」の前に、やらなければならないことがある。』 ■Introduction

結婚10年目にしてある局面を迎えた夫婦の愛情を時にコミカルに、時に胸を締め付けるような切なさを交えて描いた、心あたたまる感動作。監督は、『世界の中心で、愛をさけぶ』『北の零年』など数々のヒット作を放ってきた行定勲。仕事も家事もしないダメ夫役に豊川悦司、そんな夫を献身的に支える妻役に薬師丸ひろ子を迎え、テンポの良いやりとりから胸に響く重厚なシーンまで、抜群のコンビネーションを見せる。また、ベテラン俳優・石橋蓮司がオカマ役を演じ、強烈な存在感を発揮している。そして、井上陽水が手掛けた主題歌が、感動のラストをやさしく包み込む。“女性は共感、男性は反省”する、珠玉のラブストーリー。

■Story

かつて売れっ子カメラマンだった北見俊介(豊川悦司)は、今はロクに仕事もせずにぐうたらな毎日を送っている。妻さくら(薬師丸ひろ子)は、そんな夫に文句を言いながらも世話をやいている。クリスマス直前、さくらに半ば強引に連れていかれた子作りのための沖縄旅行から1年。相変わらずだらけた毎日を過ごす俊介は、なぜか1枚も写真を撮ることができない。北見が浮気をしようとすると、その罪悪感を見透かしたように必ず北見の前に現れるさくら。ある日、突然さくらは「1年前から好きな人がいる」と告白し、離婚記念に写真を撮って欲しいとお願いする。いなくなって初めてさくらの存在の大きさに気付く俊介。近づいてきた、クリスマスの夜。取り戻せない時間の中、抱きしめあった2人は…。

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