
この本では、戦後から現代までの名作とされる「岡本太郎のアトリエと住まい」「ホシカワ・キュービクルズ」「梅林の家」など、住宅59作品を、年代ごとに紹介しています。それぞれの建物のコンセプトを明確に提示し、さらにイラストと図面を用いてポイントがわかりやすく解説されているので、住宅設計に詳しくない方でも効率よく事例研究をすることができます。本書は、建築を学び始めた方、設計事務所で働き始めたばかりの方、住宅に興味のある一般の方などにとって、住宅の様々な事例に触れるきっかけとなるでしょう。

同潤会(青山・清砂通・鶯谷・大塚女子)アパート、銀座アパート、スペイン村、西郊ロッヂング、東京女子大学東寮、都営戸山アパート、代官山ヒルサイドテラスなど、著者の植田実が4年余の歳月をかけて訪ね歩いた、首都圏の主だった39件の集合住宅について解説されています。また、写真家・鬼海弘雄によってビジュアルに記録された建築ポートレートは必見。もう今では見ることのできない集合住宅や、一度は見てみたかった有名な建物が様々な角度から楽しめます。「東京遺産」ともいえる日本の貴重な集合住宅をより深く知りたい方にオススメの一冊です。