
地価が高い都心部において、安価に住宅を取得する手段として、近年脚光を浴びている、狭小住宅。狭い面積を無駄なく使うにはどうすればよいか、そして一生住まう家としての役割をどう持たせるのか。狭小住宅を考える上での問題は、決して少なくありません。本書は、物件評論家・建築ジャーナリストとして1000件近くの住宅を取材してきた著者が、人気住宅建築家・中村好文とともに、「狭小・旗竿敷地」「二世帯住宅」「ローコスト」の三重苦を克服して建てた小住宅の物語です。土地探しから、ローン契約まで、多くのハードルを飛び越えてきた当事者としての苦労話は、徹底的に実用的なもの。中村好文ファンは必見の住宅本であると同時に、狭小住宅を建てようと思っている方すべてに役立つ必需書です。

これまでの私たちの家づくりは、上に横に可能な限り広げることが良いこととされてきました。その結果、多くの課題が生まれています。今日家づくりに求められているのは、「地球環境への低負荷型であること」「低コストでハイクオリティであること」等。住宅に求める意味は多様化してきています。本書では、安心・低コスト・高品質の三拍子そろった「小さな家」のプロダクト化を提案。『小さいは美しさの世界基準』『歴史から見る小さな家』といった独自の視点で、住宅についてアプローチし、狭小住宅の持つ可能性を知ることが出来る一冊となっています。