
永遠の愛を誓う恋人たちが集う愛の聖地

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イタリア北部にある美しい歴史都市ヴェローナ。北ヨーロッパとローマを結ぶ要所として古くから栄えたこの都市では、夏の野外オペラで知られる古代ローマの円形闘技場“アレーナ”や、中世の城カステロ・ヴェキオなど風格ある建物をはじめ、街のいたるところで古代ローマ時代やルネッサンス時代など中世の面影を感じることができます。
ヴェローナ観光の一番の見所といえばシェイクスピアの名作『ロミオとジュリエット』のモデルとなったカプレティ家の邸宅「ジュリエットの家」。ツタの絡まる13世紀のレンガ造りの家の2階には、ロミオと愛を交わしたかの有名な大理石のバルコニーが。また、バルコニーを見上げる小さな中庭では右胸を触ると幸せになれるというジュリエット像が鎮座しています。
石壁に貼られているのは恋の悩みを綴った数多くの“ジュリエット・レター”。永遠の愛を貫いたジュリエット宛に届けられるこの“ジュリエット・レター”の数は、世界中から年間5000通、さらにこの映画が公開されてからは40000通以上にもおよび、その1通ずつに“ジュリエットの秘書”と呼ばれる女性たちが返事を書いているというから驚きです。“ジュリエットの秘書”は現在15人で、イタリア語をはじめ、英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、日本語でも対応してくれるのだとか。このほか、同じ市内に「ロミオの家」や「ジュリエットの墓」もあり、多くの人々が永遠の愛を求めてこの地を訪れています。
メガホンをとったのは『シャーロットのおくりもの』などのゲイリー・ウィニック監督。長い闘病の末に2011 年2 月に49 歳の若さで死去、本作が遺作となった。主演は、『マンマ・ミーア!』『赤ずきん』で世界中に名を広めたアマンダ・セイフライド。共演は、『ジュリア』のヴァネッサ・レッドグレイヴ、『ダイ・ハード2』のフランコ・ネロ、『バベル』『モーターサイクル・ダイアリーズ』のガエル・ガルシア・ベルナル。世界遺産のヴェローナから豊かな自然が広がるトスカーナまで、まぶしい太陽の光とオリーブとワインの香りに溢れた、誰もが憧れずにいられないイタリアの風景が物語を彩る。
■Story「ロミオとジュリエット」の舞台、ヴェローナには、物語のモデルとなったジュリエットの生家があり、ジュリエット宛に恋の悩みを綴った手紙が、今なお世界中から届く。そして、1通ずつに“ジュリエットの秘書”と呼ばれる女性たちが返事を書いている--。ある日、クレア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)のもとに1通の手紙が届く。それは50年前にクレアがジュリエットに送った恋の悩みへの返事だった。かつて、クレアはイタリアで出逢った男性と恋に落ちていたが、彼との愛を貫けず、その苦しい胸の内を“ジュリエット・レター”に綴っていたのだ。返事を書いた“ジュリエットの秘書”は、ソフィ(アマンダ・セイフライド)。クレアとソフィの初恋の人を捜す旅が始まった…。