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令和8年度 2級建築士 設計製図試験課題発表

令和8年度 2級建築士 設計製図試験 課題分析

令和8年度 2級建築士 設計製図 課題攻略ガイダンス【ダイジェスト版】

課題タイトルから想定されること

二級建築士の設計製図試験において「木造3階建て」という出題は初めてとなります。
令和7年の法改正で二級建築士が設計可能な木造建築物の範囲が大幅に見直されましたが、課題名からは、その改正内容にかかわる出題も想定されます。 また、ここ数年はシンプルな課題名の発表が続いており、あらゆる敷地を想定した試験対策が必要でしたが、令和8年度は「商店街」という敷地が明らかになっています。 しかしながら、併用住宅の収益を得るための事業用途が不明のため、様々なパターン(用途)を想定して準備する必要があります。 初受験者はもちろん、既受験者にとっても厳しい試験になると考えられます。

課題名から読み取れる攻略のポイント!

①木造3階建て

「RC造の3階建て」という課題はこれまでもありましたが(直近では令和3年度「歯科診療所併用住宅」)、「木造の3階建て」は初出題となります。 従来の2階建てに対して作図量が増加することは容易に想定でき、5時間という限られた試験時間内で図面を仕上げるための計画力、作図力、時間管理力が求められると考えられます。
また、近年の木造課題では、「矩計図」が求められていましたが、令和8年度は「部分詳細図(断面)」が問われることが要求図書から判明しており、「部分詳細図(断面)」への適切な対応も試験対策として必要になります。

②商店街

商店街については「防火地域」または「準防火地域」に指定されることが想定され、厳しい防火基準をクリアできる計画にする必要があります。 令和8年度は法令集の持ち込みが可能となっていますが、想定される法規事項はあらかじめ押さえておくことが重要になります。 また、隣の建物と近接するケースもあるため、採光・通風・プライバシーに配慮した計画が求められる可能性もあります。

③併用住宅

併用住宅については、飲食系、物販系、その他(塾や事務所等)などとの併用が考えられ、試験対策においては階構成や動線等、様々なパターンを想定したトレーニングが必要になります。

(1)飲食系の併用住宅について
飲食系の併用住宅としては、平成19年(喫茶店併用)、平成25年(レストラン併用)が出題されています。 本年度は3階建てとなったので、1階部分のみが店舗ではなく2階部分に店舗部分を計画することも想定されます。

・飲食系で想定される室
喫茶室、客室、厨房、多目的室、多目的便所、食品庫、倉庫、店舗用階段

(2)物販系の併用住宅について
物販系の併用住宅は、木造での出題はなく平成21年(工房のある店舗併用)、平成27年(乳幼児雑貨店併用)どちらも鉄筋コンクリート造での出題となっています。

・物販系で想定される室
売場スペース、スタッフルーム、多目的室、多目的便所、食品庫、倉庫、店舗用階段

(3)その他 ( 塾、事務所 ) の併用住宅について
事務所系の併用住宅は、令和元年(建築設計事務所を併設)が出題されています。

・事務所系で想定される室
玄関、事務所、応接室、休憩室、受付、資料室、倉庫、湯沸室、多機能便所

(4)住宅部分
住宅の課題は、令和5年に出題されています。

・住宅で想定される室
玄関、居間・食事室・台所、夫婦寝室、子ども室、和室、祖母寝室、趣味室、書斎、家事室、納戸、便所、浴室、洗面脱衣室、バルコニー

④建築基準法等について

以下、公表された注意文からも関係法令はしっかり理解しておく必要があります。

注意事項:試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。
なお、建築基準法等の関係法令や要求図書、主要な要求室等の計画等の設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。

関係法令
・竪穴区画
・延焼のおそれのある部分
・敷地内通路
・非常用進入口
・道路及び北側高さ制限
・準耐火構造(準防火地域、防火地域)

竪穴区画
建築物の火災発生時に、煙は上へ上へと広がっていくので、階段、エレベーターシャフト、吹抜け、ダクトスペースなどのように、 建物内部の上下階に連続する空間(竪穴)を火災の伝搬通路とならないようにし、かつ、避難時の安全避難経路を確保するために区画する必要があります。これを「竪穴区画」と言います。
ただし、階数が3以下で延べ面積が200㎡以内の一戸建住宅や、住戸の階数が3以下で床面積の合計が200㎡以内の長屋・共同住宅の住戸内は、竪穴区画が不要になります。

道路高さ制限
・採光・通風の確保:道路や周辺の建物に日光と風を届け、衛生的な環境を保つため。
・開放感の維持:建物による圧迫感を抑え、街並みにゆとりのある空間を作るため。
・防災機能の向上:火災時の延焼を防ぎ、避難や消防活動に必要な空間を確保するため。
・市街地環境の保護:道路という公共空間の環境を、特定の建物が独占しないようにするため。
上記の目的のために道路側の高さを規制したもの。
非常用進入口
3階は通常のハシゴが届かないため、消防隊がはしご車から直接突入し、逃げ遅れた人の「救助」と「消火・排煙」を行う専用ルートとして法律で必須の窓。

⑤社会情勢を踏まえた知識

「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第69号)、 同法の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令(令和6年政令第172号)及び同法の施行に伴う国土交通省関係省令の整備等に関する省令(令和6年国土交通省令第68号)」に基づく法令の規定については、 令和7年4月1日現在において施行されているものが適用となります。
「ZEH」「LCCM」を初め、住宅の省エネルギー対策については国土交通省だけでなく、各省(経産省、環境省、他)をあげての「国としての取り組み」となっています。

※ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは
「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」
※国土交通省HPより抜粋

※LCCM(エルシーシーエム)(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは
建設時、運用時、廃棄時において出来るだけ省CO2に取り組み、さらに太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出により、住宅建設時のCO2排出量も含めライフサイクルを通じてのCO2の収支をマイナスにする住宅
※国土交通省HPより抜粋

【図:ZEHイメージ図】

※HEMS(Home Energy Management System)とは
エネルギー消費機器をネットワーク化しエネルギー消費機器のオン・オフ、エネルギー使用状況の表示など、住宅におけるエネルギー管理を支援するシステム。

 

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