賃貸不動産経営管理士とは

賃貸住宅等の賃貸借契約は、売買契約のように契約締結とその決済で当事者関係が終了するのではなく、賃貸借契約締結をスタートラインとして「貸主」と「借主」の関係が継続的に維持されることになります。その関係は数年単位で継続する場合も多く、それだけに様々なトラブルが発生する可能性も高くなります。

だからこそ、賃貸住宅の管理は専門知識を持った者が適切に行うことにより、トラブルを防止し、賃貸住宅の借主・貸主の利益保護を図ることが必要となります。このような役割を担っているのが「賃貸不動産経営管理士」です。

フローからストックの時代へと変容している今日の不動産業界では、賃貸住宅のニーズの増加とともに賃貸不動産管理の重要性が一層高まっています。それには、賃貸不動産管理に関する専門的な知識を持ち、法体系に基づく「国家資格」としての賃貸不動産経営管理士が必要不可欠です。

賃貸住宅管理業法の施行により、事務所ごとの設置が義務付けられる「業務管理者」の要件を満たす賃貸不動産経営管理士は、新たなビジネスチャンスを引き出す役割としても期待が高まっています。

賃貸不動産経営管理士試験は学生でも受験できるため、合格していれば就職活動の際に役立ちます。特に不動産業界などへの就職には有利に働くことが期待できます。また、宅地建物取引士等と併せて取得することによりさらにその価値は高まります。

賃貸不動産経営管理士は、専門知識を持たない賃貸不動産の所有者等に代わり、専門家として賃貸不動産の管理を適切に担うものです。また賃貸物件のオーナーがこの資格を取得することで自身での管理が可能となることはもちろん、管理業者とも、より効率的に連携が取れるようになります。