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第一次検定は全問が四肢択一式で、問題A(選択問題)は61問から30問を選択解答問題B(必須問題)は35問をすべて解答する例年と同じ形式で行われました。また、「施工管理法(応用能力)」は15問が出題されました。

令和5年度の問題A(選択問題)の土木一般においては、高難度な問題が多く出題されました。この試験範囲は、一般的な土木工事に関する原理原則の理解を必要とし、過去問の暗記だけでは正確な正誤判断が難しい問題初出題の用語も出題されました。
そのため、受検者にとっては一定の困難を伴うものとなりました。また、各分野で指定された解答数を的確に解答することが重要であり、過解答による減点を避けるためにも慎重な対応が求められる範囲でした。

 

一方、問題B(必須問題)は過去問の出題割合が高く、適切な対策を講じていた受検生にとっては十分な得点をとることができる内容であったと考えられます。ただし、「施工管理法(応用能力)」の解答形式に関しては、従来は「文中の空欄に当てはまる語句・数値等を解答する形式」のみでしたが、令和5年度からは「適当なものの数を解答する形式」及び「適当なもののみを全てあげている組合せを解答する形式」が新たに追加されました。これにより、問題の難度が高まりました。

【土木一般】 問題A No.1~No.15/15問中12問解答

土工、コンクリート、基礎工の分野からの出題では、初出題の問題が増え、それが難しさを感じさせる要因となりました。また、No.4(1)のしゃ断排水層は以前にも出題されていましたが、過去の出題内容をより詳しく学習しないと正確に判断することは難しい問題でした。同様に、No.6(コンクリート用骨材)やNo.12(基礎形式の種類と特徴)に関しても、各選択肢には難解な語句が含まれており、完全な理解が問われる難しい問題でした。

【専門土木】 問題A No.16~No.49/34問中10問解答

各種専門工事から計34問が出題されました。文字通り土木工事の専門分野に関する難問が出題されましたが、適切な対策を講じ、過去問をしっかり学習していた受検生にとっては十分な得点を獲得することも可能であったと考えられます。

【法規】問題A No.50~No.61/12問中8問解答

土木工事に関係する法規から計12問が出題されました。近年、法規に関しては過去問の出題割合が高くなっており、しっかりと準備と対策を行っておくことで、得点アップにつながる重要な範囲だったと言えます。

【共通工学・施工管理法】 問題B No.1~No.20/全問解答

過去問中心の構成により、この範囲は得点を伸ばすことができたと考えられます。ただし、読み違いや注意不足が重なると、得点に繋げられない可能性もあるため、油断せず細心の注意を払う必要がありました。

特に、No.2(公共工事請負契約約款)やNo.17(濁水の処理)は、過去に出題されたことのある内容でしたが、記述に含まれるキーワードの解釈を誤ると正答することが難しい問題でした。これらの問題では、的確な解釈を行わなければならず、注意が必要でした。

【施工管理法「応用能力」】問題B No.21~No.35/全問解答

合格にはこの範囲で9問以上の正解が必要とされるため、非常に重要な範囲と言えます。確実に得点をするためには、問題文を注意深く読み、各選択肢に対して正確に正誤を判断する能力が必要でした。初出題や10年以上前の過去問なども出題されましたが、施工管理の基本ポイントや頻出事項に基づいて学習していれば、十分に得点することができたと考えられます。

ただし、No.25(工程管理)、No.31(酸素欠乏危険作業)、No.34(鉄筋組立の検査)に関しては、各規定の細部について問われる内容であり、さらに「適当なものの数を解答する形式」でした。そのため、これらの問題に関しては多くの受検生が苦労したと推察されます。