令和7年度 2級土木施工管理技術検定　第一次検定(後期)・第二次検定 総評

 

第一次検定(後期試験)は、全66問のうち45問を解答する形式で実施されました。前期試験と同様に、過去問題を十分学習していれば対応可能な内容でしたが、初出題の内容や選択肢も見られ、判断に迷う問題も少なくなかったと考えられます。

 

合格するためには、過去の出題傾向を踏まえた確実な知識定着に加え、問題文を丁寧に読み取る力が必要になります。さらに、今後は初出題の内容にも対応できるよう、基礎を押さえつつ学習範囲を広げておくことが重要になると考えられます。

 

No.5(水理学)では、流体の質量保存則(連続の式)を用いて流速を求める問題が出題されました。出題実績のあるマニングの式やベルヌーイの定理に絞って学習をしていた方にとっては、意表を突かれる内容でした。

 

No.50(設計)では、鋼道路橋の部材名称が出題されました。問題で提示された図は、過去の出題に似ていましたが、問われた部材は初出題が多く、やや難度の高い問題でした。

 

No.65(品質管理)では、X̄-R(エックスバーアール)管理図に関して出題されました。X̄とRの定義を理解していれば選択肢をある程度絞り込むことができましたが、縦軸と横軸に示されるデータの種類を問う初出題の選択肢が含まれており、やや難度の高い問題でした。

 

第二次検定は、全9問(必須問題5問、選択問題4問)のうち7問を解答する形式で実施されました。

 

問題1(経験記述)の記述テーマは安全管理および工程管理で、近年の出題傾向から予測可能でした。令和6年度に変更された設問形式を踏まえて対策していれば、十分対応できる問題だったと言えます。

 

問題3(工程管理)では、工程表の特徴を記述する問題が出題されました。バーチャート、グラフ式工程表、出来高累計曲線から2つ選んで解答する形式で、過去に繰り返し出題された横線式工程表とネットワーク式工程表のみを学習していた場合は、得点につながりにくかったと考えられます。

 

問題4(土工)では、盛土の施工に関する穴埋め問題として、情報化施工技術のうちＩＣＴ土工の特徴に関する内容が初めて出題されました。ＩＣＴ土工の手法を理解したうえで、与えられた語句の中から適切なものを選び取る力が問われました。

 

問題6以降は選択問題であり、全体を見渡したうえで、自身がより多く得点できる問題を見極めて選択することがポイントでした。