令和3年度 1級建築施工管理技術検定 第二次検定 総評

総評

  • 問題1(経験記述)のテーマは、『品質管理』でした。出題内容は、過去に出題された問題と同様の内 容が多くを占める一方で、「欠陥又は不具合」「確認方法又は検査方法」など近年にはない内容も出題さ れました。工事概要の記述においても、平成17年以降求められていなかった「あなたの業務内容」について 記述が求められました。
  • 問題3(ネットワーク工程表)では、「所要日数の短縮を図るための作業員の割振り人数」が初めて出題され たとともに、問題文中のなお書き(条件)を正しく理解できないと、ほぼ得点できない難易度の高い出 題でした。
  • 総出題数は6問で令和2年までと同じでしたが、問題5(仕上げ工事)、問題6(法規)が記述式から五肢一択形 式に変更されました。また、問題3以外については、全体的に、過去に出題された内容を発展させたもの や類似問題が多く、しっかり試験対策を行った受験生にとっては、得点のしやすい問題であったと考えられます。
  • 国土交通省では、技術検定不正受検防止対策の1つとして、【試験問題の見直し(経験記述の出題分 野や設問内容の多様化を進めることにより、受検者が暗記では解答できない問題に見直す)】が検討 されています。それに伴い、今後、試験問題が難化することが予想されます。

【問題1:経験記述】経験記述のテーマは品質管理(完全記述式)!

経験記述のテーマは「品質管理」が出題されました。過去に出題された「品質の目標」「重点品質管理項目」「品質管理項目を定めた理由」のほか に、「欠陥又は不具合」「確認方法又は検査方法」など近年にはない内容も複数出題され、要求事項が増加したことから、多くの受験生が記述に戸惑う出題であったと考えられます。

また、工事概要の記述においても、平成17年以降、求められていなかった「あなたの業務内容」について記述が求められました。

【問題2:一般記述】仮設物ごとの留意事項(完全記述式)!

近年の一般記述は「災害別の留意事項」と「仮設物ごとの留意事項(設置計画、安全点検項目等)」が出題されていますが、本年度は「仮設物ごとの留意事項(設置計画)」が出題されました。

「仮設物ごと」の出題の方が解答が限定されるため、「災害別」の出題と比較して、一般的に難度が高くなる傾向がありますが、本年度においては、3つの設問全てが過去10年で出題されていたため、解答しやすい内容でした。

【問題3:施工管理法(工程表の読取り)】ネットワーク工程表!

施工管理法(ネットワーク工程表の読取り)について、近年の実地試験では、問題5で出題されていましたが、本年度試験では問題3で出題されました。

出題内容は、事務所ビルの躯体工事に関する工程表でした。

初めて「所要日数の短縮を図るための作業員の割振り人数」が出題され、この設問に関しては受験生が解答に戸惑う内容であったと考えられます。

【問題4:躯体工事】施工上の留意事項(完全記述式)!

「躯体工事の施工上の留意事項」について、近年の実地試験では、問題3で出題されていましたが、本年度試験では問題4で出題されました。

令和2年度の問題4で出題された「仕上げ工事の施工上の留意事項」と同様の形式(完全記述式)で出題され、内容も4つの設問に対し、施工上の留意事項を各設問2つずつ記述するというものでした。

出題内容は古い過去問が中心で、直近の10年で出題のあった問題はありませんでした。

【問題5::仕上げ工事】施工上の留意事項等(五肢一択式)!

問題5の解答形式は、令和3年度初めて出題されました。 5つの下線部のうち、誤った語句又は数値とそれに替わる適当な語句、又は数値との組み合わせを一つ選ぶ形式で、合計で8つの設問が出題されました。

解答形式は、記述式ではなく選択式だったため、比較的解答しやすい出題であったと考えられます。

【問題6:法規】建設業法・建築基準法・労働安全衛生法から出題(五肢一択式)!

近年の出題傾向通り、「建設業法」「労働安全衛生法」「建築基準法」の3つの法律から各2箇所の条文の穴埋め問題が出題されました。

大半が初めて問われる内容でしたが、解答形式が五肢一択形式に変更になったことにより、比較的解答しやすい出題であったと考えられます。

1級建築施工管理技術検定 試験対策

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令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第二次検定 合格実績

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