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今月のオススメの一冊

木造建築

『千年の建築を旅する 日本木造遺産』

千年の建築を旅する 日本木造遺産 雑誌「家庭画報」で2年間にわたって掲載された連載「日本の木造遺産」が待望の書籍化。東京大学名誉教授の建築史家・藤森照信さんと、建築写真家の藤塚光政さんがタッグを組んで、日本中の個性的で風変わりな木造建築を訪ね歩いた紀行エッセイです。平等院鳳凰堂や松本城、厳島神社をはじめ、日本人なら一度は目にしたことのある有名な建築物を含む全23件を、大きく美麗なカラー写真と解説文で分かりやすく紹介しています。本書の発行にあたり、藤塚さんは「木の建物は古くさい過去のものではなく、生き続け後世に引き継いでゆく『未来建築』である」と話し、藤森さんは「この一冊を手にすれば、誰でも木の建築のとりこになるにちがいない」とコメントを寄せています。また、東京大学生産技術研究所の教授・腰原幹雄さんによるコラム「構造学の眼で見た木造遺産23」も掲載されており、匠の知恵と技が詰まった、美しく奇怪な魅力がたっぷりの内容となっています。今まで建築関連の書籍を手にしてこなかった人にも、木造建築の素晴らしさが伝わる一冊です。

『千年の建築を旅する 日本木造遺産』 千年の建築を旅する 日本木造遺産

『世界で一番くわしい 16 木造3階建て』

世界で一番くわしい 16 木造3階建て大人気「世界で一番くわしい建築知識」シリーズの16冊目である本書は、木造3階建てで要求される構造設計・防火設計と、それをふまえた確認申請について、実務に直結したノウハウをイラスト付きで解説しています。タイトルにもあるように「3階建て」に特化したのは、家族構成の変化や、狭くても都市部での生活を希望する世帯の増加により、ここ近年、3階建ての需要が増えているため。第一章「木造3階建ての魅力について」でも述べられているように、確かに木造3階建てには、道路条件の悪い敷地においても建築が可能なこと、地盤補強が軽微で済むこと、室内を最大限利用できることなど、多くのメリットがあります。しかし、「2号建築物」に分類される木造3階建ては、構造規定や防火規定などの面においていくつかの要件を満たさなくてはなりません。それらの基本的な考え方や仕組みを、全六章にわたって丁寧に解説。木造建築の構造について、より理解を深められる内容となっている本書は、建築について学ぶ者なら必ず目を通したくなる知識が満載です。

『世界で一番くわしい 16 木造3階建て』世界で一番くわしい 16 木造3階建て

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