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今月のオススメの一冊

名建築

『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』

歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ 日本のトレンドをけん引する街・東京。メディアの話題をさらう新スポットが度々登場し、都市の風景をアップデートし続けています。しかし「新しい」だけが東京の魅力ではありません。明治から昭和初期にかけて建てられた近代建築をはじめ、時代に流されない強さを持った建築が、東京にはたくさんあるのです。そんな名建築の中に入り、歴史の趣とともに食事やお茶を味わおう!と素敵な提案をしてくれるのが、「歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ」です。クラシックホテルや美術館、百貨店、ビヤホールから学食まで、東京の“おいしいものが食べられる”名建築を、美しい写真や歴史的エピソードと一緒に紹介しています。本書の冒頭を飾るのは、丸の内の「東京ステーションホテル」。100年の歴史を持つ宿泊可能な文化遺産ということもあり、チェックイン時には建築の見どころを記した「館内ツアーガイド」がもらえます。ちなみに“おいしいもの”として紹介されているのは、ロビーラウンジでいただける「フレンチトーストセット」。ロビーラウンジは宿泊者以外でも利用できるので、東京駅を訪れた際に、ふらりと立ち寄ることもできます。この気軽さこそ、好アクセスを誇る東京ならでは。タイトルにあるように、散歩の気分であちこち巡りたいものです。名建築と呼ばれる建物は、外観の素晴らしさもさることながら、内部の居心地もまた素晴らしい。そう気づかせてくれる一冊です。

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『世界5000年の名建築』

世界5000年の名建築紀元前3000年から始まり、時代を追ってさまざまな名建築を紹介する「世界5000年の名建築」は、場所と時間を超えたぜいたくな旅気分が味わえる一冊。クフ王のピラミッドやモンサンミッシェル修道院、サグラダ・ファミリア、グッゲンハイム美術館など、それぞれの国の代表的な観光スポットにもなっている、世界の名建築154作品が掲載されています。最も古い名建築として紹介されているのは、5000年も前に造られた世界最古の建造物、ニューグレンジ古墳。古墳の全体像が分かる写真と共に、所在地や建材のほか、「冬至の朝のわずかな時間だけ太陽の光を受け入れて石室の床を照らす、開閉可能な入口上部にある開口窓」といった詳細な情報が記されており、ただ壮麗なだけではない、建築物としての妙もよく分かります。日本からは近世の日本建築を代表する白亜の城郭として「姫路城」が取り上げられています。姫路城については「大天守の高さは31.5mあり、地階から6階床までを貫く2本の心柱で建物の横揺れを抑える」と内部の構造を紹介。築城した池田輝政の頭の中が少しのぞけたようで、姫路城への興味がより一層高まります。個々の建築物を詳細に見ていくのももちろん楽しいですが、本書の魅力は建築の歴史が追えるところ。ロマネスク、ゴシック、バロック、アール・ヌーボー、そして近代建築へと移り変わっていく建築全体の流れを知ることができます。

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