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今月のオススメの一冊

緑豊かな庭

『狭くても心地よい 雑木のある小さな庭づくり』

狭くても心地よい 雑木のある小さな庭づくり 近年、雑木をメインに用いた庭が注目を浴びています。従来の日本庭園に見られたような常緑樹のきっちりとした印象に比べ、雑木がつくりだす別荘のような自然の心地よさが人気の理由のようです。とはいえ、雑木とはそもそも広葉樹を主とした雑多な樹木のこと。そんな雑木を魅力的にあしらうにはいくつか押さえるべきポイントがあります。そこで参考にしたい一冊が「狭くても心地よい 雑木のある小さな庭づくり」。雑木の植え付けから剪定(せんてい)、管理まで、小さなスペースでもできる雑木を使った庭づくりのポイントが分かりやすく紹介されています。人気造園家が手掛けた17の庭が写真と共にに掲載されているので、雑木の選び方や見せ方、管理方法まで、小さな庭だからこそ生かしたいプロのテクニックを実践例から学べます。例えば花や果樹を使って色彩をプラスしたり、白い壁を背景にすることで雑木の深い緑を引き立てたり。一言で「雑木のある庭」といっても、庭の楽しみ方は無限にあることがよく分かります。中でも特にワクワクさせられるのが、第2章の「おすすめの樹木と下草図鑑」。どんな雑木を選んで、根元にはどんな下草を添えるか―。雑木の組み合わせを考えていくと、ぼんやりしていた“理想の庭”の輪郭がくっきりしてくるから不思議です。建築物からではなく、あえて植えたい雑木からアプローチしていくと、家づくりの新しいアイデアがひらめきそうです。

『狭くても心地よい 雑木のある小さな庭づくり』 狭くても心地よい 雑木のある小さな庭づくり

『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』

『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』数多くある庭づくり関連の書籍の中でも、「こんな緑の本は見たことがない」と言わしめた一冊、それが『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』です。著者である荻野寿也氏は、伊礼智、前田圭介、横内敏人ら有名建築家やハウスメーカー、ホテルや旅館に至るまで幅広い層から依頼が絶えない人気造園家。その荻野流の庭づくりを、美しい写真や図面とともに解説しているのがこの本です。本書の冒頭で荻野氏はこのように語っています。「建築や外構と造園とを分けずに一緒に考えてほしい」。そんな氏の発想から生まれた庭は、これまでの造園のイメージを覆すものもあります。例えば敷地の“縁取り”として選択したのは塀ではなく生け垣。高い木と低い木をランダムに置いて、「頑張れば侵入できるかもしれないけど入らないでね」というメッセージを込めた生け垣にしたといいます。また長野県の住宅では、部屋の窓から遠くに見える山の稜線(りょうせん)が隠れてしまわないよう、あえて木を植えないことも検討するとのこと。本書は、こうした荻野氏の頭の中をのぞき見られる住宅実例を50も掲載。さらに雑木のメンテナンス方法に加え雑草や虫との付き合い方、そして140種の特性をまとめた植物図鑑までもが収録されています。これまでの造園や外構の本とは一味違う本書は、これから家を建てる人、庭や植栽を積極的に取り入れたいプロの建築家、どちらの方も必読です。

『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』

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