マリーナベイ・サンズ(シンガポール〜マリーナ地区)
風水にもこだわったシンガポールのランドマーク

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『マイ・フェア・レディ』『プリティ・ウーマン』など、ヒロインがとびきり素敵に変身するシンデレラ・ストーリーはいつの時代も乙女心をくすぐるものです。ニューヨークで大学教授を務めるヒロインと、シンガポールの御曹司との恋を描いた『クレイジー・リッチ!』は、現代を生きる女性の価値観を通して“身分の違う恋”を描いた一作。ハリウッド映画で「アジア系の俳優が中心の映画はヒットしない」というジンクスを破り大ヒットした作品です。
劇中、ラグジュアリーな舞台として何度も登場するのがシンガポールのランドマーク、マリーナベイ・サンズです。イスラエル系カナダ人の建築家モシェ・サフディの設計によるもので、マリーナ・ベイを望む約15万5千平方メートルの敷地に、世界最大級のカジノ、ホテル、ショッピングモール、コンベンションセンター、劇場などを備えた統合型リゾート。2010年4月に開業しました。
風水を取り入れた建築が数多く存在するシンガポール。ここマリーナベイ・サンズの設計や主要デザインにも、風水コンサルタントの意見が多数、取り入れられています。建物の中でもひときわ目立つ“タワー1、2、3”は、トランプのカードを55階の高さまで積み重ねた様がモチーフ。この3つのタワーを風水で縁起がよいとされる「入」の字型にするため、最大傾斜角は52度に設計されています。これはイタリア・ピサの斜塔の傾きのおよそ10倍。さらに“タワー1”の傾斜角度は26度で、2と6を足すと「8」になるという風水の繁栄の数字になぞらえているといいます。もう一つ特徴的なのが、高さ200メートルで3つのタワーを連結し、世界最長の片持ち梁(はり)が突き出した57階の屋上庭園“スカイパーク”です。展望台、レストラン、バーなどが併設されたスカイパークの中でも、世界最大の屋上プール“インフィニティ・プール”は巨大な山の頂上にある湖を表現しており、ホテルの宿泊者だけが利用できる特別な場所。エッジの見えない全長150mのプールから、360度に広がるシンガポールの絶景を、まるで宙に浮かんでいるかのような感覚を味わいながら堪能できます。この他、劇中にはガーデンズ・バイ・ザ・ベイやアンシャン・ヒル、ニュートン・フード・センターなどシンガポールの見どころがたくさん登場。目もくらむような豪華な世界をお楽しみください。
私の彼はスーパーセレブ
愛してるだけじゃダメみたい
世界の富裕層が住むシンガポールを舞台に、ニューヨーク出身の母子家庭で育った大学教授のレイチェルと、その恋人で不動産王の御曹司ニックの恋愛を描くラブコメディー。主人公レイチェルには台湾系米国人女優のコンスタンス・ウー、恋人のニックには本作が映画デビューとなるマレーシア出身のヘンリー・ゴールディングを抜てき。ハリウッド映画ながらアジア系俳優が主要キャストを担う。監督は『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』を手掛けたジョン・M・チュウ。
■Story生粋のニューヨーカーで大学教授のレイチェル・チュウ(コンスタンス・ウー)は、長年の恋人ニック・ヤン(ヘンリー・ゴールディング)が親友の結婚式に出席するというので、一緒にシンガポールへ向かうことに。出発当日、空港でファーストクラスに案内されたレイチェルは、自分の恋人がシンガポールの不動産王の御曹司で、社交界の女性たちから人気の独身男性であることを知る。そんなニックの恋人としてシンガポールの地に降り立ったレイチェルには、セレブ女性からの嫉妬の視線が突き刺さり、さらには、2人の交際をよく思わないニックの母親(ミシェル・ヨー)が、2人の仲を引き裂こうと画策し始める。