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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

フォルトゥナの瞳
  • フォルトゥナの瞳
  • 『フォルトゥナの瞳 通常版』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/アミューズソフト
  • ■販売元:東宝
  • ■価格:DVD ¥3,800+税
  • 監督:三木孝浩
  • 出演:神木隆之介 有村架純
    志尊淳 DAIGO 松井愛莉 北村有起哉
    斉藤由貴 時任三郎 他
 

(C)2019「フォルトゥナの瞳」製作委員会

橿原神宮(奈良県〜日本)

日本のはじまりの地


橿原神宮(奈良県〜日本)

(C)shutterstock

他人の死が見えてしまう不思議な力を持った青年が、恋人の死の予兆にあらがい、立ち向かう姿を描いた百田尚樹の同名小説を神木隆之介×有村架純で映画化した作品。撮影は神戸市を中心に、西宮市や大阪市などで行われましたが、クランクイン前日にスタッフ・キャストが訪れたのは、奈良県の橿原神宮。縁結びの御利益で有名なこの神宮は、“日本のはじまりの地”として知られています。

日本最古の正史とされる「日本書紀」において、初代天皇である神武天皇が即位されたという記述が残る橿原の地。その神武天皇と皇后を祭る社として、明治23年(1890年)に明治天皇により創建されました。橿原神宮を訪れると驚かされるのが、そのスケールの大きさです。約16万坪にもおよぶ広大な境内には、元京都御所の賢所であった本殿や、織田家旧柳本藩邸の表向御殿であった文華殿などの重要文化財をはじめ、万葉の頃より変わらぬ姿を見せる深田池、緑豊かな木々に囲まれた表参道などが点在し、敷地内は悠久の時代を感じさせる厳かな空気に包まれています。

通常、千木と鰹木は本殿にありますが、橿原神宮ではご祭神である神武天皇と皇后が鎮座する御殿であることから、祭典が執り行われる幣殿に置かれています。両側に長い回廊を連ねた豪壮な入母屋造りの外拝殿からは内拝殿、そしてその屋根越しに、幣殿の光り輝く千木が見えます。新年を迎えると、外拝殿には毎年100万人を超す人々が訪れます。外拝殿に掲げられる高さ4.5m、幅5.4mからなる干支が描かれた大絵馬は、お正月の風物詩となっています。

愛か死か。
その選択にあなたは涙する―

■Introduction

百田尚樹の同名小説を、神木隆之介と有村架純の共演で映画化。『僕等がいた』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の三木孝浩が監督を務め、他人の死が見えてしまうという不思議な力を持った青年が、最愛の女性の死に立ち向かう姿を描く。「死を目前にした人間が透けて見える能力」=「フォルトゥナの瞳」を持つ青年役を神木が、その相手役を有村がそれぞれ演じる他、時任三郎、斉藤由貴、北村有起哉、志尊淳、DAIGO、松井愛莉らが脇を固める。

■Story

幼少期に飛行機事故で家族を失った慎一郎(神木隆之介)は、友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。しかしある日、「死を目前にした人間が透けて見える能力」=「フォルトゥナの瞳」を持っていることに気づき、生活が一変してしまう。自分の力に苦悩する日々のなか、偶然入った携帯ショップで葵(有村架純)に出会う。明るく、自分に夢や自信を与えてくれる彼女に心引かれていき、孤独だった慎一郎の人生に初めて彩りが生まれる。互いに引かれ合った2人は幸せな日々を過ごしていくが、それもつかの間、突然、街ゆく人々が次々と透け始めてしまう。

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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
  • ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
  • 『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
  • ■発売日:発売中
  • ■販売元:ポニーキャニオン
  • ■価格:DVD ¥3,800+税
  • 監督:ライアン・ジョンソン
  • 出演:ダニエル・クレイグ クリス・エヴァンス
    クリストファー・プラマー アナ・デ・アルマス
    ジェイミー・リー・カーティス 他
 

Knives Out (C) 2019 Lions Gate Films Inc. and MRC II Distribution Company LP.
Artwork & Supplementary Materials (C) 2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ミステリーの王道と遊び心のミックスが楽しい、オールキャストムービー

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督が、“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーにささげた本格ミステリー。『007』シリーズのダニエル・クレイグをはじめ、クリストファー・プラマー、クリス・エヴァンス、ジェイミー・リー・カーティス、トニ・コレットら豪華俳優陣による演技合戦が見ものの作品です。

ニューヨーク郊外の大豪邸で、世界的に有名なミステリー作家ハーラン(クリストファー・プラマー)が、85歳の誕生日翌日に遺体となって発見された。容疑者は彼の一族と専属看護師と家政婦。果たして彼の死は自殺か、それとも他殺か。謎の依頼者に雇われた名探偵ブランは調査を開始するが…と、物語はアガサ・クリスティーの「ねじれた家」をほうふつさせる古典ミステリーの王道を踏襲していますが、随所に散りばめられた遊び心が、王道とは一味違う独特のテンポとユーモアを生み出しています。例えば『007』のジェームス・ボンド役でおなじみのダニエル・クレイグは、スマートな“紳士探偵”ですがアメリカ南部訛りで、どこかとぼけた味わい。一方、彼に追及される一族側も強烈な個性の集まりで、それぞれの秘密を抱えながら、お互いを大声でののしり合う場面はもはやコメディーのよう。うそをつくと吐いてしまう体質の看護師マルタを助手に解明を進める事件の真相は二転三転。名作ミステリーのオマージュを随所に挟みつつ、ミステリー・ファンを大いに楽しませてくれます。

舞台となる屋敷にもさまざまな仕掛けが施されていて、事件現場となったハーランの書斎は、廊下の隠し扉の先にある屋根裏部屋。他にも、外からは見えるが中からは見えない隠し窓、そして重厚な家具を引き立てる怪しげな彫刻の数々…。極めつけは、人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の“鉄の玉座”を思わせるナイフの椅子でしょう。遺産を巡る権力争いで、最後にその玉座に座るのは一体誰なのでしょうか。

殺したのは誰だ!? ■Introduction

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督が、“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーにささげてオリジナル脚本で撮り上げた作品。事件の謎を解く個性的な名探偵ブノワ・ブラン役を務めるのは、ジェームズ・ボンド役でおなじみのダニエル・クレイグ。さらに『アベンジャーズ』シリーズのキャプテン・アメリカ役、クリス・エヴァンスが一族の問題児を怪演する。事件の被害者である富豪のミステリー作家ハーラン役をクリストファー・プラマーが演じる他、ジェイミー・リー・カーティス、トニ・コレット、マイケル・シャノン、ドン・ジョンソン、アナ・デ・アルマスと、個性豊かな俳優陣が集結する。

■Story

NY郊外の館で、巨大な出版社の創設者ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、遺体で発見される。名探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)は、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。

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