日吉大社(滋賀県〜日本)
平安京の表鬼門を守る方除、魔除けの社

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和月伸宏原作の人気コミックを佐藤健主演&大友啓史監督で実写映画化した「るろうに剣心」シリーズは、昨年公開の『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』をもって、足掛け10年に及ぶ物語が幕を閉じました。幕末と明治という、二つの激動の時代の中で、伝説の暗殺者“人斬り抜刀斎”こと緋村剣心が、殺さずの誓いの証である逆刃刀を手に、強敵たちとの死闘を繰り広げます。第2作目の『京都大火編』では、伝説の“人斬り抜刀斎”が、いかにして“流浪人剣心”になったのか? という物語の核となるエピソードが描かれています。この重要なシーンは、滋賀県・大津市にある日吉大社で撮影されました。
比叡山の麓に鎮座し、全国に3,800余りある日吉・日枝・山王神社の総本宮である日吉大社。その歴史は古く、日本最古の歴史書「古事記」にも記載されています。また、平安京の表鬼門にあたり、都の魔除け・災難除けを祈る社として、かねてより崇敬されてきました。約40万平方メートル(東京ドーム約9個分)という広大な境内には、国宝である東西本宮の本殿をはじめ、神の使いといわれる「神猿(まさる)さん」の彫刻がある西本宮楼門や、山に見立てた山王鳥居など重要文化財が多くあります。剣心が新井赤空から“逆刃刀”を授かるシーンが撮影された大宮橋は、日吉三橋の一つで、12本の太い石の橋桁に支えられた、日本では最古かつ最大の石橋とされています。劇中では万緑の風景が印象的ですが、紅葉の名所と名高い日吉大社の秋の風景もまた格別です。
さらば、剣心。
■Introductionシリーズ累計5800万部を超える和月伸宏による人気コミックを、佐藤健主演で実写映画化した『るろうに剣心』の続編。原作のクライマックスに当たり、人気の高いエピソード「京都編」を描いた2部作の前編で、監督は前作に引き続き大友啓史が務める。剣心の宿敵・志々雄真実を藤原竜也が演じる他、新たな強敵として瀬田宗次郎役を神木隆之介が、四乃森蒼紫役を伊勢谷友介が演じる。
■Story動乱の幕末で「最強」の伝説を残した男、緋村剣心(佐藤健)。かつては“人斬り抜刀斎”と恐れられたが、新時代を迎えて、神谷薫(武井咲)ら大切な仲間たちと穏やかな日々を送っていた。そんな時、剣心は新政府から、剣心の後継者として“影の人斬り役”を務めた志々雄真実(藤原竜也)を討つよう頼まれる。新政府に裏切られ焼き殺されたはずが、奇跡的によみがえったた志々雄は、京都で戦闘集団を作り上げ、日本征服を狙っていた。薫に別れを告げ、京都へ向かった剣心はついに宿敵・志々雄と宿命の対面を果たす。