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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

るろうに剣心 京都大火編
  • るろうに剣心 京都大火編
  • 『るろうに剣心 京都大火編』通常版BD
  • ■発売日:発売中
  • ■発売・販売元:アミューズソフト
  • ■価格:¥3,800+税
  • 監督:大友啓史
  • 出演:佐藤健 武井咲 伊勢谷友介 青木崇高 
    蒼井優 神木隆之介 土屋太鳳 田中泯
    宮沢和史 滝藤賢一 三浦涼介 丸山智己 
    高橋メアリージュン 福山雅治 他
 

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火」製作委員会

日吉大社滋賀県〜日本

平安京の表鬼門を守る方除、魔除けの社


日吉大社(滋賀県〜日本)

(C)shutterstock

和月伸宏原作の人気コミックを佐藤健主演&大友啓史監督で実写映画化した「るろうに剣心」シリーズは、昨年公開の『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』をもって、足掛け10年に及ぶ物語が幕を閉じました。幕末と明治という、二つの激動の時代の中で、伝説の暗殺者“人斬り抜刀斎”こと緋村剣心が、殺さずの誓いの証である逆刃刀を手に、強敵たちとの死闘を繰り広げます。第2作目の『京都大火編』では、伝説の“人斬り抜刀斎”が、いかにして“流浪人剣心”になったのか? という物語の核となるエピソードが描かれています。この重要なシーンは、滋賀県・大津市にある日吉大社で撮影されました。

比叡山の麓に鎮座し、全国に3,800余りある日吉・日枝・山王神社の総本宮である日吉大社。その歴史は古く、日本最古の歴史書「古事記」にも記載されています。また、平安京の表鬼門にあたり、都の魔除け・災難除けを祈る社として、かねてより崇敬されてきました。約40万平方メートル(東京ドーム約9個分)という広大な境内には、国宝である東西本宮の本殿をはじめ、神の使いといわれる「神猿(まさる)さん」の彫刻がある西本宮楼門や、山に見立てた山王鳥居など重要文化財が多くあります。剣心が新井赤空から“逆刃刀”を授かるシーンが撮影された大宮橋は、日吉三橋の一つで、12本の太い石の橋桁に支えられた、日本では最古かつ最大の石橋とされています。劇中では万緑の風景が印象的ですが、紅葉の名所と名高い日吉大社の秋の風景もまた格別です。

さらば、剣心。

■Introduction

シリーズ累計5800万部を超える和月伸宏による人気コミックを、佐藤健主演で実写映画化した『るろうに剣心』の続編。原作のクライマックスに当たり、人気の高いエピソード「京都編」を描いた2部作の前編で、監督は前作に引き続き大友啓史が務める。剣心の宿敵・志々雄真実を藤原竜也が演じる他、新たな強敵として瀬田宗次郎役を神木隆之介が、四乃森蒼紫役を伊勢谷友介が演じる。

■Story

動乱の幕末で「最強」の伝説を残した男、緋村剣心(佐藤健)。かつては“人斬り抜刀斎”と恐れられたが、新時代を迎えて、神谷薫(武井咲)ら大切な仲間たちと穏やかな日々を送っていた。そんな時、剣心は新政府から、剣心の後継者として“影の人斬り役”を務めた志々雄真実(藤原竜也)を討つよう頼まれる。新政府に裏切られ焼き殺されたはずが、奇跡的によみがえったた志々雄は、京都で戦闘集団を作り上げ、日本征服を狙っていた。薫に別れを告げ、京都へ向かった剣心はついに宿敵・志々雄と宿命の対面を果たす。

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  • みをつくし料理帖
  • 『みをつくし料理帖』通常版
  • ■発売日:Blu-ray & DVD発売中
  • ■発売元:映画「みをつくし料理帖」製作委員会
  • ■価格:Blu-ray ¥4,800+税 DVD ¥3,900+税
  • 監督:角川春樹
  • 出演:松本穂香 奈緒 若村麻由美 浅野温子 窪塚洋介 小関裕太
    藤井隆 野村宏伸 衛藤美彩 渡辺典子 村上淳 永島敏行
    反町隆史 榎木孝明 鹿賀丈史 薬師丸ひろ子 
    石坂浩二(特別出演) 中村獅童
 

(C)2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

江戸時代のオリジナルキッチンで腕試し

時は江戸時代。江戸にあるそば処「つる家」で料理人として働く澪は、薄味の上方と濃い味の江戸の味覚の違いに戸惑いながらも、苦心の末にカツオと昆布、二つの地方の長所を備えただしを生み出します。やがて、そのだしを使った料理はたちまち江戸の評判になり…。様々な苦難に直面しながらも料理の腕で運命を切り開いていく少女の姿を描いた高田郁の人気時代小説「みをつくし料理帖」を松本穂香主演で映画化。本作では、全10巻のうちの第3巻までのストーリーを中心に描かれています。

本作でも見られるように、江戸時代の台所の設備といえば、土間にかまど、流し、水がめを備えた作りが基本でした。しゃがんで調理をするスタイルが主流で、腰をかがめてかまどに火をおこし煮炊きをする作業は、体の負担が大きかったことは想像に難くありません。劇中でも、店主の種市と澪が腰をかがめて調理をしていますが、新たに再建された新星・つる家は、澪が立ったまま調理できるようにかまどや調理台が作り替えられています。現代のような立ったまま行う作業が主流になったのは、大正時代の頃だというから、澪が腕を振るう「つる家」は、江戸の中ではさぞかし珍しかったといえるでしょう。

この台所から生み出される料理の数々は、澪を取り巻く人情劇と並ぶもう一つの見どころです。とろとろ茶わん蒸し、牡蠣の宝船、鼈甲珠(べっこうだま)、こぼれ梅など、それはそれはおいしそうな料理の数々を目でご堪能ください。

どんなときも、道はひとつきり ■Introduction

70年〜80年代にかけて娯楽映画の革命的プロデューサーといわれた角川春樹が監督を務め、“生涯最後の監督作”として挑んだ作品。原作は、田郁による累計発行部数400万部突破のベストセラー時代小説シリーズ。主演は、テレビドラマ版「この世界の片隅に」の松本穂香が務める。共演には話題作への出演が続いている奈緒。さらに、石坂浩二、浅野温子、薬師丸ひろ子など、これまで角川映画に出演してきた豪華俳優陣が集結している。

■Story

享和二年の大阪。澪(松本穂香)と野江(奈緒)は、暮らし向きは違えども仲のよい幼なじみだったが、大洪水によって離れ離れになってしまう。それから10年後、澪は江戸の神田にあるそば処「つる屋」の店主・種市(石坂浩二)に助けられ、女料理人として働いていた。江戸の味になじめず、試行錯誤の日々を過ごしていたが、やがて看板料理を見いだしていく。その味が江戸中で評判になったある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次(中村獅童)から、吉原で頂点を極める花魁・あさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれと頼まれる。そして、この日を境に運命の歯車が動き出すのだった。

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