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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

るろうに剣心 京都大火編
  • 午前0時、キスしに来てよ
  • 『午前0時、キスしに来てよ』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:フジテレビジョン
  • ■販売元:ポニーキャニオン
  • ■価格:Blu-ray ¥5,170(税込) DVD ¥4,180(税込)
  • 監督:新城毅彦
  • 出演:片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)
    橋本環奈 眞栄田郷敦 八木アリサ 岡崎紗絵 鈴木勝大
    酒井若菜 遠藤憲一 他
 

(C)2019映画『午前0時、キスしに来てよ』製作委員会

名古屋市市政資料館日本〜愛知県

赤レンガと白い花こう岩のコントラストが美しい、大正時代の建物。


日吉大社(滋賀県〜日本)

真面目な優等生の日奈々は、本当はおとぎ話のような王子様との恋に憧れる夢見がちな女子高生。そんなある日、国民的スターの綾瀬楓が映画の撮影で学校にやってきて…。橋本環奈と片寄涼太主演で贈るスターと普通の女子高生の恋を描いたシンデレラ・ストーリー。劇中で、2人の恋の舞台となった建物が名古屋市市政資料館です。

行政の文書や資料を保存・閲覧のほか、会議や展示スペースとして市民に利用されているこの建物は、もともとは名古屋控訴院および地方裁判所、区裁判所庁舎という司法の中心として使用されていました。明治から大正にかけて、急速に西洋化していったこの時代、建築も近代化し、辰野金吾を筆頭とするネオ・バロック様式の華やかな建物が多く建てられました。大正11年(1922年)に建設された名古屋市市政資料館もその一つで、塔屋を中心に寄棟屋根の建物を左右に配置した線対称のデザインと赤レンガと白い花こう岩のコントラストが、この時代ならではの美しさを見せてくれます。

館内で目を引くのは、入口正面にある吹き抜けの中央階段室。劇中でもクライマックスなど印象的なシーンで登場していましたが、漆喰(しっくい)塗やマーブル塗など多彩に仕上げられた化粧柱や大理石の手すりなど職人技が光る階段は圧巻です。また、階段正面や天井のステンドグラスには、罪と罰が釣り合う天秤(てんびん)や公明正大を表す日輪といった絵柄が描かれており、ここがかつて裁きの場であったことを感じさせます。レンガ造りの大規模建築としては日本で最末期、そして現存する控訴院庁舎としては最古のものであるとして、1984年に重要文化財に指定されました。館内は入場無料で見学できるので、訪れた際はぜひネオ・バロック建築の美しさをご堪能ください。

時間が来たら、キミを迎えに行く

■Introduction

みきもと凜の同名人気コミックを実写映画化。国民的スターとごく普通の女子高生、二人の秘密の恋を描くラブストーリー。国民的スーパースター・綾瀬楓役をGENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル・片寄涼太、スターに恋する普通の女子高生・花澤日奈々役を『かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦』などでも主演を務めた橋本環奈が演じる。さらに、酒井若菜や遠藤憲一など実力派俳優陣が脇を固める。監督は、『ひるなかの流星』『四月は君の嘘』など青春ラブストーリーを数多く手掛ける新城毅彦。

■Story

日奈々(橋本環奈)は誰もが認める真面目な優等生。でも、本当はおとぎ話のような王子様との恋に憧れる夢見がちな女子校正だった。そんなある日、国民的スーパースター・綾瀬楓(片寄涼太)が、映画の撮影で学校にやってくる。エキストラとして参加することになった日奈々は、楓の飾らない素顔と優しさに魅せられていく。一方、楓も日奈々の裏表のない実直さに次第にひかれるようになり、やがて芸能人と一般人の誰にも知られてはいけない秘密の恋が始まる。しかし、思いも寄らぬ障害が2人に降りかかる。

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アジアの天使
  • アジアの天使
  • 『アジアの天使』
  • ■発売日:DVD&Blu-ray発売中
  • ■発売元:朝日新聞社、RIKIプロジェクト
  • ■販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
  • ■価格:Blu-ray ¥5,280(税込) DVD ¥4,290(税込)
  • 監督:石井裕也
  • 出演:池松壮亮
    チェ・ヒソ
    オダギリジョー
    キム・ミンジェ
    キム・イェウン
    佐藤 凌 他
 

(C) 2021 The Asian Angel Film Partners

喪失感を抱えた日本人と韓国人の不思議な交流の行方

『舟を編む』の石井裕也監督が、韓国人スタッフ・キャストとともに、オール韓国ロケで制作。妻を病気で亡くした剛は、韓国で暮らす兄から仕事の誘いを受け、一人息子の学を連れてソウルへ。しかし、剛の期待とは異なり、兄は怪しい化粧品の輸入販売を手掛けるその日暮らしの生活を送っていました。剛は仕方なく、兄の仕事を手伝うのですが…。


物語はそんな兄弟たちが、韓国で出会った3兄妹となりゆきで旅をする姿が描かれます。全編を通してどこかふわふわとした浮遊感を感じるのは、本作がロードムービーであることもさることながら、韓国語をまったく話せない剛と風来坊の兄が、ともに地に足の着いた生活を送っていないからかもしれません。加えて、そんな彼らとともに旅をすることになった韓国人の兄妹もまた、人生に希望を見い出せない状況下にあります。元アイドルで売れない歌手のソル、人はいいが生きるのは不器用な兄のジョンウ、姉ソルのサポートを疎ましく感じている妹のポム。人生の目標を見失った彼らは、最初こそ距離があったものの、「死」と「天使」という共通の話題により、少しずつ距離を縮めていきます。


残念ながら日韓関係は万事順調とは言えませんが、それでも兄の「“メクチュ・チュセヨ(ビールください)”と“サランヘヨ(愛してる)”があれば大丈夫」という言葉の通り、ともに家族を失った彼らが、ちょっとずつ歩み寄り、新しい家族の形をつくっていく過程は、優しさに包まれています。国の事情も関係なく、ともに寄り添う姿は深い余韻を残します。

傷だらけの人生。でも、自由だ。 ■Introduction

『舟を編む』で日本アカデミー賞監督賞を受賞した石井裕也監督が、韓国人スタッフ&キャストと共にオール韓国ロケで撮影した作品。主人公・剛を、石井監督の過去作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』でも主演を務めた池松壮亮が演じる。共演にはオダギリジョー、佐藤凌ら日本人キャストのほか、ソル役に『金子文子と朴烈』のチェ・ヒソ、ソルの兄・ジョンウ役を『新感線半島 ファイナル・ステージ』などのキム・ミンジェなど、韓国人キャストも名を連ねている。

■Story

病気で妻を亡くした青木剛(池松壮亮)は、ひとり息子の学(佐藤凌)を連れ、疎遠になっていた兄(オダギリジョー)が住むソウルへ渡る。ほとんど韓国語も話せない中、自由奔放な兄の言うがまま怪しい化粧品の輸入販売を手伝い始める。一方、 元・人気アイドルのソル(チェ・ヒソ)は、自分が望む歌を歌えずに悩んでいたが、亡くなった父母の代わりに、兄・ジョンウ(キム・ミンジェ)とぜんそく持ちの妹・ポム(キム・イェウン)を養うため、細々と芸能活動を続けていた。そんなある日、運命的に同じ電車に乗り合わせた剛とソルたちは、思いがけず共に旅をすることに。

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