『ザ・ミスフィッツ』
シェイク・ザイード・グランド・モスク(アブダビ〜アラブ首長国連邦)
絢爛(けんらん)華麗な白亜のモスク

『ダイ・ハード2』のレニー・ハーリン監督が、『007』シリーズのピアース・ブロスナンを主演に迎えたクライム・アクション。悪人から大金を盗み弱者に与える義賊集団「ミスフィッツ」。彼らはテロリストの資金源となっている金塊を強奪するために、最強セキュリティを誇る私営刑務所の潜入を企てます。アラブ首長国連邦(以下、UAE)のエキゾチックな街並みを背景に、爆発シーンや高級車でのカーチェイス、迫力満点のアクションなど娯楽要素がたっぷり。首都アブダビを代表する建物シェイク・ザイード・グランド・モスクは、その美しさで映画に華を添えます。
UAEの初代大統領シェイク・ザーイド・ビン・スルターン・アール・ナヒヤーンの名前を冠したシェイク・ザイード・グランド・モスクは、1996年に着工し、2007年に完成しました。総工費約550億円をかけて造られたモスクは、礼拝堂の3つの大ドーム、中庭の四隅のミナレット、回廊各所のドームと柱で構成され、その規模は世界最大級を誇っています。「unites the world(世界をひとつに)」をテーマに、職人と建築資材をイタリアやモロッコ、中国、ギリシャなど世界各国から調達。約40,000人を収容する広さを持つモスクは、伝統的なイスラム建築の様式をベースにしながらも、柱の文様など現代的な手法も取り入れられています。
花と植物を組み合わせた手彫りの柱の装飾や、ひとつひとつ手縫いで作られた世界最大のペルシャじゅうたん、24金でできたスワロフスキーのシャンデリアなど、ぜいを尽くした内装は絢爛(けんらん)豪華でため息が出るほどの美しさです。通常モスク内部は異教徒には公開されていませんが、こちらは観光客も見学は可能。ただし、厳格なドレスコードがあるので見学の際はご注意ください。