3月に日本を襲った東北地方太平洋沖地震。多くの尊い命が失われ、たくさんの家が倒壊しました。本書では、既存の建築を耐震構造の家に作り変えるための“耐震リフォーム”をテーマに、どういう家が地震に弱いのか、どのように補強すれば地震に強くなるのかを分かりやすく解説しています。元建築雑誌編集者が綿密な取材に基づいて紹介する成功事例も多数。阪神大震災、新潟中越地震から教訓を学ぶ、いざというときのための指南書です。
耐震構造の中でも“壁”にフォーカスした専門書。壁そのものの歴史から、耐震壁の歴史と成り立ちをはじめ、力学の観点から考察する耐震壁のあり方を、建築系の大学で教鞭をとる著者が解説しています。本来日本の鉄筋コンクリートの建築物は、地震力の約半分が耐震壁によって支えられ、残りを梁・柱で支えているにもかかわらず、“耐震壁”にまつわる書物がないことに疑問を感じていたという著者。著者のこれまでの実績と知識を、余すところなく7つの章に詰め込んだ、建築士・設計士を志す方には必読の一冊です。
