クラブ・エス ウェブマガジン

アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

オペラ座の怪人
  • オペラ座の怪人
  • 『オペラ座の怪人 スペシャル・エディション』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:ギャガ
  • ■販売元:メディアファクトリー
  • ■価格:¥3,990(税込)
  • 監督:ジョエル・シュマッカー
  • 出演:ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソン 他
 

(C)2004 Scion Films Phantom Production Partnership.

オペラ座 <フランス〜パリ>

ネオ・バロック様式の豪華絢爛さに酔う世界最大級の劇場

オペラ座 <フランス〜パリ>

ガストン・ルルー原作のミュージカル『オペラ座の怪人』の舞台として知られるオペラ座(別名オペラ・ガルニエ)は、音楽、バレエの劇場として1875年、ナポレオン3世の時代にシャルル・ガルニエの手により建築されました。頂に音楽の神アポロンと芸術の女神ミューズが鎮座する大理石とブロンズを用いた荘重な外観、皇帝の色である赤と金を基調とした観客席、そして天井にはシャガールの壁画とシャンデリアなど、たくさんの彫刻や装飾が施されたオペラ座はネオ・バロック様式の特徴である豪華絢爛な雰囲気を存分に堪能できます。

総面積約11,000平方メートルと、劇場としては世界最大級のオペラ座。その広大な内部はとても複雑です。重い緞帳の奥には無数の小部屋や迷路のような通路、そして地下には芝居に使う馬のための小屋や、踊り子たちの部屋、さらには湖のような貯水槽も。

ルルーはそんなオペラ座の構造や、かつてあったシャンデリア落下事件など忌まわしい事件をもとに『オペラ座の怪人』という怪奇ロマンを創りあげました。そして現在、この哀しくも美しい愛の物語は稀代の天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーの手によって、全世界の人々に愛されています。

現在オペラ座では主にバレエの公演が行われていますが、公演が行われていない時間は内部見学が可能で、大理石でできた大階段や贅を尽くした豪華なロビー、併設のオペラ座国立図書館を見ることができます。

『あなたの声で私の花が開きはじめる。』 ■Introduction

『キャッツ』等、大ヒットミュージカルを世に送り出したアンドリュー・ロイド=ウェバー自らの製作・脚本・作曲による不朽の名作ミュージカルが映画化。ファントム役に『トゥーム・レイダー2』『300』のジェラルド・バトラー。クリスティーヌ役に『デイ・アフター・トゥモロー』『ポセイドン』のエミー・ロッサム。クリスティーヌの幼なじみのラウル役には『ウォッチメン』『パッセンジャーズ』のパトリック・ウィルソンなど、豪華キャストが出演。監督は『バットマン・フォーエバー』のジョエル・シュマッカー。ストーリーの象徴といえるシャンデリアは、3万個のクリスタルで製作されたスワロフスキー製など、息をのむほどにまばゆい美術、豪華絢爛名な衣装にも注目。

■Story

それは、哀しくも美しい愛の物語--パリ、1870年代。オペラ座では“ファントム”(オペラ座の怪人)のしわざとされる謎の事件が続いていた。リハーサル中の事故でプリマドンナの代役を務めることになったクリスティーヌ(エミー・ロッサム)は、その初主演のステージで喝采を浴び、観客の中にいた幼なじみのラウル(パトリック・ウィルソン)と再会する。だが、その喜びも束の間、仮面をかぶった謎の怪人、ファントム(ジェラルド・バトラー)にオペラ座の地下へと連れ去られてしまう。クリスティーヌは、ファントムを亡き父親が授けてくれた“音楽の天使”だと信じ密かに慕ってきたが、地下の隠れ家で仮面の下に隠されたファントムの正体を知り…。

ページトップ

武士の家計簿
  • 武士の家計簿
  • 『武士の家計簿 初回限定生産2枚組』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:アスミック/松竹
  • ■販売元:松竹
  • ■価格:¥4,935(税込)
  • 監督:森田芳光
  • 出演:堺雅人、仲間由紀恵、松坂慶子、中村雅俊、草笛光子、西村雅彦 他

(C) 2010「武士の家計簿」製作委員会

下級武士一家の行動から学ぶ、家族のあり方・暮らし方

幕末の世で借金を返済すべく下級武士一家が奮闘するさまをユーモアたっぷりに描いた『武士の家計簿』。その舞台となる猪山家の屋敷は、コの字型の廊下を挟んで直之・お駒夫婦と信之・お常夫婦の部屋があり、その間に座敷と食事をとる居間が並んでいます。一方、玄関を入ったすぐ右手にあるおばば様の部屋からは坪庭を楽しむことができ、台所からは裏庭の眺め。どの部屋からも庭が拝める猪山邸は、四季の移り変わりを感じられる家となっています。また、日本家屋の特徴である「田の字型」を踏まえつつ、隣接しない個々の部屋の配置は、程よい距離感がありながらも団欒ができる現代的な間取りといえるでしょう。

当時の武家社会は親戚や同僚の交際費、冠婚葬祭費などが多く、皮肉にも出世すればするほど出費がかさむ時代。「御算用者」として代々藩の会計係を勤めてきた猪山家も信之・直之の年収がおよそ1200万円もありながら、気がつけば借金は年収の約2倍!このままでは長屋住まいという待ったナシの危機を前に直之は、茶道具や着物、弁当箱にいたる家財を処分した上、得意のそろばんで家計を立て直すことを決意します。「武士は喰わねど高楊枝」--この言葉が意味するように、対面を重視する武家社会においてこの決断は一大事。食材を使いまわす、しじみの殻を囲碁の碁石に……など世間の嘲笑にもめげず、一致団結して質素倹約に励む彼らのふるまいや工夫の数々は、現代の暮らしに通じるヒントとなるでしょう。

『刀ではなく、そろばんで、家族を守った侍がいた。』 ■Introduction

磯田道史原作のベストセラー「武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新」を、森田芳光監督が映画化した異色時代劇。代々加賀藩の財政に携わり“そろばんバカ”と呼ばれた下級武士が、妻の支えを得ながら一家、そして藩の財政を切り盛りしていく姿を描く。主演は、『南極料理人』『ゴールデンスランバー』の堺雅人、彼の献身的な妻役に『私は貝になりたい』の仲間由紀恵。そのほか、松坂慶子や中村雅俊など豪華キャストが出演し、先行き不透明な現代にも通じる、幕末維新の激動の時代をたくましく生き抜いた主人公一家を描き出している。

■Story

幕末から明治。激動の時代を知恵と愛で生き抜いたある家族がいた--代々加賀藩の御算用者(経理係)である下級武士の猪山直之(堺雅人)は、家業のそろばんの腕を磨き出世する。しかし、加賀百万石とうたわれた藩も財政状況は厳しく、加えて武家社会には身分が高くなるにつれ出費も増えるという構造的な問題があった。親戚付き合い、養育費、冠婚葬祭と、武家の慣習で出世のたびに出費が増え、いつしか家計は火の車、一家の窮地に直之は、“家計立て直し計画”を宣言。家財を売り払い、妻のお駒(仲間由紀恵)に支えられつつ、家族一丸となって倹約生活を実行していく。見栄や世間体を捨てても直之が守りたかったもの、そしてわが子に伝えようとした思いとは…。

ページトップ