ロサンゼルス市庁舎<ロスアンゼルス〜アメリカ>
数多くの映画に登場したロサンゼルスの中枢機関
ダウンタウンの北東部、ミュージックセンターからリトルトーキョーあたりまでの6ブロックは、連邦裁判所、法律図書館、LAPD(ロス市警察署)、水道電気局など、連邦や州、郡などの行政機関が集中する一大官庁街。その中心に高くそびえる白亜の建物が、ロサンゼルス市庁舎です。中央の塔の部分は日本の国会議事堂とよく似ていますが、建設はこちらが先。スペイン風建築のユニオン・ステーションやロス五輪の会場となったロサンゼルス・メモリアル・コロシアムを手掛けたジョン&ドナルド・パーキンソンにより大恐慌前夜の1928年に建築されました。
高さ138m、32階建のこの建物は耐震法をクリアした唯一の高層ビルでした。1994年に起きた大地震のダメージにより取り壊される予定でしたが市民の強い要望と新たな耐震工事を施した結果、当時のままの姿で残されています。
27階には一般の人々が無料で見学できる展望台があり、眼下のウォルト・ディズニー・ホールや高層ビル群などロサンゼルスの街が一望できます。また、建物内では20年間ロサンゼルスの市長を務めたトム・ブラッドリーをはじめ、歴代の市長の肖像画も見ることができます。
ブルース・ウィリス演じる“世界一ツイてない男”、ジョン・マクレーン刑事が大活躍する『ダイ・ハード2』では警察署として登場しているロサンゼルス市庁舎。ハリウッドに近いことからこれまで数多くの映画のロケ地として使用されていますが、市庁舎以外の設定で使われることが多く、『L.A.コンフィデンシャル』や『48時間』では同じく警察署として、『スーパーマン』ではクラーク・ケントが勤める新聞社として登場しました。
『また、戦場へ来てしまった運の悪い奴!』
■Introduction
“世界一ツイてない男”ジョン・マクレーン刑事の活躍を描いた大ヒットアクションシリーズの第2弾。超高層ビルでの活躍を描いた前作から舞台を空港に移し、またもや事件に巻き込まれる。監督は『エクソシスト ビギニング』や『ディープ・ブルー』などのレニー・ハーリン。主演は『フィフス・エレメント』、『アルマゲドン』、『エクスペンダブルズ』などのヒット作品の他、これまで60以上の作品に出演してきたアメリカを代表する俳優、ブルース・ウィリス。共演は『ショーシャンクの空に』のウィリアム・サドラーなど。
■Story
1年前、テロ集団に襲われた高層ビルから人質を救ったジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)は、ロサンゼルスに住む妻のホリー(ボニー・ベデリア)とクリスマス休暇を過ごすため、ワシントンのダレス国際空港に来ていた。ところが、空港内で不審な2人の男を見つけ、荷物到着室で銃撃戦となってしまう。1人を取り逃がしたマクレーンは何かが起きると確信し、死亡した不審者の身元を照合すると、2年前に死んだとされていたアメリカ軍の軍曹だった。空港の管制部長に事の次第を話すマクレーンだったが、その時、空港の管制機能がテロリストによって乗っ取られてしまう。

負け組家族の矜持にシビれる!ハートフル・ロードムービー
「人間には2種類ある。勝ち馬か負け犬だ」。
自由と平等の国アメリカ。しかし現実は“1%の富裕層と99%の貧困層”による超・格差社会だといいます。そんな時代を反映してか、『リトル・ミス・サンシャイン』は成功法を説く先の言葉から幕を開けます。
アリゾナから一路カリフォルニアへ。美少女コンテストに出場する娘のために、崩壊寸前の家族が旅する模様を描いた本作は、インディーズ作品としては異例のスマッシュヒットを飾りました。本作を彩るのは超個性的な家族たち。自らが考案した“負けないための9段階プログラム”を売り込む父、老人ホームを追い出されたおじいちゃん、家族にうんざりして口をきくことをやめたニーチェかぶれの兄、ミスコン優勝を夢見るぽっちゃりなメガネっ娘、フラレて自殺未遂をしたゲイの叔父、そんな家族をまとめようと必死な母…。そんなまとまりのない家族の旅行はもちろん一筋縄でいくはずもなく…。節約のためオンボロのフォルクスワーゲン・ミニバスに乗って旅をする一行に次々とハプニングが襲い掛かります。その姿はパパの理想とは程遠い完全なる負け組…。しかし、ある事件をきっかけに、その見事な負けっぷりが逆に彼らを団結させることになるのです。
美少女コンテスト“リトル・ミス・サンシャイン”の会場で、まわりの家族が引いてしまうくらいハジケた彼らの姿は、負け組だっていいじゃない。カッコ悪くたっていいじゃないというメッセージ。決して開き直りではない、負けを認めたフーヴァー家の人々の絆が何とも微笑ましく、観終わった後は誰もがこの家族のことを好きになってしまう、そんな魅力のある作品です。
『夢と希望を乗せて、黄色いバスは行く』
■Introduction
それぞれに問題を抱え、崩壊寸前だった家族がバス旅行を通じて絆を取り戻し、再生していく姿を描いたロード・ムービー。サンダンス映画祭で上映され評判となり、その後第19回東京国際映画祭で最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、観客賞の三冠に輝き、第79回アカデミー賞では脚本賞、助演男優賞を受賞した。監督を務めるのは、ジャネット・ジャクソンやREMなどのPVを手がけ、本作で劇場映画デビューを果たしたジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス夫妻。出演は『私の中のあなた』のアビゲイル・ブレスリン、『グリーン・ゾーン』のグレッグ・キニアほか。
■Story
アリゾナ在住のミスコン優勝を夢見るぽっちゃりなメガネっ娘、オリーブ・フーヴァー(アビゲイル・ブレスリン)は、ひょんなことからカリフォルニアで行われる美少女コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」の出場資格を得る。それぞれが個性的すぎるフーヴァー一家はオリーブのために、オンボロのフォルクスワーゲン・ミニバスに乗りこんで、一路カリフォルニアを目指すことに。しかし、まとまりのない家族たちはミニバスのなかで早速口論を始めてしまい、更には車が故障。ハプニング続きで、前途多難なフーヴァー一家は果たしてカリフォルニアまで無傷でたどりつけるのか?
