エッフェル塔<パリ〜フランス>
パリに凛とたたずむ鉄の貴婦人
花の都パリの象徴といえば、誰もが思い浮かべるエッフェル塔。しかし、この有名なランドマークも完成当時には「鉄骨むき出しの奇抜な塔がパリの景観を乱す」と反対の声が多かったのをご存知でしょうか。オペラ座の設計者シャルル・ガルニエ、作家のアレクサンドル・デュマ・フィスなど名だたる著名人の中でも反対派の一人、モーパッサンは「エッフェル塔を見ないですむ方法はエッフェル塔に登るしかない」という皮肉を残したほど。
エッフェル塔が建設されたのは1889年。第4回パリ万国博覧会の開催日に間に合わせるために2年2ヵ月という短期間で作られました。設計者はギュスターヴ・エッフェル。石造りの建築が主流だったパリにあって、彼が提案した「鉄」のモニュメントはかなり斬新。しかしこれが新しい時代を想起させること、またあらかじめ作ったユニットを組み立てるプレハブ工法を採用したため短期間でできるのも魅力でした。
アンテナを含めた高さ324mの塔を支えるのは、4本の支柱とリベット250万個、そして18000個の部品。東京タワーと同じくトラス構造を用いたこの塔を足元から見上げてみれば、鉄の貴婦人という名の通りアラベスクのような美しい鉄の曲線にたちまち魅せられることでしょう。当初は取り壊される予定だったこの塔も出来上がってみれば大人気となり、電波塔として新たに化粧直しされ、今ではパリになくてはならない存在となりました。
映画『17歳の肖像』でフランスに憧れる少女ジェニーが、恋人デイビッドとセーヌ川からエッフェル塔を見上げるシーンが出てきます。華やかなパリで新しい世界の扉を開いた彼女には、鉄の貴婦人はどう映ったのでしょうか?
『あの頃に戻っても、私は私を止めたりしない。』
■Introduction
勉強一筋で優等生であった少女が年上の男性との出会いから成長していく姿を描いた青春ドラマ。監督は『ワン・デイ 23年のラブストーリー』のロネ・シェルフィグ。多感な年頃の少女であるヒロインを『ウォール・ストリート』のキャリー・マリガンが好演し、第82回アカデミー賞では主演女優賞にノミネートされた。その他『ナイト&デイ』のピーター・サースガードや、『魔法使いの弟子』のアルフレッド・モリーナ、『リンカーン 秘密の書』のドミニク・クーパーなどが脇を固める。
■Story
1961年、ロンドン郊外。両親にオックスフォード大学への進学を期待されている優等生のジェニー(キャリー・マリガン)は、フランスに憧れ、ロマンティックな恋を夢見ていた。ある日、どしゃぶりの雨に見舞われたジェニーは、デイヴィッド(ピーター・サースガード)という年上の男性に出会い、恋に落ちる。彼に連れられ、ナイトクラブや絵画のオークションなど、洗練された大人の世界に触れたジェニーはすっかり魅了されてしまう。学校の授業では知ることができなかった経験を与えてくれたデイヴィッドにますます恋をしていくジェニーだったが、彼にはある秘密があった…。

冒険がいっぱい!子供部屋の魅力
9歳のラモーナは空想が大好きな女の子。おてんばすぎて先生や家族に叱られるけれど、大好きな家族に囲まれて楽しく暮らしていました。しかしそんなある日、パパが失業してしまったからさぁ大変!ラモーナはお家と家族を守るために、お金を稼ぐことを思いつくのですが…。
アメリカの児童小説「ゆかいなヘンリーくん」シリーズの「ビーザスといたずらラモーナ」を映画化した本作は、空想が大好きな女の子ラモーナとしっかり者のお姉ちゃんビーザスとの関係を軸に、ほんわかと家族の絆が描かれます。
アメリカの天才子役と言われるジョーイ・キングの可愛さもさることながら、CGやミニチュアを駆使したラモーナの空想世界がとてもキュートで、学校の校庭や自宅の庭が彼女の想像力を通してどのように変身するかも見どころです。
そんな空想好きのラモーナが両親からサプライズプレゼントとしてもらったのが自分だけの部屋。パープル、ピンクを基調としたガーリーなビーザスの部屋と対照的に、淡いブルーとイエローを基調としているのも、男の子のように元気いっぱいのラモーナにぴったり。また、増築したため外壁が部屋の一部になっているのもユニークです。
天井から吊り下げられた惑星のモビールや飾り棚のアルミホイルでつくった怪獣のオブジェ、たくさんのぬいぐるみなど、部屋中に散りばめられたものが彼女の冒険譚の入り口。ラモーナの行動に手を焼きながらも、それを個性としてきちんと認めている両親の懐の深さも印象的です。
押入れに懐中電灯とお気に入りのおもちゃを持ち込んで秘密基地にしたこと。なんでもないものがお化けにみえて怖かった夜…。本作はそんな何気ない日常の中に冒険を見つけていた子供の頃のワクワク感を思い出させてくれることでしょう。
『大好きな気持ち、モリモリだよ!』
■Introduction
アメリカの児童文学作家であるビバリー・クリアリーの人気シリーズ「ゆかいなヘンリーくん」シリーズの「ビーザスといたずらラモーナ」を映画化。空想が大好きでおてんばな女の子・ラモーナが巻き起こす騒動と、それに巻き込まれる周りの人々をキュートに描いたファミリーコメディ。監督は『愛しのアクアマリン』のエリザベス・アレン。出演は『ラブ・アゲイン』のジョーイ・キング、『恋するモンテカルロ』のセレーナ・ゴメスなど。
■Story
9歳のラモーナ(ジョーイ・キング)は空想が大好きな女の子。おてんばすぎていつも先生や家族に叱られるけれど、大好きなパパとママ、しっかりものの姉・ビーザス(セレーナ・ゴメス)や、猫のピッキー・ピッキーの家族に囲まれて毎日楽しく暮らしていた。しかしそんなある日、パパが失業してしまうという大事件が起こり、一家は困り果ててしまう。今の家が大好きで、姉のビーザスに片思いの男の子がいることを知ったラモーナは、お家と家族を守るためにお金を稼ぐことを思いつき、なんとかしようと奮闘するのだが…。
