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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

ノッティングヒルの恋人
  • ノッティングヒルの恋人
  • 『ノッティングヒルの恋人』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
  • ■価格:¥1,429+税
  • 監督:ロジャー・ミッシェル
  • 出演:ジュリア・ロバーツ ヒュー・グラント リス・アイファンズ 他
 
 

ケンウッド・ハウス<ロンドン〜イギリス>

名画を愉しめる優美なカントリーハウス


サクレ・クール寺院(パリ〜フランス)

(C) antbphotos - Fotolia.com

世界の大都市の中でも緑が多いことで知られるロンドン。リージェントパークやハイドパークなど街の至る所に公園がありますが、その中でもロンドン北部にあるハムステッド・ヒースは野性味あふれる自然を堪能できるスポット。荒野(ヒース)という名前が示す通り、手つかずの原生林や広大な牧草地、小高い丘など起伏に富んだ地形は多彩な風景を生み出しています。この公園北側にある白亜の館ケンウッド・ハウスは大ヒット作『ノッティングヒルの恋人』で、ジュリア・ロバーツ扮する女優が歴史劇を撮影していた場所。芝生の緑と館の白、時代劇の衣装のコントラストが印象に残ります。

現在はフェルメールの『ギターを弾く女』、レンブラントの『自画像』をはじめ、ルーベンス、ターナーなどの名画を見られる美術館として開放されていますが、17世紀から1927年までは公爵たちのカントリーハウスでした。簡素なレンガ造りだった屋敷を1764年、マンスフィールド公爵が当時の人気建築家ロバート・アダムに依頼し、16年の歳月をかけて新古典様式へと生まれ変わらせました。既存の温室とバランスをとるように東側に建設された図書室は、ロバート・アダムが手掛けた内装の中でも傑作の一つとされ、カーブを描くペールブルーの壁にずらりと並べられた蔵書と高い天井に施された見事な装飾画は実に優美な雰囲気を漂わせます。また、ダイニングルームやグラウンド・フロアなどには、ケンウッド・ハウス最後の家主だった初代アイヴァー伯(ギネスビール社会長)所有の絵画が多数飾られ、贅沢な空間の中で名画を愉しむことができます。

2013年9月に18カ月におよぶ改修工事が終わり、新たに生まれ変わったケンウッド・ハウス。映画の舞台となった庭園に触れ、ロバート・アダムが当時施した装飾の色が再現された邸内を歩けば、充実した休日が過ごせるでしょう。

『世界一の映画スターが、街角で本屋さんとぶつかった…』 ■Introduction

ビバリーヒルズに住む有名ハリウッド女優であるアナと、ウェストロンドンにある平凡な街“ノッティングヒル”で小さな書店を経営している平凡な男性・ウィリアムの恋の行方を、ユーモアたっぷりに描いたラブ・ストーリー。主演を務めるのは『白雪姫と鏡の女王』『食べて、祈って、恋をして』などのジュリア・ロバーツ。共演には、『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズや『ラブ・アクチュアリー』のヒュー・グラント。監督は『私が愛した大統領』のロジャー・ミッシェル。

■Story

ウェストロンドンにある平凡な街“ノッティングヒル”。そこで小さな書店を経営するさえない男性、ウィリアム(ヒュー・グラント)の店に、ある日、どこかで見たことがあるような女性が現れる。それは、ハリウッドの大スター、アナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)だった。本を購入し、アナは店を去るが、その直後、飲み物を買いに出たウィリアムと街角で衝突する。アナの服にジュースをかけてしまい、慌てたウィリアムは服を乾かすよう申し出て、アナを家へと招く。お互いに運命を感じた2人は、やがて恋に落ちるが…。

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ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)
  • ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)
  • 『ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
  • ■価格:¥1,410+税
  • 監督:ダグラス・マクグラス
  • 出演:サラ・ジェシカ・パーカー ピアース・ブロスナン グレッグ・キニア クリスティナ・ヘンドリックス 他
 
 

(C) 2011 IDK USA, LLC. All Rights Reserved.

ワーキングマザーの完璧な(?)暮らしかた

独身女性の仕事と恋にフォーカスしたサラ・ジェシカ・パーカー主演の『セックス・アンド・ザ・シティ』は世の女性たちから絶大な支持を得ましたが、今回の彼女の役どころは2人の子供がいるワーキングマザー。仕事はもちろん育児も妻もあきらめない! と、一段高い理想を掲げる女性の物語です。

ファンド・マネージャーというやりがいのある仕事を持ち、子供に手を掛け、夫との関係も良好。「いったいどうやっているの?」と周囲が不思議がるほどに完璧に見えるケイト。そんな彼女の住まいもボストンの高級住宅地の格式あるタウンハウスとこれまた理想的です。さんさんと日差しが差し込む2階のリビングとダイニングは淡い水色と白の壁、木製のキッチンカウンターなどナチュラルな色味がいかにも居心地がよさそう。しかし、散乱した子供のおもちゃやキッチンツールが、彼女の忙しい毎日を静かに物語っています。

そんなケイトに次から次へとやってくる課題…激務は必至だがキャリア史上最大のチャンス到来、子供の誕生パーティーにバザー、家族との休暇など。そんな課題をこなすためにケイトが欠かさずやっているのが“やることリスト”をつくること。夜、家族が穏やかな寝息をたてているときにベッドに入り、一人寝室の壁を眺めながらやることをリストアップしていくケイト。子供について、家事について、仕事について、夫について、さらには姑について段取りを立てるシーンは、きっと母親となった女性なら覚えがあるでしょう。

充実した生活には、段取りは重要。けれども、絶対ではないことを映画は教えてくれます。すべてに対してあきらめたくないと願うケイトは、さまざまな課題をどのようにクリアしていくのでしょうか。

『セックス・アンド・ザ・シティ』のサラ・ジェシカ・パーカーが今度は、 完璧(パーフェクト)なキャリアウーマンに!! ■Introduction

TVドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」シリーズで大ブレイクを果たしたサラ・ジェシカ・パーカー演じるケイト・レディが、仕事と家庭の両立に悪戦苦闘する姿をコミカルに描いたハートウォーミング・ラブコメディ。32カ国語で翻訳されたイギリス人ジャーナリスト兼作家のアリソン・ピアソンのベストセラー小説を、映画『Emma エマ』のダグラス・マクグラスが映画化した。サラ・ジェシカ・パーカーのほか、5代目ジェームズ・ボンドを務めたピアース・ブロスナン、『リトル・ミス・サンシャイン』のグレッグ・キニアなど豪華実力派キャストが揃った。

■Story

妻であり、母であり、キャリアウーマンでありながら、その3つの役割を巧みにこなすケイト・レディ(サラ・ジェシカ・パーカー)。多忙ではあるものの、夫であるリチャード(グレッグ・キニア)と、2人の子供に囲まれて幸せな毎日を送っていた。投資会社で、ファンドマネジャーとして働くケイトは出張も度々あるが、ほかの母親たちと同じように子供の学校行事や課外活動にもなんとか参加していた。そんなある日、仕事で大きな成功をおさめ、さらに多くの時間を仕事に費やさなければならなくなってしまう。そんな状況にケイト・レディは家庭と仕事を両立するための危うい綱渡りをし始める…。

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