ニューヨーク証券取引所<ニューヨーク〜アメリカ>
ボザール様式が美しい世界最大の株式市場

(C) Claus AndersenAagard - Fotolia.com
ニューヨーク、ロウアーマンハッタンに位置するウォール街。世界の金融の中心地であるこの通りでは数多くの成功と転落のドラマが繰り広げられてきましたが、斬新なアイデアと巧みな話術で悪名を轟かせた「ウォール街のウルフ」ことジョーダン・ベルフォードの強烈さは桁違い。マイケル・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオがジョーダンの欲望をスクリーンに塗りたくった本作の他者を圧倒するそのパワーには感嘆の声をあげてしまうはず。
26歳で49億円を稼いだジョーダンがまだ初々しい22歳だった頃、期待と不安を胸に見上げていたのがビッグボードの愛称で知られるニューヨーク証券取引所(NYSE)です。ロンドン証券取引所、東京証券取引所とあわせて「世界三大証券取引所」のひとつですが、NYSEは世界一上場審査が厳しく世界経済への影響力が最も大きいといわれています。
1792年、24人のブローカーが始めた株式売買を起源とするNYSE。神殿を思わせるファサードが印象的な現在の建物は1903年、ボザール様式を得意とするジョージ・ブラウン・ポストにより建設されました。正面上部の彫刻はジョン・クインシー・アダムス・ワードによるもので、それぞれの天使は右側が農業を、中央は科学・産業・発明を、左側は鉱業を表しています。
2001年の同時多発テロ事件以降、内部は見学不可となっていますが、ニュースでよく目にするオープニング&クロージング・ベルの舞台があるトレーディングルームは、放射状に所狭しと並んだモニターや株価を伝える電光掲示板のテロップを見つめる大勢のトレーダーたちの熱気で溢れかえっています。月曜から金曜の9:30〜16:00の取引時間はまさに戦場。ここが世界の金融を動かす中心地であることを物語っています。
実在した株式ブローカー・ジョーダン・ベルフォートのダイナミックな成功とセンセーショナルな破滅を描いた驚愕のエンターテインメント。主演は『華麗なるギャツビー』のレオナルド・ディカプリオが務める。マーティン・スコセッシ監督と5度目のタッグを組み、本作に挑んだ。共演には、『ジャンゴ 繋がれざる者』のジョナ・ヒル、『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』のマーゴット・ロビー、『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシュー・マコノヒーなど実力派俳優が揃った。
■Story一攫千金を夢見るジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、ウォール街の証券会社に就職するが、トレーダーとしてデビューを飾る日に“ブラック・マンデー”が起こって失業してしまう。しかし、レストランで出会ったドニー(ジョナ・ヒル)とともに株式会社を設立、1ドルにも満たない“ペニー(クズ)株”を巧みな話術で金持ちに売りつけて巨額の富を手にする。一気にウォール街のカリスマとなったジョーダンは、稼いだ金をつぎこみパーティ三昧の日々を続けるが…。