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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

モーターサイクル・ダイアリーズ
  • モーターサイクル・ダイアリーズ
  • 『モーターサイクル・ダイアリーズ』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:角川映画
  • ■販売元:アミューズソフト
  • ■価格:¥3,800+税
  • 監督:ウォルター・サレス
  • 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル ロドリゴ・デ・ラ・セルナ ミア・マエストロ 他
 
 

(C) Film Four Limited 2004. All Rights Reserved.

マチュ・ピチュ<クスコ〜ペルー>

若き革命家が思想を深めた、雲に浮かぶ空中都市


マチュ・ピチュ(クスコ〜ペルー)

(C) top10top - Fotolia.com

黒のベレー帽をかぶった肖像でおなじみのチェ・ゲバラ。世界的な革命家の若き日を描いたこのロードムービーは、革命家の原点の記録であるとともに、未知の世界に目を輝かせる23歳の若者の青春映画でもあります。

本でしか知らない南米大陸をその目で見ようと、友人のアルベルトとともに中古のバイク“ポデローサ号”で4カ月をかけて、アルゼンチンから南米大陸の北端ベネズエラのグアヒラ半島を目指す約10,000kmの旅に出た23歳のエルネスト。途中、愛車を失い、持病のぜんそくに苦しみながらも旅を続ける中で、南米の豊かな自然と貧困にあえぐ人々を目の当たりにした2人は次第に現代社会への疑問を抱き始めます。1983年に世界遺産となったペルーのマチュ・ピチュでは、荘厳な景色を前にその思いをさらに強くするエルネストの姿が映し出されます。

標高2,280m、断崖の山を這うように登ると突然現れる“空中都市マチュ・ピチュ”。1911年、アメリカの歴史学者ハイラム・ビンガムによって発見されるまで、インカ帝国が建設したこの都市はスペインの侵略を受けることなく、400年もの間、長い眠りについていました。総面積は5平方km、その約半分の斜面には段々畑が広がり、狭い石畳の道や階段で結ばれた西側の市街区には日時計(インティワタナ)を頂点に、神殿や宮殿、住居が建てられています。曲線が美しい「太陽の神殿」をはじめ、見事な石積みの技術や都市全体に整備された水道設備は、インカ帝国の文明の高さを物語っています。

断崖絶壁のようなこの場所に、何十トンもの巨石をどのようにして運んだのか。今もなお湧水が出るという水路の水源はどこにあるのか。そもそも何のためにマチュ・ピチュは造られたのか。さまざまな解釈はあるものの、文字に残されていないため、詳しいことは謎のまま。雲海にそびえる荘厳な景色は私たちを惹きつけてやみません。

『この出会いを、忘れない』 ■Introduction

後に親しみをこめて“チェ”と呼ばれ、今もなお世界中から愛され続けているキューバの革命家チェ・ゲバラの知られざる青春の日々を描いた感動のロードムービー。主人公のエルネスト・ゲバラを演じたのは映画『バベル』や『ジュリエットからの手紙』に出演しているガエル・ガルシア・ベルナル。『セントラル・ステーション』のウォルター・サレスがメガホンを取る。カンヌ国際映画祭では、最高賞であるパルムドール にノミネートされた。

■Story

1952年。23歳の医学生エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、頑強な肉体を持つ生化学者の友人、アルベルト・グラナード(ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)と共にブエノス・アイレスにある自宅を出て、南米大陸を縦断するバイク旅行に出発する。アルゼンチンからパタゴニアへ、6,000メートルのアンデス山脈を抜け、チリの海岸線に沿って進み、アタカミ砂漠を通ってペルーのアマゾン上流から南米大陸の北端へ。金も、泊まるあてもなく、好奇心のままに10,000kmを走破する無鉄砲な旅を続ける2人だったが…。

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ダーリンは外国人
  • ダーリンは外国人
  • 『ダーリンは外国人』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:TBS、株式会社KADOKAWA メディアファクトリー
  • ■販売元:株式会社KADOKAWA メディアファクトリー
  • ■価格:¥3,800+税
  • 監督:宇恵和昭
  • 出演:井上真央 ジョナサン・シェア 他
 

(C) 2010「ダーリンは外国人」フィルムパートナーズ

カルチャーギャップもまた楽しい。
国際派カップルのリアルな日常生活

語学オタクなアメリカ人の夫トニーと漫画家の妻さおりのカルチャーギャップが満載の暮らしを綴った人気コミックエッセイ「ダーリンは外国人」シリーズ。現在は、小学生となった息子トニーニョも加わった3人のベルリンでの生活が綴られていますが、実写映画化された本作では、トニーとさおりが夫婦になるまでを描いています。

「ジャストフレンド or ボーイフレンド?」の時期を経て、めでたく交際を始めたさおりとトニー。2人の新たな住まいは、海の近くの庭付き平屋建て。原作では漫画家×外国人のカップルが家を借りることの難しさについて触れられていますが、明るく開放感があるこの家は、窓を開ければ潮の香りも感じられそうで、なんともいい雰囲気です。広々とした3LDKの個室は寝室とさおりの仕事部屋、オープンシェルフで仕切られたリビング、その横にある畳の部屋はトニーが使っていますが、白い板塀で囲まれた庭も2人にとっては第二のリビング。トニーが一生懸命洗った洗濯物がはためく中、ミルクティーを飲んで一息つく瞬間が、2人にとっての幸せです。

しかしながら、育った環境が異なる2人が一緒に暮らせば、少ならずカルチャーショックが起きるもの。まして、それが国際結婚ともなれば、その驚きはさらに大きいことでしょう。語学オタクのトニーの、「ぶん殴るの“ぶん”ってどういう意味?」「抜かれるなら度胆がいいよね」など、なかなか鋭いところをついた名言・珍言には驚きつつも、思わずクスッと笑ってしまいます。一方で、日常で生じる小さな問題――例えば、食器を洗ってくれるのはうれしいけど洗剤がついていた…と怒りをこらえるさおりのように、相手の家事のやり方が気になってしまうのは、日本人同士でもきっと覚えがあるはず。国際結婚ならではのとぼけた面白さとともに、カップルの同棲の距離感も丁寧に描かれた本作は、原作とはまた違う面白さも発見できるでしょう。

『ド肝抜かれるほど、幸せな日々。』 ■Introduction

シリーズ累計300万部を超えるロングセラーヒットとなった小栗左多里のコミックエッセイ「ダーリンは外国人」シリーズの実写映画化。恋人が外国人の人も、そうでない人も、心温まるハートフルラブストーリー。『花より男子ファイナル』『僕の初恋をキミに捧ぐ』などに出演している井上真央をはじめ、国仲涼子、國村隼、大竹しのぶなど、豪華キャスト陣が集まった。エグゼクティブプロデューサーは劇場版『SPEC』シリーズなど多くの有名作を手掛ける濱名一哉が担当する。

■Story

漫画家を夢見るイラストレーター・さおり(井上真央)が交際しているのは、“漢字”の美しさに一目ぼれして来日した語学オタクのアメリカ人・トニー(ジョナサン・シェア)。“外国人なダーリン”であるトニーの言動は、さおりにとって謎だらけ。日本人には思いもつかない素朴な発想から生まれる彼の名言・珍言にさおりは思わず笑ってしまったり。時に衝突し、時にすれ違いながらも、国際結婚というハッピーエンドを目指す2人の物語。

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