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アーキテクト・イン・シネマ 〜映画に観る建築・住まい・家族〜

万能鑑定士Q ―モナ・リザの瞳― スタンダードエディション
  • 万能鑑定士Q ―モナ・リザの瞳― 
    スタンダードエディション
  • 『万能鑑定士Q ―モナ・リザの瞳― スタンダードエディション』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売元:TBS
  • ■販売元:KADOKAWA 角川書店
  • ■価格:¥3,800+税
  • 監督:佐藤信介
  • 出演:綾瀬はるか 松坂桃李 初音映莉子 ピエール・ドゥラドンシャン 橋本じゅん 村杉蝉之介 児嶋一哉(アンジャッシュ) 角替和枝 村上弘明 他
 
 

(C) 2014映画「万能鑑定士Q」製作委員会

エトワール凱旋門<パリ〜フランス>

ナポレオンの勝利を称えるパリ随一の観光スポット


エトワール凱旋門(パリ〜フランス)

(C) vichie81 - Fotolia.com

エッフェル塔と並びフランス・パリを象徴する建物「エトワール凱旋門」。エトワールという名前は、凱旋門があるシャルル・ド・ゴール広場から12本の通りが放射状に延びた形が光り輝く星=エトワールに見えることから名付けられました。

このエトワール凱旋門は1806年、かの皇帝ナポレオン・ボナパルトが前年のアウステルリッツの戦いに勝利した記念に着工されましたが、凱旋門が完成する前にナポレオンは死去。工事開始から30年後の1836年にようやく完成しました。その4年後、セント・ヘレナ島から帰還したナポレオンは棺でこの凱旋門をくぐったといいます。高さ約50メートル、幅約45メートル、古代ギリシャ、ローマを模範とする新古典主義の堂々たる建物は、フランスの建築家J.F.TH.シャルグランの設計によるもの。門にはそれぞれ『1792年出発』『1810年勝利』『1814年抵抗』『1815年平和』と戦いにちなんだ彫刻が施されています。

凱旋門を訪れたらぜひ行ってみたいのが屋上のテラスです。綾瀬はるか演じる天才的な鑑定眼を持つヒロインの活躍を描いた『万能鑑定士Q ―モナ・リザの瞳―』では、ルーブル美術館へ向かう道のりでこのエトワール凱旋門をはじめとするパリの美しい街並みを見ることができますが、凱旋門のテラスからはルーブル美術館やエッフェル塔、サクレクール寺院などパリの街を360度楽しめます。夜も23時まで(冬は22時半まで)登ることができるので、パリを代表する建物から美しい夜景を眺めてみてはいかがでしょうか。

『彼女の瞳に世界が再び惑わされる。』 ■Introduction

累計330万部を突破している人気ミステリー「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズを『図書館戦争』シリーズの佐藤信介監督が実写映画化。驚異的な鑑定眼と記憶力を持つ天才女性鑑定士が、約500年前にレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた世界で最も有名な絵画「モナ・リザ」に隠された謎と、贋作をめぐる陰謀に迫っていく。主演は映画にドラマに大活躍の人気女優・綾瀬はるかが務め、共に「モナ・リザ」の謎に迫る雑誌編集者を『マエストロ!』『ガッチャマン』の松坂桃李が演じた。日本映画史上初、ルーヴル美術館での本格撮影を行うなど、壮大なスケールのミステリーエンターテインメント。

■Story

2014年、40年ぶりに「モナ・リザ」が日本にやってくることとなった。ルーヴル美術館のアジア圏代理人である朝比奈(村上弘明)は、「モナ・リザ」来日に向けてある使命をルーヴルから託される。それは、絶えず狙われる「モナ・リザ」をめぐる巨大な陰謀に対しての警備強化。朝比奈は、天才鑑定士・凜田莉子(綾瀬はるか)を学芸員候補として推薦する。莉子は、雑誌編集者・小笠原悠斗(松坂桃李)と共にパリへ向かい、ルーヴル美術館で行われた採用テストに合格するが、「モナ・リザ」について知れば知るほど体に異変をきたし、鑑定眼が徐々に狂い始めてしまう。

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東京家族
  • 東京家族
  • 『東京家族』
  • ■発売日:発売中
  • ■発売・販売元:松竹
  • ■価格:¥3,800+税
  • 監督:山田洋次
  • 出演:橋爪 功 吉行和子 西村雅彦 夏川結衣 中嶋朋子 林家正蔵 妻夫木聡 蒼井 優 他
 

(C) 2013『東京家族』製作委員会
※2016年1月現在の情報です。

小津安二郎監督の傑作を現代の名匠が見つめなおした人間ドラマ

山田洋次監督の監督生活50周年に作られた『東京家族』は、日本映画の傑作、小津安二郎監督の『東京物語』をモチーフにした作品です。東京で暮らす子供たちに会うために瀬戸内の島からやってきた老夫婦、周吉ととみこ。子供たちは2人を出迎えますが、それぞれの仕事で忙しく両親をかまってやれません。「ま、こんなもんじゃろ」と、全編にわたって漂う両親の寂しさと諦念は小津監督作品と同じですが、『幸せの黄色いハンカチ』『男はつらいよ』シリーズ、『おとうと』など日本の家族の姿を見つめ続けてきた山田洋次監督が生み出した本作は高齢化社会や核家族、若者の生きづらさなど現代の要素を加え、より情感豊かに描かれています。

周吉ととみこが暮らす大崎上島の築100年の古民家は段々畑の上にあり、家から瀬戸内海が見渡せる気持ちのいい場所です。そんな風光明媚な場所で育った子供たちですが、医院を開業している長男、美容院を切り盛りする長女、フリーターの次男、それぞれの東京の住まいは手狭で、人を泊められるような十分なスペースもありません。そんな東京の住宅事情は、老夫婦の居心地の悪さを象徴しているようです。

小津監督作品では原節子演じる戦死した次男の嫁・紀子が老夫婦を優しくもてなしましたが、山田監督作品では蒼井優演じる紀子が次男の恋人として彼らに心を砕きます。戦争の影、高度経済成長へと向かう日本の家族の姿を描いた『東京物語』から62年――。豊かになったけれども人との繋がりが希薄になった日本の家族のこれからを、監督は東日本大震災も踏まえながら問いかけます。核家族が一般的になった今だからこそ、この映画の家族の姿はより一層心に響くことでしょう。

『おかしくて、かなしい。これは、あなたの物語です。』 ■Introduction

『幸福の黄色いハンカチ』『男はつらいよ』シリーズ、『おとうと』など、その時代の家族を見つめ続けてきた山田洋次監督が、現代の家族を描いた人間ドラマ。監督生活50周年の節目でもあった本作は、日本映画史上最も重要な作品の一つで、世界の映画監督が選ぶ優れた映画第1位に選ばれた、小津安二郎監督の『東京物語』をモチーフに製作された。口数が少なく頑固だが一本筋の通った父親に橋爪功、おっとりしていて茶目っけのある母親に吉行和子、長男夫妻には西村雅彦と夏川結衣、長女夫妻には中嶋朋子と林家正蔵、次男とその恋人には妻夫木聡と蒼井優という豪華キャストが顔を揃えた。

■Story

瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪功)と妻のとみこ(吉行和子)は、子供たちに会うために東京へとやってくる。郊外で開業医を営む長男の幸一(西村雅彦)の家に、美容院を経営する長女の滋子(中嶋朋子)と舞台美術の仕事をしている次男の昌次(妻夫木聡)も集まり、家族は久しぶりに顔を合わせた。ところが、のんびりした生活を送ってきた両親と都会で生きる子供たちとでは、生活リズムが違い過ぎて、次第に溝ができていく。そんななか、周吉は同郷の友人を訪ねた際に、酒を飲み過ぎて周囲に迷惑をかけてしまう。一方、とみこは昌次のアパートを訪ね、結婚を約束した紀子(蒼井優)を紹介される。

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