セント・メアリー大聖堂(シドニー〜オーストラリア)
南半球で最大規模を誇るカトリックの総本山
(C)-Hiro☆彡
「空を見ろ!」「鳥だ!」「飛行機だ!」「いや、スーパーマンだ!」でおなじみ、元祖アメコミヒーロー・スーパーマンが18年ぶりにスクリーンに復活! これまで『スーパーマン』シリーズは、架空都市<メトロポリス>にイメージが近いニューヨークで撮影されていましたが、第2作の続編にあたる本作はオーストラリアのシドニーが主なロケ場所となっています。
市内中心部にある緑豊かな公園ハイドパーク前にあるセント・メアリー大聖堂。ここの中庭で撮影されたのが、空から落ちてくるスーパーマンを大衆が見上げるシーンです。オーストラリアのカトリック教・総本山であり、歴代のシドニー大主教はここで職務を遂行しています。
1865年の火災により焼失後、イギリス人建築家のウィリアム・ワーデルの下、63年の歳月をかけて1928年に再建されたセント・メアリー大聖堂は、講堂の長さが107メートル、尖塔(せんとう)の高さは74.6メートルと南半球で最大の大きさを誇っています。ゴシック・リヴァイヴァル建築でありながらも、サンドストーンのどっしりとした外観は、フランスのロマネスク様式も思わせます。
重厚感溢れる大聖堂に一歩足を踏み入れれば、そこに広がるのは静ひつなる世界。高い天井を支えるアーチ型の柱が連なる身廊(しんろう)、「聖母の戴冠(たいかん)」や「聖心」をテーマにした色鮮やかなステンドグラス、精巧なモザイク模様が施された大理石の床など、その荘厳な雰囲気はまるで中世ヨーロッパの世界に迷い込んだようです。また、クリスマスシーズンになるとプロジェクションマッピングを使ったライトアップが施されます。さまざまな色彩をまとった大聖堂、それはそれは美しく幻想的です。
あのヒーローが帰ってきた! 新たな伝説が今、幕を開ける!
■Introduction
1987年公開の『スーパーマン4/最強の敵』以来、実に約20年ぶりとなるシリーズ最新作。前作に続く「シリーズ5」ではなく、シリーズ2作目の『スーパーマンII/冒険篇』の続編として制作された本作。監督を務めるのは『X-MEN』シリーズで知られるブライアン・シンガー。スーパーマンことクラーク・ケントをブランドン・ラウスが、かつての恋人ロイスをケイト・ボスワースが演じる。スーパーマンの宿敵レックス役にケビン・スペイシーを配し、鋼鉄の男が再びスクリーンによみがえる。
■Story
謎の失踪後、5年の歳月を経て地球に帰ってきたスーパーマンことクラーク・ケント(ブランドン・ラウス)。しかし、スーパーマン不在の間、地球は大きく様変わりしてしまっていた。かつての恋人ロイス・レイン(ケイト・ボスワース)には息子とフィアンセがおり、しかも「なぜ世界はスーパーマンを必要としないのか?」というタイトルの本でピューリツァー賞を受賞していた。衝撃を受けた彼は、心の葛藤と切ない愛に苦悩する。さらに宿敵レックス・ルーサー(ケビン・スペイシー)の陰謀が進行し、スーパーマンは最大の試練に直面するのだった。

舞台裏で繰り広げられる天才の知られざる葛藤
アップルの創業者の一人で、コンピューター、携帯電話、音楽、映画に革命を起こし世界を一変させた男、スティーブ・ジョブズ。この希代の人物を描いた映画は過去にもありましたが、本作はジョブズの転機となった3つのプレゼンを舞台に、スポットを<直前40分の舞台裏>に絞るという大胆な手法で、ジョブズの複雑な内面を浮かび上がらせています。
1984年、初の個人向けのコンピューター“Macintosh”発表の直前、彼は“Hello”と言わないMacintoshを前に怒り心頭で部下を怒鳴り散らします。1988年、自身が創業した会社であるアップルを追われて作ったNeXTcubeの発表時も、アップルに復帰した1998年のiMac発表時も、カメラが映すジョブズは終始、険しい表情。舞台、通路、控室とせわしなく移動しながら周りの上司や部下、創業仲間に加え、元恋人のクリスアンとまで激しく言い争います。そんな緊迫した時間のなかで、とりわけ印象に残るのが娘のリサとの場面です。リサはジョブズが23歳のとき、クリスアンとの間にできた子供。かたくなに認知を拒否したジョブズですが、親近感を抱くようなリサへの言動は、あまりにも不器用で頼りない。完璧主義者で常に強気のジョブズが、仕事もプライドもかなぐり捨てて、一人の父親として向き合おうとする姿は、見る者の心を揺さぶります。
本作で監督を務めたのは『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル。誰もが知る新作発表のスピーチではなく、“スピーチ前”にフォーカスし、舞台さながらの会話劇でジョブズの経営者としてのこだわりや、成功と挫折、そして父親としての未熟さや弱さを描ききっています。脚本家のアーロン・ソーキンとタッグを組み、濃密でいて無駄のない演出が施された本作の中で、カリスマであり父であった“天才スティーブ・ジョブズ”の知られざる素顔がよみがえります。
口先ひとつで、世界を変えた男。
■Introduction
アップル社の共同設立者であり、デジタルテクノロジーの常識を変えた世界で最も有名なカリスマ、スティーブ・ジョブズの人間ドラマ。『スラムドッグ$ミリオネア』で高い評価を得たオスカー監督ダニー・ボイルがメガホンを取る。ウォルター・アイザックソンによるベストセラー「スティーブ・ジョブズ」を基に脚本を起こしたのは、『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー脚色賞を受賞したアーロン・ソーキン。主役のスティーブ・ジョブズは『それでも夜は明ける』で高い演技力が評価されたマイケル・ファスベンダーが熱演する。共演にケイト・ウィンスレット、セス・ローゲンらアカデミー賞常連の面々が集結した。
■Story
1984年、スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は激怒していた。Macintosh発表会の40分前、本番で「Hello」とあいさつするはずのマシンが黙ったままなのだ。カットしようという部下の意見にも絶対に折れないジョブズの元へ、かつて恋人だったクリスアンが娘のリサを連れて現れる。認知しようとせず、雑誌の取材で暴言を吐いたジョブズへ抗議に来たのだった。発表会も15分後に迫った時、何かをひらめいたジョブズは、「胸ポケット付きの白いシャツを用意しろ」と、マーケティング担当のジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)に指示する。次々と繰り出す、ジョブズの不可解で強硬な要求に周りは振り回されるが、そのすべてには理由があるのだった。
