自然史博物館(ロンドン〜イギリス)
ロンドンを代表する、細部の装飾が見事なロマネスク様式の博物館

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マイケル・ボンドの児童文学『パディントン』シリーズの実写版です。ペルーからロンドンへやってきた紳士的で礼儀正しいパディントン。モフモフの体で頑張るパディントンは文句なくかわいいですが、名前の由来となったパディントン駅をはじめ、ポートベローマーケットやタワーブリッジなど、いかにもロンドンらしい風景も見どころの一つです。劇中、サウス・ケンジントンにある自然史博物館では、パディントンを狙うミリセントとの攻防が行われていました。
大聖堂かと見紛う堂々たる姿が印象的な自然史博物館は、自然史系としてはイギリス最大、世界でもトップクラスの規模を誇る博物館。動植物や化石の標本、恐竜などが展示されており、所蔵品はなんと8,000万点以上にも上ります。1759年に開館した大英博物館の自然史部門として、1881年に設立。当初はフランシス・フォークによるルネサンス様式の建物の予定でしたが、彼の急死によりアルフレッド・ウォーターハウスへと引き継がれ、ロマネスク様式へと変更されました。赤や青、黄色など微妙な色の連なりが独特の味わいを醸し出す外壁と内装は、共に耐久性のあるテラコッタを使用しており、館内の柱や天井にデザインされた動植物の精巧な彫刻も、同じくテラコッタで作られています。
パディントンが滑り降りた恐竜ディプロドクスの骨格標本、“ディッピー”がお出迎えしてくれる正面入り口を中心とし、左右対称にデザインされた5階建て(展示場は1〜3階)の館内は、恐竜や鳥類などの化石や地学など、系統ごとに4つのゾーンに分かれています。世界中から集められた哺乳類動物の剥製を展示した空間にいると、剥製専門家として働くミリセントが腕を振るう姿が想像できるようです。
きっと見つかる、もっといいこと。
■Introduction40カ国以上で翻訳され、全世界で3500万部の売り上げを誇るマイケル・ボンドのベストセラー小説「パディントン」を実写映画化。製作は『ハリー・ポッター』シリーズの名プロデューサー、デヴィッド・ハイマンが手掛けた。パディントンの声は、『007 スカイフォール』の個性派俳優ベン・ウィショーが務め、謎の美女役は『めぐりあう時間たち』でアカデミー賞に輝いたニコール・キッドマン、そのほかヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンス、ジム・ブロードベントら豪華実力派俳優が結集した。また、パディントンの日本語吹き替えは、現在ドラマや映画で幅広く活躍している松坂桃李が担当する。
■Story真っ赤な帽子をかぶった小さな紳士が、ペルーのジャングルの奥地からはるばるイギリス・ロンドンへやってきた。家を探し求める彼は、イギリス紳士らしく丁寧な言葉遣いで道行く人に話し掛けるが、なぜか誰からも相手にされない。それは…彼が“クマ”だから。彼は、やっと出会った親切なブラウンさん一家に“パディントン”と名付けられ屋根裏に泊めてもらえることに。早速、家を探し始めるが、初めての都会暮らしは毎日がドタバタの連続で―。